病気に対する治療法がこれから変わっていくーTEDx Cambridge 2015 Spring よりー

TEDxケンブリッジspring が先週行われました。今回のトークは7人でオペラ歌手に、スポーツランナー、ナーサリースクールの運営者、ニューロナノテクノロジスト、ケミカルエンジニアと非常に広分野にわたり、理論よりも現実的に前線で問題解決にあたっている人たちが多かったように思います。ボストンでは世界の最先端の研究をしている人たちが多いせいか、研究者や教授クラスの方たちの話も多いのですが、分野が広かったためか、きいているほうも時間があっという間にすぎました。

その中で、今回自分の印象に残った話はマイクロバイオーム(細菌叢(さいきんそう))という人が本来もっているバクテリアを使って、新しいタイプの治療薬を作ろうとしている会社、ボストンにあるバイオ系のベンチャー企業、ベダンタ・バイオサイエンシズ(Vedanta Biosciences)の共同設立者で、同社のCOOでもあるBernat Olle氏の話でしょうか。

彼は、抗生物質を使うことなく、人が本来持っている最強の軍隊ー体内のバクテリアであるマイクロバイオームーを最大に生かし、病気を治療していくという方法で治療薬を作ろうとしています。
これにはアメリカでは抗生物質を使いすぎている、ということが背景にあるそうです。
抗生物質の良い点は、速攻性があるということだそうですが、強い薬を使うほどのその後のリバウンドもあります。
抗生物質は異物だけでなく、いい細菌も傷つけてしまうとデメリットもあります。
そこで、人が本来もっている免疫の力を使おうというわけですが、腸内細菌叢の分野では第一人者である慶應大学教授の本田賢也先生の研究を使い製品化をすすめているとのことで、ボストンで日本人研究者の研究が製品化されつつあるということに確実にグローバル化の波を感じますね。。。

日本でも近年、なんでも抗生物質をだすことに対して問題があるという認識が広がりつつあるのではないでしょうか。
今までの西洋の薬のあり方は、共存ではなく攻撃、破壊。いなくなるまでやっつける。
これはガンの治療や他の病気の治療のあり方にも大きく影響するのかなあ、と。抗がん剤で正常な細胞も傷つけるのではなく、環境と同じで自然に持っているものの力を最大限に引きださせる、サステナブルな考え方がこれからの医療の主流になってくれることを願いますね。

ted cambridge

TED× Cambridge 2014 Fall -目が見えないことが新しい脳力を開花させる-

先日のTEDトークの続きです。
もう一つ、とても印象に残った話は脳神経科学者であるLotfi Merabet博士の話です。

人の人生にネガティブなインパクトを与える病気や障害は何か、とういう質問をしたところ、1番ネガティブなインパクトがあるのは目が見えなくなること、その次にHIVにかかること、癌になること、と続くそうです。

目がみえないというのが一番にくるのは、そうなったらどうなるのか理解できないという恐れからくるものと考えられます。
Lotfi Merabet博士はどのように脳が視力障害に対応するのかを調べています。
実際生まれた時からほとんど、目が見えないエスレフ・アーマガンさんという画家がいるのですが、彼の描く絵が非常にすばらしい、(見た事もないはずなのに、本物と同じくらいにかけている)ことに注目し絵を描いているときの脳の活動を分析したその結果、今まで一度も物を見たことがないにも関わらず、脳の視覚野(人が何かを見ている時に活性化している部分)が活発に活動していていたということがわかったそうです。彼は脳のその部分で、ものを認識しており、脳の中にイメージを作り、そして現実とほぼ同じ色、そして形を表現しています。
目が見えないということで、もう一つの才能を開花させることができるといえるのです。

エスレフ・アーマガン氏の絵

エスレフ・アーマガン氏の絵

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本物を目でみたことがなくても、脳で認識できることで、色も正確に表現しているのですが、生まれてから色を認識したこともないのに、どうして、空を水色で表現できるのか、花を赤や黄色で書けるのか本当に脳の神秘そして、可能性を感じさせる話でした。

さて、今回のTED トークでは7組がスピーチをおえたところで、この7つの話を凝縮したコントを3人のコメディアン(俳優?)が行いました。
それぞれの話の内容の濃いのですが、それだけにもう一度、レビューをしないと、話を忘れてしまうのです。
少々残念だったのは、あまりにも盛りだくさんな内容で、焦点がぼやけてしまった感じがしますね。3〜5組までのほうが、内容が頭に残るので、インパクトももっと強かったように思います。

TED× Cambridge 2014 Fall -6軒のレストランをマンハッタンに運営する秘訣-

TEDトークケンブリッジにいってきました。一度、ライブが見てみたかったのですよね!!やっぱりyou tubeでみるのよりもライブは全然、インパクトが違いました。スピーチをする人の温度を感じるというか、距離感が近いので、五感でトークを感じるということができました。

今回は、7組(1組は2人でスピーチ)のスピーカーが出演しましたが、入り口にはテスラ、ホールにはグーグルグラスが出迎えて、会場の雰囲気を盛り上げていました。
今回の大きなテーマは自分が認識している自分と人からみた自分とのギャップ、というものだったと思います。それを色々な方面からアプローチ、例えば、それがリーダーシップや経営に与える影響だったり、フォトグラファーからの視点だったり、その心理を解き明かすことだったりしました。

スピーカー

スピーカー

TEDトークではスピーカーに沢山のアイデアをもらうわけですが、それを見ている観客もそのアイデアで世界を変えていくという、見ている人達もそれぞれの生きる分野で世界を変えるために貢献するという役割を担うことで、広意義での勉強会と言えると思います。

その中で、今回、印象に残ったスピーチの1つを紹介します。

ニューヨークのマンハッタンに6軒のレストランを所有するGabriel Stulman氏のスピーチです。
氏によると、レストラン産業の収益率は大体6%、オープンしたレストランも1年以内に9割が廃業になってしまうほど、厳しいビジネスだといいます。賃金が低い産業において、そのような、厳しい環境の中で、彼はいかに、6軒ものレストランを繁盛させているのでしょうか。
彼が一番大事だと思っていることは、いかに従業員に情熱をもって、100%のもしくはそれ以上の仕事をしてもらうのかということです。仕事に情熱をもって取り組んでくれる従業員を集めるのが成功の大きな鍵だといいます。
マッキンゼーの調査によると、アメリカ人の10人に3人しか、仕事に対して情熱をもって取り組んでいる人はいなくて、10人に6人は全くやる気がない、という結果がでています。

彼によると、重要なことは、
• 従業員の夢と会社の目指すものが同じ方向にむいていること。
例えば、従業員の夢を果たすことで、会社(この場合は店舗)も繁栄するような関係を作ること。従業員を雇う時に、その人は何を目指しているのか、会社はその人にとって何を提供でき、又従業員は何が会社に貢献できるのかということを明確にする。

• 外から人材をつれてきて、トップにおくのではなく、内部の人を昇格させていくこと。
ここにいたら上のポジションに上がるチャンスがあるから、ここで働きたいと、自然に人が集まってくるようになる。

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10人のうち3人しか、仕事を一生懸命、情熱を持って取り組んでいないなんて、いうことを経営者がさせていてはいけない、という思いが伝わってくる話でした。

レストランなので、いかに腕のいいシェフをつれてくるのか、という話や美味しいものを作るという話は全くなく、いかに従業員を満足させ、質のいい仕事をしてもらうのか、という点にフォーカスしているのが印象的でした。

それにしても、この20分ほどをスライドをみせることなく、メモをみることもなく、数百人の心をつかむというスピーチをするわけですから、プレゼン能力恐るべし。。。

Gabriel Stulman

Gabriel Stulman

参考記事:
オンラインコース
もし、あなたが40歳を超えていて、これから英語を使ってビジネスや起業に関わることを学ぼうと思っているのなら...(その3)