手書きを減らすことにしたフィンランドの教育

アメリカでドイツ語の先生をやっているドイツ人の友人がSpiegel という雑誌の記事を送ってきました。Spiegelは鏡の意味ですが、週間発行部数ヨーロッパ最多の週刊誌でニューズウィークとエコノミストを混ぜた感じでしょうか。

その記事によると、PISAの学力テストの上位にいるフィンランドの教育はドイツも手本にするくらいのものですが、フィンランドでは2016年から小学校でも文字を手で書くということに時間をさかなくなるという話で、フィンランドでは、手で書く以上にタイピングが問題なくできるということは重要な能力であると位置ずけており、教育の場で手書きをするという時間が減りそうです。
雑誌ではその話に専門家も驚いていて、アメリカも含め、世界的にもそういう流れはあるものの、ドイツは手本にするべきではないという考えです。

実際、ドイツの小学校の1年生は、まず字の書き方を覚えます。 Aはブロック体ではこうかいて、筆記体ではこう書いて、、、今時の子は幼稚園で結構アルファベット26字くらいは覚えているのでは?と思っていても、1年間丁寧に時間をかけてアルファベットの書き方、そして簡単な単語や文章を書きながら字を綺麗に書けるように練習します。

習字という文化がある日本人的にみると、字を綺麗に書くことは大切なこと、いいこと、という考え方は日本人にも近い気がしますが。。。自分が子供の頃は先生が読めない字をかいたら減点だった覚えがあるのですが、今はどうなんでしょうね?
大人になったらほとんど全ての文書がタイプしてあるものになってしまっていますが、それももちろん理由でしょうが、学校の現場では先生方もタイプしたほうが読みやすいという理由もあり(少なくともアメリカでは)タイプが推奨されているようですね。

手書きのほうが学習効果が高いし、記憶として残る、授業で手書きをしないことで認知能力とコーディネート能力が発達しなくなると研究者は警鐘をならしていますが、実際、ドイツでは男子の30%、女子の15%が手書きを習得するのに深刻な問題があるそうです。
子供がちゃんとした文字がかけるようになるには、正しく練習することと動機ずけが重要だそう。手先の器用さというのは小学校4年生くらいまでには半分は完成してしまうので幼稚園くらいの時から親が遊び半分に色々教えながら子供が自然に、手を使っていくというのはいい方法ではないかともいわれています。

日本の子供達って、小学校に入るまでに本を見ていたり、カード遊びや家で親や兄弟に教わったりして自然にひらがなくらいは覚えると思うのですが、日本語のひらかな、カタカナ、漢字と3種の文字をひたすら書きながら、しかも習字等で綺麗に書くことを覚えていくことで実は手先も器用になっているかもしれないですね。

フィンランドの決定が子供達にどういう影響を与えていくのか、この結果がでてくるのは時間がかかると思われますが、こういう記事を読むと人ってある部分は発達していくのかもしれませんが、ある部分は確実に退化していくんだろうなと思ってしまいます。

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手書きを減らすことにしたフィンランドの教育」への2件のフィードバック

  1. 現在大学で手書きの教育について研究している者です。調べているうちにこのサイトにたどり着き、フィンランドの手書き教育廃止について初めて知りました。また手書きと記憶の関係など、研究していくうえで非常に興味があり深く調べてみようと思います。他の記事も読ませていただきましたが非常に面白く、これからも続けて読ませていただきます。

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