製薬ビジネスディベロップメントの専門家にきく、日本市場にかける思い

日本の社会も女性の活用というものを真剣に進めなければいけなくなってきました。

この女性のインタビューシリーズでは、様々な生き方、働き方をしてグローバルな市場で活躍している女性達にフォーカスを当てていますが、今回の女性は非常にダイナミックな方、グローバルな製薬市場における製薬ビジネスディベロップメント(新規事業開拓)の専門家であるアニー・ベダード(Anny Bedard)さんです。アニーさんは、製薬会社シャイアーで副社長及び、 日本とアジア太平洋地区のゼネラルマネージャーを努め 稀少、難病疾患治療の為の製薬を世界で販売するために、南アメリカ及びアジア各国において、ビジネスをたちあげてきました。そんな彼女に日本のことや自分の強みをどうみつけていくのか、そしてこれからの展望をききました。

彼女はカナダケベック州出身のフランス系カナダ人で、サイエンス、バイオケミストリーを勉強した後、製薬関連の マーケティング、営業の仕事を始めとし、カナダ(フールニエファーマ)、フランス(フールニエファーマ)、アメリカ(セロノ、シャイアー)と拠点を移動させてきました。

—世界中を移動されていますが、引っ越しを伴う移動の際は、何を基準に決断するのですか?
私は何か新しいことに挑戦することやクロスカルチャーの環境で働くことが好きです。上司に恵まれたというのもありますが、周りにもチャンスがあったらどうしたいのかという自分の意思を伝えておくということも大切です。

—新規市場開拓というのはどこの国でしてきたのですか?随分時間もかかりますよね?
メキシコ、ブラジル、コロンビア、日本、韓国、台湾等です。1つの市場に大体、1年くらいかかります。10人くらいのチームで市場の大きさ、法規制といったようなことを調べる市場調査をして販売ルートを確保します。ジャングルの中に道を作るようなもので、とりあえず市場を開拓し、基盤を作ったら後の人に引き継ぎます。遺伝性の稀少、難治性疾患というのはとても限られた市場です。より患者の方に近いところでビジネスができるのが魅力的です。

—南米とアジアって文化も、人のメンタリティーも全然違うと思うのですが、大変ではありませんでしたか?
私は何かに挑戦するのが好きですから。(笑)
そうですね、確かに、ブラジルと日本は全然違いますね、ブラジルには日本人がたくさん移民として住んでいますが。アジアと一言でいっても中国は日本とは全然違いますし。特に日本や韓国は男性社会ですね、でも日本人の女性は本当に優秀な人が多いですよ。信頼もできるし、きちっと仕事をするし、オーガナイズもできている。
でも、自分の箱の中からでることも大事ですよ、それには変わる勇気やガッツは必要です。

—日本の社会の特異性はなんでしょうか。
仕事における価値観というのは西洋と日本では違いますね。自分が日本市場に参入するときは、長年日本に住んでいるアメリカ人と西洋人の考え方がわかる日本人のコンサルタントの方に 色々教わりました。特別だと思うのは、結果以上に過程を重要視することでしょうか。あと、仕事が細かく細分化されているので、人がたくさん必要ですね。

—どうしたら自分の強みを発見して、自分の得意な分野で仕事を続けられると思いますか?
必ずしも、全ての人が好きなことや得意なことを仕事にできていないかもしれません。私は1年の終わりにはいつも、今年成し遂げたこと、反省点、来年に持ち越す課題というのを洗い出して、自己評価をします。そしてそれを又第三者からも評価してもらいます。そうすると、自分の強み、得意なこと、好きな事が見えてきます。好きなこと、得意なことが仕事の中でより生かせていればいいですし、そうでないなら現在満足できているかを確認することは大事です。

さて、彼女は次のステージ、起業をするために 準備をしています。

—これからのビジョンは?
日本が大好きだしとても素晴らしい国だと思います。しかもアメリカ、ヨーロッパに続き、製薬市場として大きなもので、非常に魅力的です。遺伝性の稀少、難治性疾患治療の為の製薬や処方箋の必要な特殊な薬を扱う規模の小さな会社やスタートアップが 日本市場に新規参入するのを手伝うようなビジネスをしていきたいと思っています。
それと同時に日本の女性達にも頑張ってもらいたいです。特に製薬産業にいる女性達がもっとオープンになって、活躍できるように手助けをしたいと思います。

—私は以前、日本にいる外国人CEOから、外国に住んでいた人と一緒のほうが働きやすいし、そういう人を採用したい、ということをききました。
そうですね、でもだからといって全員が外国で研修や留学できるわけではないですし、日本しか知らない、日本語しかわからない人にいきなり、グローバルになれというのはフェアではないです。
外資系の会社にいる人達や、外国帰りの人達というのは社会を変えていく上でいい人的資源になると思われます。彼らに手伝ってもらって人的ネットワークを作っていくとか、例えば、パーソナルディベロップメントプログラムのようなものを作って一つずつ階段を上っていくようにするとかという方法が、個人レベルでできることかもしれませんね。

* * *

とてもエネルギッシュな方で楽しそうに話されるのですが、よくよくきいていみると本当にすごい事をされている方です。世界を股にかけて活躍とはまさにこういうことをいうのだなあと思います。
お話をきいていて個人的には日本の規制の多さ、書類の多さ、 根回しの必要性、コミュニケーションに時間がかかる、といったことが仕事の効率性を下げている可能性があるように思いました。英語で書くと簡単なことでも日本語にすると、 文章が長くなりますし、それだけ、気を使って書いて、なかなか核心に話がこないというのは、日本語や日本文化の特徴なのでしょう。

女性を活用し、少子化をとめる為には労働の生産性をあげて、人が働きやすい環境を整え、男女ともに長時間労働から解放されることが必要 ですね。そのためには外部の成功例を見たり意見をきくことは参考になります。

アニー・ベタードさん

アニー・ベタードさん

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