マスチャレンジ2016-とうとう日本人が登場!

さて今年もマスチャレンジのファイナルアワードの季節になりました。賞金が1.6億円相当にあがり、スポンサー企業や国ベースのサポーター団体も着実に増えている中、マサチューセッツ州知事が挨拶にでてきたりして政治色も増しています。そのせいか、今年は背広にネクタイ姿の人が多くてちょっとびっくりです。これはケンブリッジあたりのスタートアップが集まるところではちょっと見慣れない現象。。。

今回で4度目のファイナルアワードに参加したのですが、待望の日本人の参加者です!(実はプログラムに参加する前のファイナルセレクションまで残ったチームがもう1組いたのですが、ファイナルには残れなかったのですよね、、、残念!)

img_masschallenge-2016

Skylight Games という音楽で言語を習うプログラムを作っているDanさん、まさこさんご夫婦です。  https://www.lyriko.com/en/

 

Danさん曰く、学校の勉強がすごく苦手だったということでゲームのように、楽しく言語が学べないかということで作ったのがこれ!

幼稚園や小学校の低学年の頃ってたくさん歌を歌ってあんまり意味がよくわからなくても、耳から覚えそうやって語彙が増えていった気がします。大きくなってから初めて歌の意味がわかったりして、、、実際大人になっても、歌から英語を学ぶっていうことがありますよね。でも特に子供のうちは耳からはいるインパクトが強いので、効果が大きいかも。

音楽は独自で作っているのではなく、アーティストの方にお金を払っているそうです。でもそれほど売れていないアーティストの人達にとっては安くてもこうやって違った形で、自分の曲が人の役に立ちながら広まっていくことは嬉しいことだと思いますね。まさにwin-winのビジネス。

頑張ってください!

成功するスタートアップ、立ち上げ5年後の生存率90%を超える為には。。。

以前かいた記事、
ビジネスで成功したかったら、ビジネスを学ぶ前に、、、でビジネスで成功したかったから、ビジネスを学ぶ前にSTEM分野を学んだほうがいいことをかきましたが、これはアメリカの数字だけではなく、ヨーロッパでもいえます。
ETH (スイス連邦工科大学)からのスピンオフの業績とスイス経済に与える影響を分析したリポートがあります。(これは1973年以来ETHからスピンオフした企業、315社を追って調査したもの)です。

アメリカではMITやスタンフォードのエンジニアたちが多く起業しますが、ヨーロッパのエリート工科大学である、ETH (スイス連邦工科大学)にはマスタープログラムにいる学生たちが起業できるように独自のサポートプログラム、パイオニアフェローシッププログラムがあります。これは2010年から始まったプログラムですが、現在までに52社が起業し、昨年は25社が起業しました。1大学から1年で25社って結構多いですよね。しかしもっとすごいのは、ETHの学生(もしくは卒業生)が立ち上げた会社は立ち上げ5年後の生存率が92%という驚異的な数字であることです。この生存率はスイスで誕生したほかのスタートアップより40%も高い数字になるといいます。それにしてもスイスのスタートアップの5年生存率が50%を超えるって。。これも相当いい数字だと思いますよ。。。
バイオ関連と、ICT(information and communication technology)の分野での起業が多いということですが、多い分あえていえば、失敗率も高くなるといえるようです。

ちなみに、1980年から2000年の間にアメリカの大学からスピンオフした会社のうち2001年の時点でまだ活動していたのは68%だといいます。(その中でもMITやカリフォルニア大学からのスピンオフの大学の生存率はやはり高い)

どちらにしても、工学系の大学発の起業というのは成功する確率が非常に高いといえます。日本の場合も、一部大学が動き始めているようですが、工科大学(専門学校)が充実した起業プログラムを創設すれば、成功する起業率がずっとあがるといえそうです。一ついえるのは、日本の場合は、プログラムを作ると何もかも丁寧で手取り足取り、細かく指導しすぎてしまうという点。これは、国民性なのか、学生の問題なのか、教育の理由か、いろいろあるでしょうが、創造性は自由なところから生まれると思います。大枠は作っても、細かいところをあえて、決めずにコミュニケーションやその場のやりとり、雰囲気から作ったほうがずっと面白いものができると思うのですが。

スタートアップが成功する一番大きな理由

年始にはTEDxをみていたのですが、その中に”スタートアップが成功する一番大きな理由”というものがありました。
過去20年間に100以上の会社を起業したというビル・グロス氏が、成功と失敗を繰り返す中でスタートアップが成功する要素を見つけ出します。
彼は当初、アイデア、チーム、ビジネスモデル、ファンディング、タイミングという要素が成功するためには大切だと思っていたのですが、多くの成功している会社、失敗した会社を調べたところ、実は一番大切なのは、タイミング、そしてチーム、アイデア、ビジネスモデル、ファンディングという順だということがわかりました。

この中で、ファンディングが最後ということはなんとなく、わかります。ビジネスモデルも、実はあとからついてくるというのもわかりますよね。ビジネスプラン通りに実際物事が運んだというスタートアップはかなり少ない(ほとんどない?)のではないでしょうか。走りながら修正というのが大半でしょう。人と、アイデアが大事というは最もです。しかし、一番大事なタイミング!これは時代の流れ、人との出会いであったりという実はなかなか自分でもコントロールすることができない部分だといえます。
そういう意味では、今だ、という瞬間がよめて決断力があり、運がいい人が成功する、といえそうです。

Bill Gross: The single biggest reason why startups succeed

食べ過ぎ、少食、食事をコントロールするハイテク食器

年末年始と付き合いや家族の集まりで少々食べ過ぎな傾向があるのですが、目の前にだされたものが大好きな食べ物だったらなかなか自制が効かなくなることもあります。また逆にアルツハイマーやパーキンソン病、がんといった病気の場合は食欲がなくても、ある程度きまったものを食べなければならなかったりと体重管理が必要です。本来人が管理をしなければいけなかった食の分野でも、どんどん新しいテクノロジーが進出しています。

パーキンソン病や脳卒中などで、ものを掴むことは難しくなることがあります。ハイテクスプーンの Liftware  は揺れている手の動きに反応してスプーンを安定させて、揺れを70%もおさえものを食べやすくします。

Liftware

LIFTWARE

 

味覚というのは年齢があがると衰えていくものですが、パーキンソン病や認知症を患う人たち、そして抗がん剤や治療中の場合はそれが特に顕著です。シンガポール国立大ではTaste+ というスプーンとカップのプロトタイプを作っています。これは、何かを食べたり飲んだりするときに、酸味、辛味、塩味といったものを電気パルスで舌に感じさせるものです。現在量産をめざしていて認知症や塩分が控えめな食事が必要な人たちのために病院で使ってもらおうと試みています。もしうまく行けば、他の食器にも波及する予定。

また子供たちにもっと食べることに集中して、もらえるように、少食を防ぐためにゲーム感覚で食べたもののカロリー計算ができる食器をつくるYumitというのもあります。

Yumit

YUMIT

Smartplate

FITLY

 

フィラデルフィアのスタートアップのFitly はSmartPlate ($99)というカメラとセンサーがついた食器を開発しました。皿に乗っている食品をカメラでとってセンサーが重さも測ります。そしてカロリーを計算し、食べ過ぎたり、早く食べ過ぎたりすると、携帯にアラームを送ってきます。そして、台所に入るたびにその皿を使うようにリマインダーを送ってきます。

ハイテクスプーンは1本200ドル以上しますが、実際それらを必要としているのは老人や病人という社会的弱者だったりするわけです。値段が下がってくれば、病院を中心にもう少し普及するかもしれませんね。

切り紙に影響をうけて始めたグリーティングカードを作るスタートアップ

そろそろ12月も後半、家に届くクリスマスカードもだんだん増えてきました。大抵、家族や、ペット、趣味の分野のものが映った写真のグリーティングカードが多いですね。

そんな中、切り紙にインスパイヤされた2人のエンジニアが立ち上げた3Dのグリーティングカードを作っている LovePop という会社があります。このスタートアップ TEDxケンブリッジのイノベーションラボ にも出店していました。MITのハイテクロボットアームやアクアポニックスの製品の横に、このグリーティングカードが置いてあるというのが逆に目を引いていました。

ただのカードでしょ、今時、ネットでほとんどただで、カードが配れるじゃない?音楽とかもついているし、という声が聞こえてきそうです。

しかも、一枚8〜13ドルと決して安くはない金額。確かにポップで綺麗なカードです。デコレーションとして部屋に飾っても綺麗。

LovePopは海洋エンジニアリングを勉強した2人がその後ハーバードビジネススクールにいって立ち上げたスタートアップです。このスタートアップ、ボストンのテックスターのプログラムにも参加し、最近テレビ番組シャークタンクにもでて出資を受けました。

え?グリーティングカード屋さんが??なんだか日本にもありますよね、こういうカード。。。すごく手がこんで綺麗なもの。

折り紙もそうですが、こういった計算された美しさというのはエンジニアたちをインスパイヤします。そういう、美しさのある伝統文化は日本にはたくさんありますね。伝統文化こそ、外国のデザイナーやエンジニアと一緒にコラボしてみると世界で売れるものができそうです。

そうです、日本にもたくさんありますよ、こういうカード。。。すごく手がこんで綺麗なもの。そしてカードだけでなく、日本には完成度の高い製品がたくさんあります。日本市場のものをそのままもってくると厳しいものもありますが、中にはそのままでいけるものもたくさんあります。なんか、自信がつきませんか?

次回は、私が日本の商品で、外国で競争力があるであろうと思うものをリストアップしてみます。