edX(大規模オンライン公開講座)で学んでいるのはどんな人たち?

ハーバード大学とMITが開発したedX(MOOCs、大規模オンライン公開講座)は160ほどの講座を提供しています。登録しているのは200万人、196カ国の人々ですが、そのコースの受講者、一番多いのはアメリカ人(60万人)で、2番目に多いのがインド人であるという 記事(The times of India) がありました
受講者のうち60万人はアメリカ人、25万人….インド人、8万人….イギリス人、ブラジル人、6万人….中国人
年齢は高校生が5%、18〜25歳が40%、25歳以上は55%、コースをとっている人の平均年齢は26歳

ちなみにインド人の中で一番人気のコースがハーバードの教授によるコンピューターサイエンス入門、2番目がMITの教授によるサーキットとエレクトロニクス、そして公衆衛生になるそうです、さすがITに強いインド人。しかも彼らは英語がよくできるのでMOOCsの利点としてある、一流の教授の授業を場所を問わず、無料でうけられるということを、金銭的な理由で大学に行けない人達も享受できます。

コースは通常4〜12週なのですが、終了率の低さがよく指摘されます。実際は6%程度の人しか、コースを終了して修了書をえることがないそうです。しかし、コースをとっている人の80%以上はすでに学士号をもっているということがペンシルバニア大学の調査からわかりました。要するに資格を得るために受講している人は多くないということです。

ノンプロフィットのedXの場合、コースが無料ということがコースを終了する率を逆に落としている一因でもあるように思いますが、逆にそれを利点ととらえ日本人の場合なら、大人の英語学習ツールとして興味のある分野を趣味的に勉強したり、TOEFLの練習の為とか、自習だけでなく学校の英語の先生にも活用してもらいたいと思いますね。

参考記事:
MOOCsは役に立つのか?

自分の才能や強みは何かを見極める為の適性テスト

高校2、3年生くらいになると、大抵の人は一度、自分の進路を考える時だと思うのですが、マサチューセッツにある公立高校では10年生(高校生1年)で職業の適性検査のような簡単なテストをします。(全ての高校で行うかは不明です。)その適性テストの質問はどんな科目が好きですか、ではなく、ゴミを拾うのが好きですか、シナリオを書くのが好きですか、人を励ますことが好きですか、といったその人の性向のようなものでしょうか、そういった質問をしてそこからその子がどんな職業に向いているのか、自分の興味のある範囲からどういった職業が考えられるのかといったものを簡単に提示してくれるものだそうです。

高校生位では大抵の場合、自分が興味があることや得意なことが職業にどういかせるかなんてことはそれほどわからないでしょうし、憧れている職業でも実態は全く違うものかもしれない。適性テストといっても今現在の興味の対象や得意の範囲での回答なのでかなり大雑把ではあるようですが・・・その結果はリストになってでてきて、具体的な職業名が出されます。そのリストをみた母親が、”うちの子はERの医者、が一番あっているとでてきたのよ、血なんてみたら倒れてまう子なのに” だったり、”うちは歌手だった、歌なんて習った事もないのに.”  ”うちは弁護士だって” ということになり、まあそれでも10個も職業が提示されると、何かしら、納得できるものも見つけられるようです。

まあこれは半分お楽しみのような、適正テストなのですが、(どうせなら、もうちょっと細かいテストをしてくれるといいのですが。。)こういう年齢の時に行われる適性テストって意外に自分の本質をついているかもしれないな、という気がするのです。それは、このくらいの年齢では、一部のすでに自分の才能を開花させている子達を除けば、まだスキルといえるものがない子供達がほとんどで、自分の持っている素の部分で頑張っている子達が多いからだと考えます。自分が当たり前にできる事が他の人にとって当たり前ではないということにも気ずいていなかったりします。

子供が親のプレッシャーで自分は本当は好きでもない何かを続けていた場合、才能がなくてもスキルは高かったりすることもあるわけで、大学の進路を考えるこの時期、練習によってスキルはついたがそれが本当に自分のしたいことなのか、自分の道を選択し始め、結局親の望む方向にはいかない選択をするということはよくあります。

持って生まれたその人だけがもっている才能のようなものは誰もがあって、努力は才能があって報われるものというのが顕著なのはスポーツや芸術の世界ですが、でも実は思った以上にいろんな職種や職業にもそれがあてはまるのではないかと思うのですよね。趣味で楽しむことが目的で何かをするにはいいのですが、それで将来生計をたてていこうと思うなら、自分のいる分野でベストなプレーヤーになれるほうがいいと思えるのです。

アメリカの大手調査会社ギャラップ社が63カ国、101の企業で働く1700万人以上の従業員に、”最も得意な仕事をする機会に毎日恵まれているか”という、質問をしたところ20%がそうだといい、勤続年数がふえるほど、出世コースを進むほど自分の強みが生かされていると思える人が減るそうです。こうなってしまう理由として “人はほとんど全てのことにおいて能力を発揮することができる” という間違った認識をしていることがあげられています。(『さあ、自分の才能に目覚めよう』より)

実はドイツやスイスにも学校や地域と連携した専門の職業コンサルタントがおり、進路相談というと、具体的に学校での成績、本人の興味、適性テストをして、大学の進路の相談にのったり、職業相談にものってくれます。(15歳から職業訓練に入る子供達も多いですから)もちろん、この相談やテストで出た通りの結果の道をいかなければならないわけではなく、第三者の目を通じた客観的な判断というのはそれだけでも価値のあるものの様な気がします。

そうはいっても、いろんな経験をして、周り道をしながら自分を知っていくというのも、人生の醍醐味だとも言えますが、一方、年を取るほど自分の強みを生かして生活していく人が減るのならば、自分の人生にとっても、社会にとっても損失が大きいのではないでしょうか。
自分が得意だと思い、なおかつ好きで続けていても、壁にぶちあたることがあるのが人生。適性テストの通りに自分の人生を歩まなくてはいけないのではなく、自分には才能がないのかな、と思う時にあきらめてしまうのと、それでもがんばれるかは自分にできるという確固たる自信のようなものがあるかどうかで、時にはそれは適性テストのような客観的にみた第三者の判断も一つのポイントになるかもしれません。

好きで、得意で他人から評価も高くされ、経済的に困らないという仕事につく人で世の中がいっぱいになると、社会全体も幸せになるような気がするんですけど。。。

参考図書:
さあ、自分の才能に目覚めよう

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
**この本は新品の本にナンバーがついていて、そのナンバーがないとテストができません。自分の才能を調べるテストをしたい場合は新品の本をご購入ください。

女性に自信をもってもらいたいと願い活動するイメージコンサルタント -DK Aspect-

世界中で活躍している女性の起業家を紹介しているインタビューシリーズですが、今回は子供を育てながら異国の地で起業をした女性を紹介します。 

ドリス•クリートマンさんは世界でも103人しかいないAICI(国際イメージコンサルティング協会)に属するイメージコンサルタントです。
政治家や、エグゼクティブ、医者、病院等、個人、法人のクライアントを多数抱えアメリカに限らず、ヨーロッパでも活躍しているドイツ人の女性です。

彼女はもともとドイツで看護師として仕事をしていたのですがご主人の転勤に伴い、20年以上前にアメリカに引っ越してきました。


http://dkaspect.com/

ーアメリカにきてまず何をしたのですか?

ビザの関係で、仕事もできなかったので、近所にあったカレッジに通いました。そこでビジネスのコースをとってこれは面白いと思い、そのままMBAをとりました。その後、バイオスタティスティックを学び、数字の世界、JPモルガンにいったのですが、これは自分の世界ではないと感じ、そこで今まで習った事やスキルを全て使って何ができるのだろうと考えたのです。

ー具体的に自分のもっているスキルセットからどうやって今の仕事を選んだのですか?誰か手伝ってくれる人がいたのでしょうか?

それまでの経験上、女性は自己評価が低いと思っていて、もっと自分に自信をもってもらい自分の評価をあげてもらいたいと思っていました。
私は心理学も勉強して自分に自信をつけるということが大事であると確信していて、人に対していいイメージを与えることができれば、結果的には自分に自信がつくということもわかっていました。そこでイメージコンサルタント、パーソナルブランディングという分野を調べ、ボストンにいるイメージコンサルタントをしている女性をみつけ、連絡し、会食する機会を得ました。その日彼女と3、4時間は話したでしょうか、彼女が最後に ”私があなたのメンターになります、”といって雇ってくれたのです。彼女のもとで仕事を手伝いながら、イメージコンサルタントの学校に通いAICIの資格をとったのですが、5年はかかりましたね、そして自分の会社を立ち上げ今は政治家や、エクゼクティブ、だけでなく、病気や放射線治療等でメンタル的にもダメージを受けている人達の内面のサポート、外見のイメージを変える御手伝いもしています。

ー自分が生まれながらにもっているであろう能力、もしこの能力がなければ今の仕事ができなかったという能力はありますか?

それは私がもっている起業家精神です。リーダーであり、人と一緒に働けて、人にモティベーションを与えられる、バランスを見つけることができる、優先順位をつけられる、ストレスに強い、長期的に物事を考えられるということでしょうか。起業家にとって最悪なのは自分のチームのモティベーションをあげられない事だと思います。

ーその能力はいつ自覚したのでしょう?

自分が人と上手くやれるということはずっとわかっていました。そうですね、幼稚園の砂場で遊んでいる頃から、すでにリーダーシップを発揮していたと思います。(笑)
大人になり仕事をするようになってからも、チームで働くことが多かったのですが、いつもみんながウィン-ウィンな関係になることを意識しています。自分だけ、彼だけ、彼女だけでなく、関わっている人がみんなウィンするような関係を作るのです。

ーどうやって最初のクライアントを得たのですか?

メンターと一緒に働いていた頃の顧客が転職をして、そこでコーチが必要で口コミで、紹介されたのです。自分の仕事のマーケティングをしたことはほとんどないですね。ただ、ネットワークを作る活動は活発にしていますが。

ー子供が小さい時からずっと自分の勉強もしくは仕事をしてきたわけですね。

はい、私は常に何かをしていないと気がすまないんですよ、家にずっといて幸せな人もいますが、私にはそれはできません。でも家庭があって子供もいたからこそ、自分のマルチタスクの能力が磨かれたと思いますよ。妻であり、母であり、義理の娘であり、女性は沢山の役割を果たさなければなりません。そうやって普段の生活でマルチタスクをこなしているのです。沢山の女性にはこの能力があると思いますが、私は男性でマルチタスクの能力が秀でている人にはめったに会った事がありません。仕事の大きさ、量やデッドラインにもよりますが、10から20くらいの仕事、プロジェクトは同時に進行できるでしょう、それには優先順位をつける能力は必要ですよ。それに、確かに子供が小さい時は大変でしたが、今は子供も成人して夫と別の社会をもっている自分がいて本当によかったと思っています。

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20のプロジェクトを、同時進行って相当すごい、と思っていたら、彼女いわく、”だって、母親は子供を抱えて、料理をしながら、電話で話をするでしょ、そう考えると常に3つくらいのことは同時にやっているんですよ、みんな。” なるほど、でもやっぱりすごいですね。。。

許容範囲が広いけど、完璧を求める彼女。アメリカ人にはない、緻密さにドイツ人らしさを感じました。

彼女のクライアントは女性が多いということなのですが、ここ最近、離婚した女性がなんとか自分の生活を確立する為にまず、自分の姿、格好、から整えその後経済的にも安定し、もう再婚を望まないという道を進んでいる女性が多いといいいます。彼女いわく ”ほとんど最近の社会現象みたい” 、なんて笑っていました。

ドリスさんはもちろんすごく綺麗な人ですが、どんなステータスでいても誰かに依存しないで、いきていく女性の姿は美しいと感じました。

学校が地域にどんな影響を与えるのか -治安の悪い所にできるSTEMアカデミー-

ボストンとその近郊は結構治安がいい方だと思うのですが、その中でもボストン市内で発生する殺人事件の約7割が発生しているエリアがあります。
まさにそのエリア、ロックスベリーに新しくSTEM分野(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、数学)に重点をおいた中学、高校ができることになりました。
7年もかけ、費用7070万ドルほどのこのプロジェクトがやっと州の学校校舎管理局に承認され、ローン申請が通れば工事が来年から始まりまることになりました。(ボストングローブ3月31日)

STEM分野がこれから人材が必要とされる分野、と位置付け、古いもともと女子校だった校舎を立て直して、STEM分野にフォーカスした学校を作ることで、この辺りの高い失業率を将来的に改善するのではないかと考えられています。ここのところ、ボストン市内ではスペースや費用の問題もあり、10年以上新しい学校が作られておらず、郊外での学校建設が進んできました。今回学校を作ろうと計画している辺りは、移民も多く、英語の能力が不足している子供達が多かったのですが、だんだん成績もあがってきたこと、ボストンの市長がかわり、古い校舎への建て替え投資というものにも力が入るようになったことも背景にあるようです。

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日本の文科省の調査でも、親の学歴、収入と子供の学歴の相関関係があきらかになっているようですが、経済的に余裕がある家庭の多く住む治安がいい所に、いい学校を作るのではなく、悪いエリアにいい学校を作ることで学力の底上げをしよう、そして就業率をあげて治安をよくしようという取り組み、かなり大胆だと思われます。そもそも学校にちゃんと通ってこない子達にそんなSTEM分野のような難しいこと教えようとしても授業が成り立たないのではないか、という意見も聞かれますが、教育は夢を与える事、頑張ってほしいです。

関連記事:
理系女子を育てる取り組み

増える大人のADHD(注意欠如多動性障害)

去年の3月に大人のADHD(注意欠如多動性障害)の、自己チェックに関する記事がボストングローブにあり、そこではアメリカの場合800万人が大人のADHDであると予想されていましたが、ADHDかもしれないと思っている40%以上は人は実際はそうではないとの話がありました。その自己診断のチェックのポイント、例えば、自分は忘れっぽい(約束や人が言ったことを忘れてしまう)とか時間の管理ができない(遅刻が多い等)、気がちりやすい、かたずけられない等の項目は、ドキッ、自分も当てはまる、と思う人達が結構いると思います。ただADHDの場合、遺伝的要素が強く大人の場合、すでに子供の頃になんらかの症状があったというのがほとんどだということですが、20年前には一般的に病気としても認知されていなかったので、この記事をみたある医者がこの程度が病気だったらアメリカ人の20%は病気だ、と憤っていました。

ところが実際、小児科医がボストンドットコムにかいている 記事によると、ここ数年幼い子供をもつ母親のADHDが増えているそうです。薬局のデータによると、2008年から2012年まで大人のADHDに処方した薬が53%も増えたそうで、その大半85%が26歳〜34歳の女性だというのです。ADHDは遺伝性要素が強いので、自分の子供がADHDと認定されればもしかして、自分も、と思った親が受診してそう診断される例も増えます。

でもこの小児科医は実はそれだけでなく環境による部分も大きいのではないか、といっています。というのも増加のほとんどが26歳〜34歳の女性であり、その年代がちょうど子供が生まれたり家族、生活環境がかわる時であるということ。この忙しい現代社会において、男性の労働拘束時間も非常に長くなり、家庭のことは女性にまかっせきりという家庭も多い、ストレスが多く、睡眠もしっかりとれず、自分の為の時間が少しもとれない若い両親は精神的に参ってしまっているという実情をあげています。本来薬を飲むほどでもなかったのに、ストレスで症状が悪化してしまう例が増えているということでしょう。

その小児科医はこの状況を薬を処方して解決するということは責任は母親にある、ということでかたずけてしまうことになるのではないかと疑問を抱いています。次の世代を育てていく母親の負担を減らせるように社会が柔軟な育児休暇を認めたり、もっとサポートできることはあるんではなかろうか、又、この状況は製薬会社が得をするだけだとも。。。

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実際、そういう厳しい現状があるだけに、日本では子供が生まれると離職したり時短や、契約社員になったりということがふえることになるのですが、夫婦がフルに働き、家族、近隣等のコミュニティーのサポートが受けられないで、母親に対する負担が増大するとどこかにひずみがくることになり、それが日本では少子化ということの原因の一つにもつながっているのではないでしょうか。少子化や女性の就業率を増やすということを考えた時、ライフスタイル、社会構造を含め色々な要素を考える必要がでてくるわけでこれが正解というのはだしにくそうです。