日本は女性差別が酷い国?

日本にいた時はそれほど意識したことがなかったのですが、アメリカにきて、”日本はすごい女性差別が酷い国だ”との発言をよくききます。つい先日も、日本に何度もきてよく旅行をするアメリカ人の男性が、自分は快適だけど、奥さんをつれて日本に長期きたいとは思わない、ということをいっていました。特に仕事(場)での女性が差別がひどいといいます。

”そんなに、酷いですか?確かに女性で管理職の人達は少ないし、いたとしたら男性以上にできる人が多いとは思うけど。。。” といったら、”ほらね。男性以上にできがよくなければ、管理職につけない、というのはまさに差別がある証拠だよ。” なるほど。まあ私は単にキャリアを中断しないで長期にわたり、第一線で活躍している女性の絶対数が少ない、そこに至るまでに相当やる気も能力もある人でないと生き残れないというのがその理由かと思っていましたが。家事、出産、子育て、介護ということの負担が女性のほうが極端に重いという部分も性差別の一つに考えられているようで、日本にビジネスでよく来る人達ほど、差別が酷い国、という印象が強いようです。

一方、先日話した、日本人の男性はアメリカに来た当初、レディーファーストということをあまり理解せず、部屋から出るときに自分がさっさと外にでようとしたら、後ろにいた女性に足を蹴られたといっていましたが、それはそれでちょっとやりすぎのような気がします。。。

現代社会を騒がせる様々な脅威について その2

今月始めに起こったブラジルの鉱山ダムの決壊事故で、有毒物質を含む水が、とうとう大西洋まで達したとのニュースがありました。事故そのものでなくなった方々もいますが大きな環境への影響はこれからどんどん広がるとみられています。この事故でメキシコ湾原油流出事故を思いだしましたが、人の記憶は薄れても、環境へのインパクトは時間がたつにつれて逆に大きくなりますし、その経済的影響もかなりなもの(実は正確には試算できるのかよくわかりませんが)になると考えられます。

そんな中、バーモント州(マサチューセッツ州の北側)にある去年運転を停止したバーモントヤンキー原発の廃炉に関する記事 が11月26日のボストングローブの一面にありました。
放射性廃棄物の処理、そしてその貯蔵を巡ってはこの広いアメリカでさえ、なかなか話がすすんでいません。全米では22の施設が核の廃棄物を貯蔵する場所を巡り、最終地がきまらず、とりあえず保管している状態になっているうえ、4年後までにはマサチューセッツ州にあるピルグリム原発も廃炉になることがきまっています。最終保管場所がきまらないと、廃炉にしてもその場所は結局他の用途には使えず、また安全を巡っての住民の不安も残ります。特にヤンキー原発は小学校のすぐそばにあり稼働していなくても、事故や不祥事が起こった場合の影響というのは近隣を含め、数百キロメートル単位で考えられるわけです。そしてお金をうまなくなった原発なのに、処理には莫大な費用がかかるということでそのセキュリティーを考えると、この43年たつ原子炉は全米の安全ではない原発ワースト3に入ってしまいました。2075年に完全廃炉を決めていますが、それまでに12億ドル以上の費用がかかるといわれる一方、原発会社のほうは6億ドルしか予算をとっていないということ。稼働していたのが43年、廃炉にするのに60年(しかも事故を事前におこしているわけでもないのに!)、しかももしこれで事故でも起こしたら、環境、人、経済的な影響を試算すればどう考えても割りに合わない気が。。。

現実的にはアメリカだけでも22、そしてこれから廃炉になる原発は更に増えると同時に核のゴミは減りません。アメリカはシェールガスの普及で天然ガスの値段がさがりガスを使った発電が電力価格を下げ、原発を廃炉に追い込んでいます。結局人は、安全上の理由では運営をやめられなくても、経済上の理由では運営を止められるんですね。まあ原発をやめたとしても残るゴミ問題をどう処理するのかは残りますが、廃炉にするのに数十年かかるのであれば、その間に新しいテクノロジーは進歩するでしょうし、リニュアルエネルギーの分野に関しても相当の進歩がみられるのではないでしょうか。どっちに進むとしても減らない核のゴミに関して、一つの解決策を示している会社”トランスアトミックパワー”の話は以下でどうぞ。

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核のゴミを減らす新しい方法

広がる特定分野に特化したインキュベーター

2010年にMITから派生した数社が集まって始めたサマービル市(ケンブリッジ市の隣)にある、グリーンタウンラボ は全米で一番クリーンテクノロジーのスタートアップが集積しているところです。

そのグリーンタウンラボが来年倍のスペースに拡張されることになりました。現在43社がはいっていますが、去年からウェイティングリストがどんどん伸びていることも拡張の理由にあるそうで拡張後は100社ほどが入れる840平米のスペースになる予定。この拡張には1100万ドルがかけられサマービル市及び、マサチューセッツ州のクリーンエネジーセンターも資金を貸付しているそうです。マサチューセッツ州はクリーンエネルギーに力をいれていており外国からも政府レベルで見学に訪れる人々がいます。グリーンタウンラボには 200キロワットのソーラーパネルがあり、電気自動車のためのチャージステーションが2箇所ついています。ここにはスタートアップだけでなく、シェル等の大企業の研究開発部門もオフィスを置いています。

ボストン周辺には分野に特化したインキュベーターがいくつかあります。
ケンブリッジ市には化学、生物系のウェットラボ(実際に化学や生物実験ができるところ)LabCentralというのもありますし、 ハードウエア(ロボットから補綴器具まで様々なもの)を作るために1億円相当の機械まで用意しているスペースを貸す、Bolt, ロボット企業が集まるインキュベーター等、似たような分野にいる起業家達が集まると、情報も早く入ってくるし、互いに協力しあうこともでき相乗効果が生まれるようです。
ちなみに、TedxCambridgeにもきていたGrove というLEDを使って室内で食物を育成できるようなシステムを作るアクアポニックスの会社もグリーンタウンラボにあります。

Grove

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ソーラーパネルをつけられない家に住んでいてもパネルのオーナーになる方法

毎年この時期になると、震災を思い出しますが、火山、地震活動の多い日本での将来を見据えてのエネルギー政策はどのように進んでいるのか気になります。

マサチューセッツでもグリーンエネルギーへの注目が高まっていますが、ソーラーパネルは誰もが屋根につけるというわけにはいきません。
震災当時日本に住んでいた自分も、早速屋根にパネルをつけようと見積もりをとりましたが、減価償却できる時間が長い(その時の計算では確か、15年くらいでした)のと、その間新しいテクノロジーが生まれて、もっと効率がよくなるのではないかとか、ハードルが高いなあと思ったのを覚えています。そんななか友人と、マンションのように集合住宅に住んでいて自分の太陽光パネルをつけることができない人達や企業のために、田舎の方の土地が安い場所や、高速道路の壁面を使ったりして太陽パネルをつけて、その権利を売買しパネルの上に企業の宣伝とかをつけれるのはどうか、なんて話をしたことがありました。

リニューアブルエネルギーに関心があり、その分野に投資を考えている人は、3つの選択肢があると思います。それは

1 自分の家にソーラーパネルのような装置をつける
2 誰かが設置した装置の権利を買う
3 その産業に金銭的に投資をする

1はマサチューセッツでも着々と広がっているようです。先日も、テスラを持っている人が、自分の家のソーラパネルで作った電力で十分走れると満足そうに語っていました。近所の、高熱費がほぼかからない家に住む人たちは、パネルをつけても投資をすぐ回収できるといいます。

そして、2番目の選択肢をボストン大学のメカニカルエンジニアの学生達が始めました。CloudSolarクラウドソーラー
クラウドソーラーがクラウドファンディングで集めた資金を元に、地方に敷き詰めたパネルで充電した電気を電力会社にうり、その金額が出資者に分配されるという形です。クラウドソーラは電気販売量の20%を徴収し、残りはパネルのオーナーに還元します。
先週からインディゴーゴーでクラウドファンディングを始めたクラウドソーラーですが4分の1パネルサイズで250ドル、半パネルサイズで450ドル、フルサイスで650ドルということです。
そして、モバイルのアプリでリアルタイムでエネルギーの算出量を確認することができます。契約は25年間になり、その後、そのパネルを売るか継続するかをきめます。
気象条件にもよりますが、大体10年から12年で出資者にも利益がでるようになるはずだといいます。

またもし、投資という概念から環境関連産業に投資したいなら、(上記3の場合)昨年秋に ソーラーエネルギーシステムの会社SolarCityが発行したソーラーボンドを買うという選択もあります。これは15年の償還期間で最大利回り5.75%という商品です。

クラウドソーラーは、ニューイングランド地方の(アメリカ北東部の6州)どこかに設置したパネル、といっていますが、日照条件等を考えると、アリゾナとかネバダあたりの方が効率がいい気もしますけどね。。。

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つららと断熱、まだまだ改善の余地のある住宅建築市場?

今年はボストンでは記録的な積雪量です。あまりの雪の多さに、街中では雪かきをしてもその雪をおくところがなく、歩道を塞ぎ危険な状態になっています。車も普段なら見通しがいいところも雪が高く積まれているせいで見通しが悪く非常に危険です。雪の多さで電車も止まったりしてしまい完全に麻痺状態ですね。。。

でも、そんな中車で走っていると気ずくことがあります。
家という家につららがすごいのです。不思議なことに、古そうに見える家、新しそうに見える家全く関係なく、つららが垂れ下がっています。そして同じ業者がたてたらしき家は新しくてもつららが下がっています。このつらら、先がかなり尖っているので結構あぶなくて、街中ではそのつららを取るためにはしごをかけて、つららを取っている人もいるのですが、これも結構危険です。

IMG_つらら

なぜつららができるのかということですが、これは部屋の中の暖かさが屋根面に漏れ出てしまっている証拠で、その熱で屋根にある雪が溶けてつららになるということで断熱が悪い家ということになります。だいたいみていると、屋根のところからでているので屋根断熱?天井断熱が悪い家が多いということなんでしょう。
今年のようにマイナス10度以下の日々が続き、雪がこれだけ降ると、暖房代金もかなりの金額です。アメリカの家は大きめな家が多いので断熱が悪い家は特に高熱費が異常に高いということになります。3階建てのある知人の邸宅は、断熱工事をする前は冬の高熱費が最高で月に3000ドルもかかったことがある、というほど、このように寒いところでは(暑いところでも)断熱はとても重要になってきます。

新しそうな家でも結構つららがありますね。

新しそうな家でも結構つららがありますね。

さてこれだけ雪が多くて、寒く夏はしかも結構暑くもなるボストンで、これほど断熱が悪い家が多いということは、市場的にかなりポテンシャルがありそうです。日本でも、エアコンや、暖房器具の省エネということはよく考えられている商品が多いように思いますが、家の断熱ということを考えると、雪が多いエリアならともかく、そうでない場合なかなか決断がつかず、最近やっと建てる時に断熱をきちっとするという考え方が徐々に広まってきたのかなあという感じですね。でも冬場だけでなく、夏の暑いのにも効果を発揮するんですけどね。

断熱の分野ではヨーロッパが圧倒的に強いと思いますが、ここと同じく、マイナス10度くらいに冬場なるところでも暖房がいらないような住宅ができています。日本人は基本的に、我慢強いのでしょう。家の中でさえ隙間風で寒く、電気代の節約の為に家で着込んだり、省エネタイプの暖房器具を使うことで、節約しようと思いますが、住環境をトータルで考えたほうが、省エネそして金銭的な節約効果がずっと高くなるという現実があります。