若年化するインターンシップ −海外でどうやってインターン先をみつけるか−

以前からインターンの方達と接することが多くその応募履歴書を見る機会が結構あるのですが、最近このインターン経験をする人が(もしくは親がさせる場合)高校生〜高校生卒業レベルにまで及んできています。本来インターンというと職業経験を積むという意味合いで一般的には大学生が対象という感じだったと思うのですが、大学レベルだと学校によっては、半年程度、カリキュラムに組み込まれ単位として必要な場合もありますよね。こうなってくると、これは教育というより、本当に仕事、というレベルになります。またある程度の給料が出るレベルになるとその応募者もバリエーションにとんだものになってきます。大学卒業レベルくらいを想定していたインターンの応募に20代後半とか、卒業してからインターンをはしごしている人など、インターンというよりもすでにちゃんとした職業?って感じになっている履歴書もしばしばみかけます。実際、大学院生の場合、大きな責任が伴わないだけで普通の仕事とほとんどかわらないです。

日本の企業のインターンだと話を聞いている限りある程度仕事をする、というより職場見学に近い感じがしますが、これだと、興味のある業種にいってバイトをしてもあまり変わらない気も。会社側からみれば学生を選別するチャンスにもなっていいのかもしれませんが学生のためになっているのかは疑問もあります。

若年化している高校生のインターンの場合、大きく分けると2パターンあって、学校がカリキュラムの一部として職業訓練させる場合、それから個人的にする場合があります。
前者の場合は将来的な生活を見据えて仕事をすることが多いので、結構真剣ですよね、みんな。
もう一つのパターンとして親が知り合いを通じて頼む場合ですが、その場合もさらに2パターンあって、本人にやる気があって親が子供に頼まれてやってくる場合、もう一つは本人に興味があまりなく親が引っ張り込む場合。
高校生に何ができるの?と思いますが、実はこのくらいの年齢でバイトではなくインターンをしたい、と思う学生は意欲があって目的意識がかなりはっきりしている場合が多いです。特に、バイトができる年齢になってもあえてお金をもらわないで、仕事場に入り、何かをしたいと思う学生はかなりやる気があります。なのでちょっとやるべき事と要領を教えると、わからないことはきいてくるし、自分からどんどん工夫していく子達も多いです。一方、本人はよくわからないけど、親が是非とすすめてきた時は困ったことになる場合があります。宿題をだしてもやってこない学生のような感じでしょうか。。。それは賢いかどうか、より以上に”やる気”によって大きな差がでてきます。

最近海外で働きたい、という声をしばしば聞きますが、インターンチャンスをどうつかむか、という視点から考えると、通常、こういうインターンの職探しをするとき多分大抵の方はウェブサイトを頼り、公式にインターンを公募しているか、ないかということを確認して応募できるか、というのを調べるところから始まります。で、大抵の場合、”ない”ということがわかり、次、という行為の繰り返しになるのかと思うのですが、少なくとも海外でインターン職を探す場合を考えると実際本当にないかというと、そうでない場合が実は結構あったりします。それは公式には”ない”だけで、いい人がいたらとる、という考え方。またあえて無理に公式にしていないだけで、ケースに応じてとる場合。

公開されているインターンのポジションは競争率が高いです。だから自分の目的がはっきりしていてどうしてもそこで働きたいと思うなら、道は他にもあるということはしっておいたほうがいいように思います。よく”足を使う”という表現がありますが、この場合でいうならば、知り合いのつてを探したり、ネットワーキングのイベントにいったり、自分の働いてみたい業界の人たちが集まる店やイベントに参加してみる、そうやってインターン場所をみつける人は結構多いです。自分には起こらないよ、そんなこと、と思うかもしれませんが、縁というのは不思議なものです。(私は海外で国際結婚をした人たちに馴れ初めをきくとたまたま飛行機や電車で隣に座った人と結婚した、という話を結構ききます。)縁というのは自分で動いてつかみにいく、そんなものかもしれません。そういうふうにインターン先を見つけた人はまず非常にレベルの高い学生が多く場合によっては、そのまま就職しないかと声をかけられる人もいます。

結局、何をしたいか、ということが明確かどうか、が一番大事かも。

参考記事:
https://multicultiblog.com/2016/05/20/%E5%B0%B1%E8%81%B7%E3%81%AB%E5%BC%B7%E3%81%84%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E3%82%92%E5%8F%8A%E3%81%BC%E3%81%99%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97%E7%B5%8C%E9%A8%93/

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1年で終わる職業訓練プログラム-year up-

大学に行きたくても金銭的な事情でいけない、そしてそのために低賃金の仕事しかできない18から24歳までの若者を対象にコンピュータースキルやオフィスで役に立つようなスキル教えることをサポートするyear up というノンプロフィット団体があります。ボストンから始まったこの団体は全米で確実に少しずつ広がっています。

多くの仕事は実際大学にいかなくても特定のスキルさえ身につければ十分やっていける仕事なのですが、そのスキルがないために低賃金の仕事にしかつけない若者たちがいます。一方、企業側は人手不足といって、需給バランスが崩れています。そのギャッップを埋めるために、この団体では24000ドルを一人分として大手企業から寄付をうけています。このお金をベースに、半年基礎勉強、半年インターンシップを行い、その間おこずかい程度ですが賃金も支払われます。プログラムを終了した85%の人たちが4ヶ月以内に就職先をみつける、または大学には入学することができるそうです。

実際、高校卒業後、奨学金をもらって大学にいくことがきまっていたのにもかかわらず、生活費が払えずに結局、進学を諦めた青年がこの1年のプログラム終了後大手製薬会社に入り、年間60000ドル(700万円以上)の給料をもらっているという例もあるそう。寄付をする企業にとってみれば、学生とのコンタクトも直接でき即戦力になる若者を育てることができる非常に有効な投資といえそうです。

本来、時間のかかる職業訓練を短期集中でするというこのプログラム、若者だけでなく転職希望者を対象にしてもいいかもしれません。

大学に行かないという選択からどのようなキャリアパスが描けるのか。

職業訓練校というのはアメリカでもイメージ的に、勉強が苦手な子がいくところという感じが一部にはあるようなのですが、そのようなイメージのせいかどうかわかりませんが、せっかく技術が身についても、それが本当に企業が求める技術かどうかもわからない、企業も人を探しにこない、ところが企業側は、能力のある人が足りない、と嘆く事になっているという現実があります。教育と、産業界の(経済界の)ミスマッチを解消する為にどうしたらいいのか。

大学にいくというキャリアパスのほうが、職業訓練校にいくよりもいい、ということではなく、どちらも違ったいい点があり、将来的にはどちらを選んでも同じくらいの収入のチャンスがあるということにならないと魅力的な選択肢にはなりません。クロニクル•オブ•ハイヤーエジュケーションの7月9日によると、マサチューセッツ州を含め全米10州がこの教育と産業界のミスマッチを埋める為に取り組みを始めています。

2012年より全米で8州の高校が最終学年を職業訓練の年として、主に市場で人手が足りないと言われているIT関連、ヘルスケア、製造業の分野で仕事をしながら学校にいくというプログラムに参加し始めを始め、それが現在10州にまで広がっています。
アメリカ人は4年制の大学の学位をとることに重きをおいていますが25歳までに大学卒の学位をとっているのは三分の一以下の若者だそうで、職業に焦点をあてた教育や訓練という選択肢をもっと考えるべきとの意見があります。

現実問題として、企業が採用する際に、高卒では能力的にたりない、一方、博士号の資格があっても、必要としている以上の能力があったりと、企業側がどのような人材を求めているのか、ということを含めて、職業訓練なり、インターンシップができると、双方のギャップが減っていくと考えられています。
高校卒業後にそのまま大学に行かなくてもいいキャリアパスができると、社会人教育として、その後大学にいったり、別の専門教育をうけたりするという選択肢もうまれるので多様な人生の可能性も生まれるでしょう。

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