2014年のマスチャレンジスタート!

マサチューセッツのイノベーションポリシーの中で重要な役割を担っているマスチャレンジですが、2014年のプログラム参加社128社がでそろいました。(応募したのは1700社以上)これから4ヶ月間かけて、メンターについたり、ネットワーキングを広げ、起業のエコシステムを学んでいきます。

128社のうち41社はハイテク、37社はライフサイエンス、ヘルスケア関連、クリンテックは10社ということで、なかなかボストンらしいという感じでしょうか。
今年はマスチャレンジも新しいスペースに引っ越して、賞金も当初の150万ドルから、175万ドルにあがり、参加応募社も世界中から増加しています。参加が決まった会社のうち71社は州内から、外国からの参加は30社、うち10社がイスラエル、その次に多いのがメキシコです。イスラエル、メキシコにはマスチャレンジ自体が進出しているので、参加が多いというのは納得です。又、参加国は10カ国、米国内からは17の州からの参加になります。ほぼ四分の一が外国からの参加ということで、国際認知度もかなりあがってきているといえそうです。

4ヶ月後にファイナリストに残り、(ここでファイナリストに残ることができた会社は、会社として存続する率が非常に高いといわれています)賞金を手にすることができるのは、どの会社になるでしょうか。

参加社リスト
http://betaboston.com/news/2014/05/21/masschallenge-names-128-startups-for-2014-program-full-list/

参考記事:
大人の社会科見学  マスチャレンジ

記憶に残るのは手書き?それとも、コンピューター入力?

現在、大学で、ノートをとる時にラップトップを使っている人の割合がどれだけ多いのかはわかりませんが、今の学生は、キーボードで入力したほうが明らかに早いし、簡単という人も多いのでしょうか。(まあアルファベットで入力ができる米国での授業は特にそうだと思いますが)しかし、多くの研究者は、学習することにおいては手書きでノートをとるほうが、ラップトップでノートをとるより、効果的で記憶に残りやすいといっています。(ボストングローブ5月25日)

先月発表されたサイコロジカルサイエンスによると大学の講義でラップトップ等のコンピュータ機器を使わず、ノートとペンを使ったほうが概念的なことを問われる質問に関しては成績がよくなるということが確認されました。
沢山のノートをとることは有益なのですが、ラップトップでノートを取る人は、情報を処理したり自分の言葉で書き直したりせずに、言葉通りに講義を筆記する傾向にあるそうです。

”ノートをとる”ということには2つの部分があります。まず、ノートを作る、(コード化する)ということ、それを後でチェックするということ(保管の意味)しかし、コード化することが簡単になると、1つ目の学びの機会は失われます。
ようするに、いったことをそのまますごいスピードでラップトップで、入力している時は速記しているという状態で、”考える”というプロセスはそこにはないということです。
一方、手書きだと、言っている事を全て書く事ができないので、受け取った情報を自分で処理する必要があり、それによって記憶も定着しやすいといえるそうです。

20年ほど前に、認知心理学者ロバート·ビョーク氏は、この現象を”望ましい困難”と名づけ、学習することが難しいことが情報を定着させる、と言っていました。そして、2010年には読みにくいフォントで書かれた印字のほうがあとで学生が覚えていることに役立ったという研究結果を発表しています。

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自分はノートとペン派なのですがどっちかというと、入力の早さの問題より、もう少し、五感を刺激することが記憶に残る理由なのかなと漠然と思っていました。機械の入力の場合、視覚に頼る割合が大きいと思うのですが、紙とペン(鉛筆)だと、触感(紙とペンの相性とか、紙質、鉛筆の太さ、ペンのインクのバランス等)とか、書き方も微妙に毎回違ってきたりします。それに、簡単な図解、マークをつけたり、付箋をつけたり、という自由度がまだ手書きのほうがありますし。。。
講義だけでなく、単に”記憶”をしなければいけないとなってくると、自分では益々、手書きでないとどうにも上手くいかないので、手の感覚が覚えているのだとばかり思っていました。

日本語の場合、アルファベット変換で入力しているとそんなに早くうてるのかな?という疑問もあり、速記のようなスピードで入力をする人がどのくらいいるのかは疑問です。(直接日本語入力したほうが明らかに早いらしいですが、それをしている学生もそうはいないと察します。)
もし、日本の大学において、ラップトップを使わずにノートをとることが多いというのであれば、日本語入力がしにくいということが実は、学習においてはいい意味に作用している可能性があるかもしれません。

日本とマサチューセッツ州との関係

アベノミクスの影響か、TPPの件も含め、ここのところ日米間の動きが活発化しており、去年の秋に、マサチューセッツ州のパトリック州知事が日本を訪問して、安倍総理との会談をしました。そして、そのフォローアップとしての日本への貿易投資セミナーイベント がマサチューセッツ州国際貿易投資局主催で行われました。

これには、ボストンの日本総領事館、ニューヨークのジェトロ、在日アメリカ大使館のスタッフも参加し、日米間の状況、市場に今投資するのがいい理由、と言った事を説明しました。(ちなみにマサチューセッツ州というのは大きさでいうと秋田県と岩手県をあわせた位のサイズです。)

パトリック州知事も述べていたのですが、これからの関係というのはどれだけ自分の国が他の国に対してものを売ったのかという金額の問題でなく、どれだけの関係を作ることができたのか、ということが大事だと。そういった意味でもいい関係を保つ為にはフォローが必要、ということを述べられていました。

マサチューセッツ州にとって重要なポイントは以下の3点です。
1 教育
アメリカの中でも優秀な人達、又様々なバックグラウンドのユニークな人達が集まる場所でもある。

近年、マサチューセッツの大学で学ぶ日本人の数がへっているので、これは数値目標をきめて取り組んでみたら、という話もでました。

2 イノベーション
特にボストンはライフサイエンス、バイオテックが強いところ。

イノベーションに関しては日本もマサチューセッツから学べる事がある反面、日本の高齢化社会、平均寿命が高い、という市場は、ボストンのライフサイエンス、バイオテック会社にとっても面白い市場になっています。昨年の知事の日本訪問で、神奈川県が計画している再生医療の為の”京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区” の総司令部となるグローバル・コラボレーションセンター(GCC)と、コラボレートすることになりました。http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f4729/p783171.html

3 インフラ
インフラ整備を通じて民間投資を拡大、パブリック-プライベートパートナーシップで事業の推進をする。
製造業回帰がすすんでいる。とくにITのマニュファクチャリングに注目。

インフラに関しては、超電導リニア新幹線のアメリカへの技術導入の話があり、これが実現すると、ニューヨーク-ボストン間が45分(現在電車で4時間)になります。
インフラに関してはアメリカは市場としてものすごいポテンシャルがありそうですね。

日本の旗をバックに、立たれている姿はなかなかないかも。

日本の旗をバックに、立たれているパトリック州知事の姿、これはなかなかないかも。

出生順位が個人の性格にどれくらい影響を及ぼしているか?

自身が長子である友人がこんな記事を送ってきました。

”第一子は保守的で支配者タイプ”
(ちなみに記事を送ってきた彼は、長子ですが、あまり保守的ではないです。。。)

生まれた順序が、性格に影響を与えるという話です。
こういった研究では、別の結果もあり、(1928年にはすでに、第一子は保守的であるという研究があったものの、その後、色々な研究結果がある)そこでミラノカトリック大学の心理学者は新しいテストをしてみました。
96のイタリアの家族、合計384人を対象に調査を行いました。まず、親に、そして、第一子、第二子に、秩序や伝統、その他の要素に関して自分の価値観を示してもらいました。第二子たちは、第一子より、新しいことに対してオープンであり、自分の魅力や社交の才能を使って目標を達成する傾向がみえたそうです。

研究結果として、第一子は後に生まれた兄弟よりも保守的であるということがわかりましたが、これは両親がその子に専念して、ケアをしているからだと思われています。
この第一子と第二子の性格の違いは、子供が親からもらえるものを子供の側が戦略的に最適化していることからきていると分析しています。

第一子は強く、知性的にも他の兄弟よりも発達しており、よって支配的なポジションにたちます。その立場の優位性を維持する為に保守的な態度をとると考えられます。親がどれだけ、保守的かは関係ないと研究者はいいます。

詳しい結果は ”Personality and Individual Differences” という専門紙にのる予定です。
ただし、出生順位以外の要因も人格の形成に役割を果たしているので、出生順位がどれほど大きな影響を及ぼしているのかを調べる為にはまだひき続き研究が必要と考えられています。

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まだ、研究が必要といっているように、細かい条件をあげ始めたらきりなくありそうで、(どの年齢で調べるかという事も含め)こういうことを科学的に証明するって本当にできるのかな?という疑問は残りつつ、それでもやっぱり、例外はあっても、たぶん、多くの“長男、長女は保守的” という傾向はあるんだろうな、と納得する部分もあります。

自分の印象は、少なくとも親は、一人目の子に対しては、手の抜き方もよくわかっていないし、ちゃんとしようと頑張る、それが結果的には保守的な子供にするという側面はあるかもしれません。あんまり手をかけられていない、第一子だと、保守的で、ないかも?
あとは、家庭環境によるところも多いですよね、たぶん。祖父母と一緒に住んでいたかとか、親が病気がちだったり、仕事で家にいないことが多かったとか。

でも、同性の兄弟がいて、一人が保守的なら、もう一人はリベラル、それが上下いれかわったとしても、同じタイプが二人いるということはまずないようなので、やはり家族の中でバランスがとれるようになっている気がしますね。
自分が生まれる順番は、努力でかえられるものではない、宿命です。どっちのほうがよりいいとかでなく、自分の立場のいい所を理解して、人生楽しみたいものです。

ハーバードが労力をかけるMOOCsの講座(Harvard X)

ハーバードがMOOCsの講座を作る為に、どれだけ大変なコストと労力をかけているか、という記事がありました。(ボストングローブ5月18日)
ノンプロフィットのedxですが、そのために作っているコースは、一方的に無機質な教室から映し出されるコースだけではなく、思考をこらしたものが多くあります。(ハーバードXが講座を作っていて学生はedXのプラットフォームからログインします)http://harvardx.harvard.edu/
自分が去年友人に誘われて、覗いたコースはScience and Cooking(科学と料理)という公開講座で、edxでも現地でも受けられる講座でしたが、プロのシェフが料理をする際にいかに科学をとりいれているのか、ということを学ぶ講座で、毎回違う、有名シェフがやってきて実際に授業を現地できくには早くいって並ばないと、席が確保できないほどの人気講座でした。

MOOCsの為に、ハーバードは学内制作会社のようなものを立ち上げ、ミニドキュメンタリー、アニメーション、インターラクティブなソフトウェアツールを使用して講座を作っています。
ちょうど今月で2年たつHarvardXは2つのビデオスタジオに30人以上の従業員、フリーランサー(プロデューサー、編集者、ビデオ撮影者、作曲者、アニメーター等)と、テレビ番組の制作現場のようでとても、無償のコースを作るためとは思えないような力のいれようです。今までに30のクラスを作り、60を制作中だそうです。

実際、学部での講義にも宿題としてMOOCsの教材を使い、通常の講義ではディスカッションをするという教授もいるそうです。
オンラインでの教育をどうやってよくしていくか、という議論でなく、教育そのものをどうやってよくしていくか、という視点にたって制作しています。

教授が提案した議題を沢山のスタッフたちで、演出したり、ビデオにしたり、作りこんでいくのですが、沢山の教授たちもプロジェクトをボランティアベースで行っているので、この先フラットフィーにするか、収益の分配という形で還元させていくかを考えているそうです。
一つのコースを作るのに $75,000 から$150,000かかっていますが、神経科学講座のように、誰でも家で実験できるようなキットを売って独自に資金を集めている講座もあります。ゴキブリの足を切ってニューロンの発火音をきく実験は、大人気で、学部の講座にもとりいれられるようになりました。
又、ハムレットの講義では、演出に凝ったりと、教える側の教授も、新しいチャレンジで楽しい反面、コストがかかりすぎているとの批判もあります。

実際、講座をうけるのが無償と言っても証明書をとる場合は費用を支払う必要があるのでそうやって、ちょこちょこと、コストを回収はしているようですが、この先も、何か追加で、10ドル、20ドルの徴収ということは考えているようですね。
彼らが作っているMOOCs、従来の講座のかわりのもの、というより、ハイテクのマルチフェイス教科書だととらえています。だから、その作品は(講義)はドキュメンタリーでありストーリであってなるべく伝統的な講座みたいにならないようにこころがけているそうです。