英語圏でない国で英語で大学を卒業する方法

今年はMITの学士レベルに3人の日本人の学生が合格したとききました。MITは学士で入るのは相当難しいです。
よくよくきいてみると、英語が抜群にできて、学業も当然、それにプラスアルファである、国際レベルのコンテスト系のものに参加、入賞というのはもうお決まりかもしれません。本人たちは自覚があるかはわかりませんが、勉強が趣味という域になっているようですね。

日本のトップスクールにうかっていても、海外の大学にいく、という流れが増加している一方、そうはいってもコストパフォーマンスを考えるとね、、、という方達から,ここのところたて続けに似たような質問をいただいているのでそれに関して公開でお答えしたいと思います。やはりイギリスやアメリカのような英語圏は学費が高いのでそれなりに覚悟が必要ですが、特に英語圏ではないところでも英語で進学、卒業できるコースが増えていますよね。英語で学ぶ、ということが目的であるならば、アメリアやイギリスのようなところにいかなくても、意外に選択肢は広くなります。

実は国別の細かい情報というのは各国の大使館にいる高等教育を担当する分野の担当者が、リンク先をもっていることが多いです。得に教育に力を入れている国はその傾向が強いです。
基本ヨーロッパの大学(イギリス除く)は国立大学が多く、そういったところの学費は安いです。
(*ただしこのブログで何度も書いているように入学条件には気をつけること。日本の普通の高校を卒業しただけではいけません。)

スイスの場合は
swissuniversities (ただしこれは私立大学は含まれません)
https://www.swissuniversities.ch/en/

ドイツの場合は 学術交流会DAADが大学の情報をたくさんもっています。
https://www.daad.org/

上記のようなリンクに探している具体的な質問をすると情報をくれるはずです。質問するときにはなるべく具体的なことをきくこともポイントです。漠然と英語のクラス、とかではなく、例えば経済学部で英語ですべて履修できるundergraduateのコースはありますか、といったように何を(学部や専攻)どのレベルで(短期留学なのか、学士なのか、大学院なのか)そして今自分がどのレベルにいるのか(日本の高校を卒業したとか、大学や短大を卒業したとか)ということを明確にすることは大切です。

ヨーロッパの大学は傾向的にアメリカのように幅が広く、学校の面倒見は決していいとはいえなく、明確に自分がしたいことがわかっている人のためにあると考えたほうがいいです。
そういう意味では大学は自己管理ができる大人の場、誰かに面倒をみてもらう気でいると、苦労するかもしれません。しかし、そこに本当の自由があるとも言えます。

関連記事:英語圏でないところで英語で学位を安く取得する方法
http://multicultiblog.com/2015/05/18/%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E5%9C%8F%E3%81%A7%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D%E3%81%A7%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%A7%E5%AD%A6%E4%BD%8D%E3%82%92%E5%AE%89%E3%81%8F%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%99%E3%82%8B/

低年齢化している米国留学の現実

大学レベルでのアジア人学生(特に中国人)の人口増は度々、語られますが、中学、高校レベルでも中国人の数が増えているという話です。大学に入るのが大変になっているので、高校からいれてしまおう、という中国人の増加により、2010年から2015年までの間にマサチューセッツ州ではインターナショナルな高校生の数が58%も増えているんですね。学校はダイバーシティを重視ということでレベルのいい、財政的に余裕のある学校ほど、受け入れ中国人の数を制限できますが、そうではない学校は大学費用と同じ位かかる私立のボーディングスクール費用を全額払ってくれるアジア人の学生は正直大歓迎でしょう。アメリカ合衆国国土安全保障省によると2015年にアメリカにいる外国人高校生の35%は中国人だったそう。そしてその数はどんどん増え続けています。

新聞記事( 3月26日のボストングローブ )では私立のボーディングスクールの話でしたが、実際公立でもホームステイ先になってくれる家庭を探して、子供だけ留学もしくは、母親と子供の留学というのが増えています。

外国人の多いエリアではESL(英語が第二言語の学生を集めたクラス)があり、他の外国語を学ぶかわりに英語の補習が行われます。アジア人が英語を学ぶのはやはりその言語体系から考えて、ヨーロッパ人が英語を学ぶのとは違って, 習得するのに時間がかかります。ヨーロッパ系の言語ができて英語圏に来る場合は、もともと英語がわからなくても1年もいればESLのクラスからは卒業できるのに対し、日本の中学校レベルで編入してくると、2〜3年くらいは補習が必要になります。ESLのクラスを卒業して、補習を受けなくていいことになったとしても今度はネイティヴの子達と同じ土俵で戦わなくてはいけなくなるので、結局高い学費をはらっても思ったような大学にもいけないという結果にもなります。

もし早い時期に子供を単身で寮のある学校に留学させるのなら、中学のうちに英語のレベルを相当上げておいて、もしくは1年留年させるくらいの気持ちをもっておかないと子供もメンタル的にきついでしょうね。

自分に合った大学か確認する為に入学する前に大学を訪れてみよう!

大学では、学生がよく高校生のために大学構内を案内していたり、ハーバード大学では、観光客相手にも大学のツアーをしてくれます。

実際入ってみたら校風が合わなかった、とかイメージしていたものと違ったといったことがないように、合格通知をもらってからも、もう一度確認するために学校を訪れる学生も多々います。敷地内の芝生に1時間座って学生をみているだけでも、かなり、色々わかります。せっかく勉強して、それなりのスコアをだして、大学に入ったものの、校風になじめず、1年で退学しもう一度アプリケーションをし直して、他の大学に入った知り合いがいるんですよね。。。時間もエネルギーもかなり使うことになり、見ていて本当に大変そうでした。外国からアプリケーションをだすとなるとなかなか実情は見えないものですが、留学先を決める前に一度見学してみてくださいね。学校との相性は相思相愛でなければ、成り立たない恋愛関係の感じに似ている?自分の求めるものと大学が求めるもの、双方が一致すると、充実した学生生活が送れそうです。

学校を見学しているだけで初めて出会った教授と個人的な話しにまで発展するというのはまあ、そんなに起こらない事のように思いますが、それでも自分の足を使って行動してみると、思わぬ出会いがあったりするものです。
世界で一番高いと言われるスーパーボールの30秒の宣伝枠、その広告を作ることに携わっていた大学の教授と話をする機会が偶然あったのですが、彼は大学で教えていると、創造性というのはアメリカの公立の高校にいたら育たない、と感じる事が多い、という発言をされていました。アメリカの公立校のテストは暗記が多く、自分がクリエイティブだと感じることもないし、それを育てるような教育がなされないことを残念に思っていました。

先日のドイツ人留学生の発言にもありましたが、暗記が多く、パターンをひたすらこなす。。。なんだか日本の学校のようですね。

あれあれ?でも、どうしてアメリカでは新しいことがどんどん、生まれてくるのでしょうか。
それはダイバーシティーと、トライアンドエラーを許す文化、そしてやはり、レベルのある程度高い学校では、大学での教育が少人数で参加型、授業で寝ているなんてことはあり得ないという生活を4年間するということがあるのではないでしょうか。

前述の教授は、”大学の授業では正解のないことをどんどん、きいていくよ。そしてそれぞれにそれなりの答えをだしてもらうんだけど、でもどうやって、っていうのは誰も教えてくれないよ!”

こういった生の声をきけるよさが、実際大学を訪れてみることにあります。

関連記事:
ドイツ人学生が語るアメリカの学校とドイツの学校での勉強の仕方の違い

ボストンカレッジ

ボストンカレッジ

大学が特色を出すために力をいれていること

ボストン市内及び、その周辺には60もの大学があるといいますが、それぞれに特色があり学生を惹きつける理由や、大学側が学生を選択する基準というのは学校によって違います。

都会の大学がいいのか郊外がいいのか、勉強重視か、スポーツ重視か、企業とのパイプが太くインターンシッププログラムのような実務的なプログラムが充実しているか、就職率はどうか、外国との連携に強いか、ダイバーシティについてはどうか等、判断基準は学生によっても色々違いがありますが、外から得られる情報と実際に学生や学校の人と話したり、自分の目でみると全然違うものが見えてくることも多々あることに驚かされます。

アメリカの大学は、学生を獲得するために企業がセールスに使うようなプロモーションビデオに、実際の学生を使ったカレッジ ツアーと様々な情報を提供してくれるわけですが、最近の傾向として、次の2点は多くの学生が望み、また大学が力を入れているように感じます。

・ 学生にできるだけ、大学にいる間にインターンシップや実践的な教育の機会を提供する 
・ 外国での経験を積んでもらう

インターンシッププログラムの中には6カ月間に渡るもので、単位の代わりになるものもあり、卒業後そのインターン先に就職する学生が5割を超えるプログラムもあります。
しかし、アメリカの場合、インターンシップにしても海外経験にしても、休暇を利用した数週間程度のものが多いように思います。これは学部生の時は広く浅く、というアメリカの大学の特性なのでしょうか?ヨーロッパの場合は学士をとって大学院に進む前に半年から数年かけて、インターンシップ及び、海外生活をする学生が多いです。計画的にやると数週間の場合より、かなり充実したものになる可能性が高いのですが、短期にあれもこれもみるというわけではなく、どっしりと一つのことに力を注ぐわけで明確にこれがしたいという意思がないと、とりあえずやってみる、というのにはハードルは高いかもしれませんね。

長期のインターンシップの場合、企業がインターン用に組んだプログラムを学生が受動的に取り組むというわけではなく、意欲のある自発的に動ける学生を企業側も望んでいることが多いです。
若者の就職や、インターンシップの場合、親のコネが影響力を与えるというのはどこの世界も同じようですが、採用担当者は、やはり、いくら親に頼まれても、学生のプロフィールが合わない場合はうまくいかない場合が多いといいます。

それから、アメリカで外国語を学ぶというのはとても難しいです。だから数週間でも外国に滞在して外国語、及びその文化に触れるというのは学生にとっては貴重な体験になるでしょう。

ボストン大学

ボストン大学

アメリカ人に留学は人気がない?

2012年には前年を7.2%超える80万人の外国人学生が、其の半分は中国、インド、韓国から、アメリカの大学に入学したそうです。

一方、単位を取得するために外国の大学で勉強するアメリカの学生は約28万人(2011-2012 年度)でこれは全米の大学生のうちわずか1% ほどにあたるということ。

英語が世界中のビジネス言語として浸透しているせいか、英語が母国語であることが幸か不幸か、アメリカ人で他の外国語をマスターする人の割合は少ない感じがします。
アメリカは国土が広いせいか、東から西にいくだけでほとんど外国にいくほど距離もあり、メンタルも違うのではないかと察しますが、アメリカ人は外国留学にはあまり興味がないようですね。(海外留学は高いと思っている、学費だけを比べればアメリカのほうが遥かに高い場合が多いのですが)イギリス以外のヨーロッパの大学に行く人の割合も低いという話をカナダ人で、ヨーロッパの大学院を卒業した人と話していたのですが、彼いわく “最近アメリカ人もやっと気がつきつつあるよ、学部によってはヨーロッパの大学院にきたほうが明らかに有利だということを。この先増えていくんじゃないのかなあ。大学院レベルだと、英語で授業を受けられる学部や学科もあるし、博士課程をするなら、給料の額も倍近く違うもの” 彼はカナダの大学を出た後に、1年間台湾にいって中国語を勉強し、そのあと、マスターをカナダでやり博士をローザンヌ大学でとりました。其の彼は現在、スタートアップを立ち上げて、マスチャレンジのプログラムに参加しています。

留学する利点は、視野が広がること、もう一つの言語が身に付くこと、自分に自信がつく部分もあるでしょうが、謙虚にもなること、改めて自分の国のいい点をみつけられること等、沢山あると思いますが、一方本人次第では時間の無駄になる 可能性があるとの指摘も。しかし、これはアメリカ人に限らずどこの国の人でも一緒。

特に語学を学びたい場合、母国でどれだけ準備をしてくるかというのは大きいでしょう。
語学を学ぶには、時間がかかります。留学という事を考えればお金もかかるのですが、どこにお金を投資するのか、という点で考えた時、語学をマスターした時のリターンというのは数字に直接現れない部分も含め大変大きいように思います。