政治活動のためのインキュベータ

ボストンにはビジネスを、加速させるための仕組みとして様々な種類のインキュベータ(新事業支援施設)があります。インキュベータというと、普通はテック系の共有オフィスを思い浮かべますが、共有キッチンや共有ラボまで実は色々の種類のものがあります。
そして今度は政治的なインキュベータの話です。(ボストングローブ3月3日)

Blue Lab.というスペースは(まだ1部屋)、政治のキャンペーンのために、まるでテック系のインキュベータのように候補者達が場所と資源を共有することで、コストをカットし、効率をはかることを目的にできました。背景にあるのは、政治のキャンペーンというのが、昔から変わっていないということで、現在のテクノロジーやSNSをもっととりいれて、変えていこうとの考えからだそうです。

まだはじめて10ヶ月しかたっていないこのビジネスは民主党の活動家でありエドワードケネディの広報秘書官だったスコット • ファーソン、キャンペーンマネージメント会社をやっているショーン • シンクレア、上院多数党院内総務のキャンペーンマネージャだったハリーライドによって立ち上げられました。
Blue Lab.は民主党の選挙キャンペーンのコンサルタントがチームになって、選挙戦を支えるというしくみですが、個別にコンサルタントと契約するのではなく、パッケージにすることによってより効率よく、コストも減らせるというしくみになるようです。
費用にはパンフレットやビデオ撮影、色々調べる事を手伝う学生の費用、もし候補者が自分の事務所がなければ、Liberty Square (ファーソン氏の会社)のオフィスを使って、ミーティングができます。
政治キャンペーンの為のインキュベータをニュージャージに作ろうという計画もでているそうです。

インキュベータという考え方が様々な分野で広がりつつあります。コストの意味でも節約できますが、情報を共有したり、孤独感がないということも大きな利点であるようです。
もっとも、秘密が多い業界にはむかないかもしれませんが。

スタートアップコンペティション、マスチャレンジがロンドンに進出

今年で5年目に入るスタートアップの為の教育支援及び、コンペティションである、マスチャレンジは去年あたりから、海外進出が目立ってきました。イスラエル、メキシコ、コロンビアに進出して今年、ロンドンに進出するとの発表が正式にありました。マスチャレンジは、オフィススペースを無料で提供し、起業支援、及び、すでにあるスタートアップのビジネスを加速させる為に、メンターサービスや、資金をどうやって調達するかなどの情報や、知識、人的ネットワーク等を提供する4ヶ月間のプログラムになります。4ヶ月後にはピッチコンペティションを行い、昨年は総額100万ドルが賞金として提供されました。
先週、5周年を記念したイベントが開催されましたが、マサチューセッツ州知事も出席するほど注目度がますますあがっています。

ロンドン進出に関しては、ロンドン市長及び内閣府も支援をしています。又、ロイヤルバンク オブ スコットランドもファウンディングパートナーとして参加することになっています。

今年は賞金が50万ドル増えて総額150万ドルのコンペティションになる予定です。

このマスチャレンジ、着実に成長をしています。イノベーションを起こす為の取り組みに関して、世界各国が積極的に動き出しているのがわかりますね。

今年の申し込み受付が始まっています。 参加ご希望の方は こちら

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スタートアップを支援する様々なオフィススペース

1999年にボストンの隣町であるケンブリッジ市にあるMITのすぐそばにできたCIC(ケンブリッジイノベーションセンター)は、MITからスピンオフした学生起業家のような人達や、会社をたちあげたばかりで、安い事務所スペースが必要な起業家、個人事業者でいっぱいになり、現在300社以上がそこのオフィススペースを使用しています。家賃は月額一人350ドルから1200ドルくらいまでで、CICには、1人でやっている会社から数十人規模の会社まで、様々あります。オフィスの形も、一人の場合は、ワンフロアーに大きな机があり、そこにイス一つで自分のスペース(事務所)のできあがり。もちろんクローズなオフィススペースもあります。実際、テック系のアプリやウェブサイトを作る会社はスペースがほとんどいりません。建物の中にはベンチャーカフェやヨガのコース、語学コースといった、クラブのようなものまであり、一大コミュニティーを築いています。

CICは世界で一番スタートアップが集まっているところですが、このような、オフィススペースで、もっと様々な種類のものがその後現在までにいくつも誕生しています。それぞれが製造販売している製品、顧客層によっても、創業者達がふさわしいと思うスペースも違うようです。
理由としては、企業同士が互いの経験を学び合える場になっているということであり、場合によっては、問題を抱えている会社が他の会社に助けてもらったり、社会的な側面もあるとのこと。起業するとはとても孤独なことなので、誰かと話ができたり、一緒に何かを共有できるということは、うれしいということらしいです。

高級オフィス街に去年9月にできたsnap suitesはもう少し、高級な顧客を相手にする場合にいいオフィススペースで、毎月の家賃が一人3000ドルもします。これだけの金額が払える会社なら、自分たちの事務所を構えてもよさそうですが、そうすると、セキュリティーの問題、清掃、90%は使われないだろう会議室とか余計な、コストやスペースが増えるそうで、それを考えるとレンタルオフィスでいい、という会社もあります。

また 去年の7月には ハードウエア(ロボットから補綴器具まで様々なもの)を作るために1億円相当の機械まで用意しているスペースを貸す、Boltもオープンしました。こうなってくると、オフィスを貸すというより、工場貸し?
クラフトビールメーカーのAeronaut Breweryは、2015年にはCoolship Labs という、発酵技術を使って作った商品を扱うビジネスを展開するスタートアップに特化したスペースをオープンするそうです。
これって、みそとか麹とか納豆とかでもいいんですかね?
なんか、とってもおいしそうな、ビジネスの匂いがします!

それにしても人口660万人しかいないマサチューセッツ州で、ボストン周辺にこれだけの、多種類のインキュベーターを含むオフィススペースが集中するのはすごいことです。。。
CICがボストン周辺の大学、研究所の起業文化を支えていること、そしてケンブリッジ市の発達に大きな役割を担っている事は、日々の新聞をよんでもよくわかります。このCICをたちあげたCEOである、Tim Row氏は以前は日本に住み、日系の企業に勤めていたこともある、日本語を大変に流暢に話すアメリカ人です。日本企業のOBともいえる、こういう方が、起業文化の本拠地アメリカで、それを支えているというのはとても面白く、うれしいことでもありますよね。

インキュベーターが支援する新しいホール

ケンブリッジにある、世界で一番スタートアップが集まっているCIC (ケンブリッジ イノベーションセンター)は、MITやマイクロソフト、グーグルのそばにあるインキュベーターで、賃料月に350ドルから事務所を構えられます。そこにVenture Cafeという、起業家同士がお互いに集まったり、意見交換をしあったりできるカフェが入っています。ここでは毎週、木曜にはテーマに沿ったイベントがあり、起業家や投資家も参加して互いに交流し合います。

そのベンチャーカフェが、ウォーターフロントに新しく District Hall というホールを作りました。ここはイベントスペースで、マスチャレンジのようなインキュベータがピッチイベントをしたり、小さな会社がバイヤーの為の商談をするスペースがあったり、イベントスペースとしては約470人ほど収容できます。隣にはレストランも併設、イベントホールの中にはバーもあります。

ボストングローブ紙 11月 4日

ボストンの新しいDistrict Hall(ディストリクト ホール)はいろんな事に使える。イベントスペース、ミーティングスペース、レストラン、そして道場。

いえいえ、ミスターミヤギはきませんけど(*ベスト•キッドの師匠です)
11月23日にはデジタル空手道場が開かれる。ウェブとモバイル開発、コンピュータプログラミングとゲームデザインが学べる。

この一日セッションは27ヵ国でコンピュータークラブを運営している、ノンプロフィット団体のCoderDojoによって行われ、Polaris Partnersというベンチャーキャピタルによって支援されている。10歳〜14歳の子供は無料で参加できる。

今回の講師は、CoderDojo の創設者のJames Wheltonで2年前にアイルランドでコンピュータクラブを始めた。
Whelton氏は CoderDojoの運営するコンピュータクラブをサポートする為に、今年ハローワールド財団を設立して、Polarisは財団の初めてのコーポレートスポンサーになった。

Polaris managingのパートナーは、
”CoderDojoへの投資は、私達みんなの将来に対する投資です。私達の世代がスポーツやアートの世界でしてきたように、新しい世代の起業が技術力で繁栄することを創造してみてください。この、サポートはとても特別なことです。”

という、記事です。

ベンチャーカフェは、起業家同士や、投資家と結びつけたり、スタートアップが活性化するような仕組みを作ったりしています。
このホールができたことで、一般人となかなか交流しにくかった、スタートアップの世界と、一般消費者との距離が縮むような気がします。

日本でも10代の子供たちがプログラミングを習える機会がふえているようですね。色々な事が低年齢から始めないといけなくなっている、というかできるようになっている、ようです。なんでも自分の才能を早くから見極めることができる人ほど、又 好き、と得意な分野の組み合わせを見つけられる人ほど成功のチャンスが増えるのかな、という感じです。親も様々な意味でのサポートが要求されていますね。