切り紙に影響をうけて始めたグリーティングカードを作るスタートアップ

そろそろ12月も後半、家に届くクリスマスカードもだんだん増えてきました。大抵、家族や、ペット、趣味の分野のものが映った写真のグリーティングカードが多いですね。

そんな中、切り紙にインスパイヤされた2人のエンジニアが立ち上げた3Dのグリーティングカードを作っている LovePop という会社があります。このスタートアップ TEDxケンブリッジのイノベーションラボ にも出店していました。MITのハイテクロボットアームやアクアポニックスの製品の横に、このグリーティングカードが置いてあるというのが逆に目を引いていました。

ただのカードでしょ、今時、ネットでほとんどただで、カードが配れるじゃない?音楽とかもついているし、という声が聞こえてきそうです。

しかも、一枚8〜13ドルと決して安くはない金額。確かにポップで綺麗なカードです。デコレーションとして部屋に飾っても綺麗。

LovePopは海洋エンジニアリングを勉強した2人がその後ハーバードビジネススクールにいって立ち上げたスタートアップです。このスタートアップ、ボストンのテックスターのプログラムにも参加し、最近テレビ番組シャークタンクにもでて出資を受けました。

え?グリーティングカード屋さんが??なんだか日本にもありますよね、こういうカード。。。すごく手がこんで綺麗なもの。

折り紙もそうですが、こういった計算された美しさというのはエンジニアたちをインスパイヤします。そういう、美しさのある伝統文化は日本にはたくさんありますね。伝統文化こそ、外国のデザイナーやエンジニアと一緒にコラボしてみると世界で売れるものができそうです。

そうです、日本にもたくさんありますよ、こういうカード。。。すごく手がこんで綺麗なもの。そしてカードだけでなく、日本には完成度の高い製品がたくさんあります。日本市場のものをそのままもってくると厳しいものもありますが、中にはそのままでいけるものもたくさんあります。なんか、自信がつきませんか?

次回は、私が日本の商品で、外国で競争力があるであろうと思うものをリストアップしてみます。

外国人には特に大変なアメリカ大学入学

アメリカの大学は高額ですが、額面の学費を100%支払う学生より、なんらかの奨学金を得る人達がほとんどです。ところがその奨学金を得る仕組みが複雑で,20年前から子供の学費を貯めておけば、すごく安上がりになったのに、とか、学費と奨学金が理由で学校を決めなければいけないというケースもあり親の勉強がかなり必要なほどです。

ところが外国人の場合は、大半が額面通りの金額(多少の奨学金を自国でもらえるかもしれませんが)を払う必要があり多くの学校は入学許可がでてから、支払い能力があるかという証明のために、銀行の残高証明等の書類を要求してきます。ところが学校によっては、願書の提出時にすでにそういった書類を要求してくるところもあります。そして、残高証明だけではなく、大学側が銀行にこの人(親)は大学の費用を支払う支払い能力がある、ということに対してサインを要求してくる場合もあります。そして、銀行がそれに対して断る場合もあるわけで、本人を見る前に学費を支払えるかどうかが入学条件の一つになるわけですね。なんだが住宅ローン並みです。多分世界をみても、ここまで大学にはいるのが、経済的に大変なのはアメリカくらいでしょう。

カレッジボードによると2015−16の私大の学費の年平均は32000ドル(380万程度)、寮費も込みになると、43900ドル(528万程度)、そしてそのうち14180ドルはなんらかの補助がでるといいます。ですから大学側にしてみれば4年間で2000万ほどを、確実に全額払ってくれる外国人学生は貴重な資金源です。家が建ってしまいますよね、この金額で。ところが実は、専門性は修士のほうが大事で、結局、学士は基礎教育のような場所になっていますよね。

”うちの高校に、ハーバードを出た美術の先生がいるんだけど、彼女をみていると別にどこの大学にいっても、自分のやりたいことやできることがはっきりしていたら、あんまり将来には関係ないようにみえる”という若い子の発言を聞いていると、子供たちのほうがわかっているかも、なんて気もしてきました。

 

 

 

アメリカでも活きる、和のリーダーシップ精神

マサチューセッツは学生レベルでもスポーツが大変盛んな場所ですが、先日名門ウィリアムズカレッジの女子サッカーチームが初めて全米優勝しました。ウィリアムズカレッジといえば、全米リベラルアーツカレッジの最高峰でアカデミックのレベルの高さでも有名です。アメリカの女子サッカーは、世界的にみても、相当強いのですが、そのカレッジレベルの女子サッカーチームを率いたキャプテンはなんと日本人(日系人?)の満山舞さんです。彼女は、幼い時から運動能力が高く、サッカーだけでなく、ホッケーも上手らしいですね。

その彼女がボストングローブでインタビュー されているのですが、サッカーチームのコーチが、『彼女はものすごく負けず嫌いですが、欲がない(利他的)』といっています。普通、負けず嫌いというと、自分が、私がという気持ちが強くでるように思いますが、これが日本人的特性もあるのでしょうか、チームで勝ちたい、全体として勝つために自分を抑え、利他の気を持つというある意味とても、日本的な感じがしましたね。日本の和の精神、に通じるものを感じました。そしてこの2つの対照的にあるような特性が一緒になることで非凡なリーダーを生んでいるのでしょう。

アメリカ生まれでアメリカ育ちの彼女は、”楽しまなければ上手くはならない”というスタンスのもとでサッカーを習ったと言います。

運動神経というのは、持って生まれたものがありますが、それも練習、訓練しなければ鍛えられません。その中で、苦しいシーンもたくさんあったのではないかと察しますね、それでも、コーチは ”楽しんでいるかい?” といつも、聞いていたようです。

少なくとも、自分の子供の頃は体育会でスポーツをして、全国優勝するようなレベルの人達は楽しいだけで、その競技をしているようには見えなかったのですが、舞さんのお母さんも、こういう環境で子育てができて本当によかったといっていました。

とてもいい形での、日米の文化の融合のように思えます。人を押しのけて自分を強く自己主張するのではなく、チームの中でも、自分の役割をたんたんとこなし、和の精神でまとめあげる、という形のリーダーというのが、世界でも十分通用することを証明してくれたんではないでしょうか。

大空を鳥になって飛んでみたい人のためのシュミレータ−Birdly-

鳥になったらどんな気持ちだろう?鳥のように空を飛んでみたい、という思いでハンググライダーをやる方たちは多いと思うのですが、それにはちょっと勇気が必要です。そこでもっと、気軽に鳥気分を味わうことができる、ゲーム感覚のシュミレーターをスイスの美術学校の先生達が作りました。エンジニアが作ったのではなくてデザイナーである先生たちが作った作品なんですよね〜。

Birdly (バードリー)という、そのシュミレーターは、フライトシュミレータのようですが、自分が鳥になったように、飛ぶ感覚を味わえます。
birdly

写真のような機械の上にのり、専用のゴーグルをすると、あっという間に空の上。スタート地点がビルの屋上で、そこから舞い降りる感じです。今回はニューヨークの上を飛びました。画像には自分が見ている景色と同じものが写っているので、周りにいる人も機械を操作している人がどんな景色をみているのかわかります。左右を見れば、自分の羽もみえますよ!前には扇風機もついているので、本当に飛ぶってこんな感じなんだ〜!って感動。3分間のトライアル時間でしたが、パタパタ腕をしていると、30秒しか経っていないように思えました。

都会の上を飛ぶシュミレーションでしたが、ビルとビルの間の谷間を飛んでいるうちに、コントロールが上手くいかなくて、ビルに衝突したり、地面に激突したり。。。スリルも満点です。結構頭が空っぽになってメディテーションにもいい、なんて声も聞こえました。

このシュミレーター機械は、アメリカを現在移動中ですが、今後はゲーム、エンターテイメントの分野で売り出せるといいなという話でした。

12月5日までケンブリッジのle laboratoire にて体験できます。

現代社会を騒がせる様々な脅威について その2

今月始めに起こったブラジルの鉱山ダムの決壊事故で、有毒物質を含む水が、とうとう大西洋まで達したとのニュースがありました。事故そのものでなくなった方々もいますが大きな環境への影響はこれからどんどん広がるとみられています。この事故でメキシコ湾原油流出事故を思いだしましたが、人の記憶は薄れても、環境へのインパクトは時間がたつにつれて逆に大きくなりますし、その経済的影響もかなりなもの(実は正確には試算できるのかよくわかりませんが)になると考えられます。

そんな中、バーモント州(マサチューセッツ州の北側)にある去年運転を停止したバーモントヤンキー原発の廃炉に関する記事 が11月26日のボストングローブの一面にありました。
放射性廃棄物の処理、そしてその貯蔵を巡ってはこの広いアメリカでさえ、なかなか話がすすんでいません。全米では22の施設が核の廃棄物を貯蔵する場所を巡り、最終地がきまらず、とりあえず保管している状態になっているうえ、4年後までにはマサチューセッツ州にあるピルグリム原発も廃炉になることがきまっています。最終保管場所がきまらないと、廃炉にしてもその場所は結局他の用途には使えず、また安全を巡っての住民の不安も残ります。特にヤンキー原発は小学校のすぐそばにあり稼働していなくても、事故や不祥事が起こった場合の影響というのは近隣を含め、数百キロメートル単位で考えられるわけです。そしてお金をうまなくなった原発なのに、処理には莫大な費用がかかるということでそのセキュリティーを考えると、この43年たつ原子炉は全米の安全ではない原発ワースト3に入ってしまいました。2075年に完全廃炉を決めていますが、それまでに12億ドル以上の費用がかかるといわれる一方、原発会社のほうは6億ドルしか予算をとっていないということ。稼働していたのが43年、廃炉にするのに60年(しかも事故を事前におこしているわけでもないのに!)、しかももしこれで事故でも起こしたら、環境、人、経済的な影響を試算すればどう考えても割りに合わない気が。。。

現実的にはアメリカだけでも22、そしてこれから廃炉になる原発は更に増えると同時に核のゴミは減りません。アメリカはシェールガスの普及で天然ガスの値段がさがりガスを使った発電が電力価格を下げ、原発を廃炉に追い込んでいます。結局人は、安全上の理由では運営をやめられなくても、経済上の理由では運営を止められるんですね。まあ原発をやめたとしても残るゴミ問題をどう処理するのかは残りますが、廃炉にするのに数十年かかるのであれば、その間に新しいテクノロジーは進歩するでしょうし、リニュアルエネルギーの分野に関しても相当の進歩がみられるのではないでしょうか。どっちに進むとしても減らない核のゴミに関して、一つの解決策を示している会社”トランスアトミックパワー”の話は以下でどうぞ。

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