買収による人材確保

大抵の産業では、会社を立ち上げても上手くいかなければ、従業員を解雇して、倒産と申告するわけですが、テック系の会社の場合、そういう清算のしかたではない ”人材確保のための買収”(acqui-hired)という形があります。 それに関しての記事が1月26日のボストングローブにあります。

沢山のスタートアップは50万ドル〜100万ドル(5000万円〜1億円相当)資金調達できても、その後資金繰りに困る事が多いのが現実です。
しかし、事業が上手く行かない会社でもモバイルアプリを作れるエンジニアや、オンラインのサービスやウェブのソフトウエアなどを作れる人材を多く抱えている場合、会社を売却することで起業家にとっては、いい形で会社をクローズでき、従業員も職を失わずにすみ、投資家もお金を取り戻す事ができます。”人材確保のための買収” という形(起業家側からみれば、売却)は、売却側のみんなにとっていいように作用する形のようです。Twitter, Zynga, Dropbox 等の会社も沢山の買収による人材確保を行ってきています。

通常の買収と人材確保の為の買収の違いは、伝統的な買収では製品、売り上げ、顧客ベースの組み合わせを取得するのに対して、人材確保の為の買収では従業員が主な対象になります。そして、会社を売却できた起業家は沢山の金額を手にし、また買収された会社側にも数年いることを要求できるケースが多いようです。

一方、それはボストン界隈の地域にとってはいいことともいえず、このような取引の場合、西海岸の会社のほうが、高い金額をだすので、人材も西海岸に移ってしまうことが多々あるとの事。

現状は人材市場の需要と供給のバランスがひどく悪い状態で、これが続く限り、これからも人材の買収という形は増えていきそうです。

ただし、買収側にとってみれば、これはコストパフォーマンスがいいとは思えない取引でケンブリッジの投資会社のAtlas Ventureによると、このトレンドは長期的には続かないだろうと予測してます。

要するにビジネスとしての仕組みが上手く作れなくても、いい商品が作れる場合こういう、クロージングの仕方が成り立つということですね。
実際、スタートアップを立ち上げて、ある程度の会社規模にまでもっていくのは相当なパワーがいることで、自分の立ち上げた事業が、お金の為なのか、それとも自分の理念や哲学の為なのか、社会を変えるためなのか、ということでそのクロージングの仕方が自分にとって成功といえるのか、失敗なのか違いがでてきそうです。

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