女性の為の独立、起業支援

先日は大学を主としたイノベーションエコノミーの話でしたが、大学発でない場合の起業を支援する仕組みに関してもう一つの例を紹介します。

Center for Women and Enterprise(センターフォーウィーメンアンドエンタープライズ)というマサチューセッツ州に拠点が数カ所とロードアイランドにもあるNPO団体があります。
これは女性の独立支援をする為、スモールビジネスを立ち上げる為に必要な情報や、法規制、ビジネスプランの作り方、資金提供に関して等、独立、起業に必要な情報やコンサルティングを安価に提供している団体です。特別な技術や大きな資金が必要となるような規模の展開をしようとするよりも、小規模の起業をするほうが大多数であることから、大きな規模の起業ではなく、(将来的には大きくなるのかもしれませんが)自分のもっているスキルや、人的ネットワーク等を使って、どのように自分のビジネスをたちあげていくのかという支援を女性にしてくれます。
ウェブで受けられるコースもあるので、遠くに住んでいる人達はそういったコースをうけることもできます。

独立、起業を考えた時、大抵の人は初めから自分は世界を変えるんだ、というような大きな夢を掲げるより、どうやって明日食べていくのか、ということを考えるほうが多いのではないかと思います。現実的に、離婚したとか、シングルマザーが子供を抱えながらも自立していく為にMBAや経済、経営の具体的な知識がなくても、自分が売れると思えるサービスがあればそれをどうやってビジネスにしていくのかということをサポートしてくれるとても現実的なサービスです。

具体的に自分のビジネスに必要な細かい部分に関しても、メンターを紹介してくれたりしてサポートしてくれ、このブログでも紹介したWespireのスーザン・ハントさんといった成功している起業家の方達もボードに名を連ねています。

アメリカ人は何もないところからビジネスを立ち上げるのが上手いといつも思いますが、起業のエコシステムというものが大学を中心とした大規模なものから、地域に根ざした小規模なものまで、裾野が広いことも起業文化を支えていると考えられます。

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バトラーサービス、アルフレッド

今日は、今週はこれをしておかなければ、というTo Do Listというのは多くの人がもっていると思いますが、実際、日常の細々した、荷物の受け取りや配送、食料品や飲み物の買い出し、掃除をバッドマンにでてくるような、バトラーが管理してくれたら。。。女性が社会で働く時間が増えても(もちろん男性も!)、家事は誰かがしなくてはいけない、しかも疲れて仕事から帰ってきても更なるストレスが待っているというのを解消する為に女性がうみだしたバトラーサービスがアルフレッドです。
アルフレッドはハーバードビジネススクールの学生達が2013年に立ち上げたスタートアップですが、着々と規模を拡大しており先月200万ドルほど資金調達をしました。

アルフレッドは忙しい都会の人達には男女問わず需要があるということで本社をボストンからニューヨークのユニオンスクエアに移動しました。ニューヨークの市場は大きいですし、スタートアップが成長するにあたり、人材が豊富にあるということも理由だそうです。顧客には、忙しいビジネスマンからワーキングマザーまで、家事の負担を減らしたいと思っている人達がいます。サービスはボストンとニューヨークで提供しています。

顧客の細かい好み等を把握し、それぞれの人に応じてサービスをカスタマイズしていきます。全くバトラーと会わなくても、コンピューター(携帯)上のやりとりだけで、すませることもできます。
”家に戻ったら、新鮮な食材が冷蔵庫の中にあり、きれいにドライクリーニングされたものがクローゼットにかけてあり、サイズの合わなかった靴は返却しておいてほしい、と思っているのならアルフレッドはあなたにぴったりなサービスです”、とCEOのサポネさんは言います。

始めの難関は1ヶ月に100ドルほどかかるという固定費用だといわれますが、確かにアルフレッドの役割は専門業者と顧客の間に入る調整役です。家にきてくれるクリーニングやさんとか、宅急便の日時指定とかのサービスを使えば、日本ならこのサービスがなくてもなんとかなるかな?という気もしますね。ただ掃除に洗濯プラス子供の送り迎えとか、食事の用意が頼めたり、病人や怪我人が家にいるという時には安心できる誰かにトータルで任せられる留守番サービスとかがあると頼むほうにとっては便利ですよね。って、これってまさに主婦の仕事? 主婦には給料はでなくてもアルフレッドでバトラーとして働く場合は時給18ドル〜のようです。

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慢性疾患治療を改善するために医者と患者をつなぐアプリ

アメリカの医療費は高く、病気になって人の人生を左右するのは保険会社だったりするわけで病気になるのを未然に防いだり、更に悪化するのを、どうしたらいいのか、という考え方がこれからはますます重要になってくると思いますが、それには生活習慣を変えるということが、大変有効です。

MIT メディアラボの元所長でシリアルアントレプレナーでもあるフランク・モス氏が会長として共同創設者に名を連ねているTwine Health というスタートアップは慢性疾患治療を改善することをミッションとしています。病気を防ぐ、もしくは症状が悪化するのを防ぐために患者と医者をつなぐアプリをこのスタートアップが作りました。

このアプリでは患者それぞれにあわせたヘルスプランを作成できます。例えば、朝には薬を飲む、野菜をもっと食べるとか、運動をするといったチェックリストを作り、それにそって、患者側は行動をしていき、医者のほうはその進捗状況をチェックするということになります。まず、最初の目標は3分の1のアメリカ人がもっているとされる慢性疾患、高血圧です。Beta Boston によると、このアプリこれまでに、全米6病院、159人の患者さんを対象に実験的に使われているそうです。実際、患者さんが薬を飲み忘れていたりすれば、医者の方からリマインダーを送ることもでき、状況に応じて始めのプランを変更したりもありえるそう。3ヶ月以内に90%の患者が目標に設定した血圧になるようにすることが目標だということ。
3月に行なわれたトライアルでは、血圧の改善だけでなく、治療費が3分の1程度までに減少、将来的には他の慢性疾患にも対処していきたいということです。なんだか医者の負担も増えそうな感じがするのですが、アプリを使いこなせない患者、スマートフォンを持っていない患者、英語では対応できない患者もいて浸透するにはなかなか時間がかかりそうです。

フランク・モス氏は今まで数々のスタートアップを成功に導いてきましたが、特にこのビジネスには情熱を注いでいるよう。テクノロジーだけではアメリカが直面している医療問題や慢性疾患の問題には対処することはできませんが、組み合わせの一つにはなりそうです。

病院が主催するピッチイベント

ボストンには全米でも1,2位を争うような病院や様々な大学病院、専門の研究所、製薬会社のリサーチセンター等がたくさんあり、バイオ関連のスタートアップも集中しています。

先週、ボストン子供病院で賞金3万ドルをかけたシャークタンクのようなコンペティション、第一回イノベーションタンクがフィリップスヘルスケアのスポンサーで行なわれました。
子供の場合、大人と同じ病気だとしても、人的な対応や使用する機器類がかわってくるでしょう、小児医療分野を改善することも、このコンペの目的だったようです。
パネルにはベンチャーキャピタリスト、医師、テレビ番組のシャークタンクに出演しているデイモンド・ジョン氏らがそろいました。デイモンド・ジョン氏はファッション関連の会社のオーナー兼、投資家でもあります。
日本のイメージだと、病院がビジネスプロジェクトを率先してやるという空気は無いと思うのですが、やっぱりここはアメリカです。

賞金を得た3社のうちの1社CareAline は自分達の子供が闘病生活をするにあたり、胸部や腕から薬を体内にいれるための多様なカテーテルを管理するバンドのような商品を開発しました。
子供は動きが活発ですし、じっとしていないのでチューブがずれたり、固定が上手くいかなかったりすることが多いのでしょう。開発者のお子さんは残念ながらなくなってしまったのですが、商品は他の子供達にも役に立つと思い、商品化したといいます。

もう一つはボストン子供病院の研究者が開発した HubScrub という、病院で使う医療機器全般を消毒してくれる機械です。

病院では車椅子も消毒するんですね。。。そう考えると一日中何かを消毒しているスタッフもこれがあると、仕事がかなり楽になるかもしれません。消毒したいものをここにいれると、3分以内に消毒してくれて15リットルの水の使用で済むそうです。
食器洗いのような感覚でしょうか。最近、感染症が問題になっているので、消毒ということを考えると益々需要が増えそうな機械です。

3つ目の会社は、8歳から18歳までの子供達を対象に、体重をコントロールするアプリを開発した KurboHealth です。
このアプリは子供達が食べたもの、どのくらい運動しているかということを追跡し、その情報を分析し、指導していきます。このアプリの目的は最終的にはアプリにたよらなくても、自分で習慣をコントロールできるようにすることです。
これって、子供だけでなく、大人にも必要な感じがしますね、生活習慣病の予防になるかも。

こういった、病院主催のピッチイベントは数ヶ月前にブリガム・アンド・ウィメンズ病院でも行なわれたそうで、いままで一般的なピッチイベントに参加していた医療関連のスタートアップも今後直接、病院にアプローチできる機会が増えるかもしれません。

トラビス・カラニック氏が語るウーバーUBERの目指すもの-マスチャレンジ賞2014その2-

先日のマスチャレンジアワードのもう一人のゲストスピーカーに UBERのCEO トラビス・カラニック氏がいます。
彼とテスラモーターズのイーロン・マスク氏が今世紀の偉大な起業家の一人といえるんではないかな、とこの日エリック・シュミッド氏(グーグル元CEO)がいっていました。
マスチャレンジのCEOのジョン・ハートホーン氏がスマート?エリート?な感じがするのに、彼は修羅場をくぐってきたどっしり感を年齢の割に漂わせています。
たぶんものすごくストイックな人なのかなあ??

まず、このUBERと契約している運転手の方が、でてきて、いままでこれほどの人(1700人)の前でスピーチしたことがないといった緊張感、初々しさと幸福感あふれる話、自分がパートナーとしてウーバーを支えていることがうれしくて、それで家族を養えるということに感謝する内容を話しました、にくい演出です。(ここではUBERの運転手になるということはUBERの従業員になるのではなく、UBERと契約する1事業者になるということ)
UBERはもともと彼がパリに行ったときに全然タクシーがつかまらなかった経験、そしてサンフランシスコでもタクシーに困ったという経験からこのサービスを作ったといいます。都会でタクシーが20分以上つかまらないということが日常茶飯事でこれをなんとか変えようという取り組みをはじめ、今では待ち時間が平均3分になったそうです。

でも・・・なんだか話をきいていると、やっぱり東京が特別な大都会なんだって気がしてきました。
東京って電車の便もいいし、タクシーも普段は比較的、すぐつかまるし、道だってがたがたじゃないし、車もきれいだし、運転手さんもそんなに対応が悪くないなんて、(運転手の犯罪なんて話はほとんどきいたことがない)やっぱりインフラが整っていますよね。。。

そんなUBERも現在世界200都市でサービスを提供しています。
ボストンではUBERは3年ほど前からサービスを始めたのですが、伸び率が、パリやサンフランシスコや他の都市に比べて圧倒的に高いということです。地元の雇用に大きなインパクトを与えて、車もきれいだし、スピーディに快適に乗れ、降りるときもチップとか考えなくていいということでボストン近郊の住人には人気なわけです。
UBER POOL という新しいサービスの話もでました。ようするに同じような場所に行く人同士の相乗りになるのですが、こうすることでコストが格段にへります。
これは効率的です、このサービスなら東京でも普及しそう?

UBER は顧客、運転手する人(UBERのパートナー)が満足し、そして町の渋滞を減らすことで環境にも配慮し、車を所有しなくてすむような社会を作ることを目指しています。

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