ブランダイス大学が行う3日間のスタートアッププログラム

ボストンにはビジネススクールやビジネスプログラムを提供する大学が多くあります。ブランダイス大学は3年前から3日でスタートアップを立ち上げるコンペティションプログラムを始めました。(Brandeisnow 4月15日)

ブランダイスインターナショナルビジネススクール(IBS)では55時間でビジネスプランを作りピッチをする3 Day Startup (3DS)プログラムを開催しており今年で3度目になります。
このプログラムはビジネス専攻の学生だけでなく、テクノロジーイノベーションマネージメントクラブと共に、異なった分野を勉強する学生を横につなげ, 参加者の起業意欲を高める役割を担っています。

週末をかけて行われるこのコンペは4大陸で行われ、アイデアを実現可能な形におとしこみ、学生をメンター、投資家、能力のある同僚達とつなげていきます。前回までの2回のコンペでは21のスタートアップが誕生しました。

この経験は他の学生達がすることととは全く違う学習経験であり、通常の数ヶ月かかるコースと違い、週末に学生にプレッシャーをかけることで起業家としての筋肉を早くつけることができます。
今年は23人の参加者がチームに別れブレインストーミングをし、ビジネスアイデア、プラン作り、マーケットリサーチを行い、製品のブランディングを考えマスチャレンジへの参加を目標に競いあいました。そしてメンターや教授、投資家や地元の起業家達からフィードバックをもらいました。

教室で習える事も沢山ありますが、外にでて実際にやってみることが重要です。このプログラムの一番重要な側面は、エネルギーの高い環境下によってチームで協力して何かをなし遂げようという雰囲気が促される、ということのようです。

4月4日の金曜の午後から始まったプログラムは日曜の午後に学生や教授、卒業生等の観衆の前、及び、マスチャレンジやベータボストン、ベンチャーキャピタル等の代表の前でビジネスプランをピッチし、1チーム(市民が作る政治ニュースのウェブサイト)が秋からのマスチャレンジのプログラムに申し込むことになりました。

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このプログラム、実は 2008年にテキサス大学で始まり、もともとは学生の団体が提供していたそうですが、現在ではNPOになっています。アメリカ国内だけでなく世界中のいろんな大学が(ヨーロッパ、南米、アジア、アフリカ、ただし日本ではありません)このプログラムを採用しています。短期間でビジネスプランを作り、簡単なマーケティングもしてビジネスの大枠を作るというで、ビジネスモデルのハッカソンという感じでしょうか。
ある意味、短期決戦で、判定がでるので、問題点や修正点を改良して、また他のコンペに出たりすることも可能ですし、ビジネスをどうやって立ち上げるかということが集中的に学べるので非常に効率がいいといえそうです。こういうのを企業側が、テーマを与えて、学生にいろんなビジネスモデルを考えてもらう、コンペをしたら日本でもできそうな気がしますね。企業側としてみれば、採用の幅も広がりそうです。いいアイデアがでれば、企業でプロジェクトとして、採用してくれると学生側も意欲をもって仕事に望めそうです。

ログインするのに暗証番号がいらない日がくる?

インターネット上のセキュリティの問題が最近紙面をにぎわせていますが、みなさん今まで暗証番号をどれだけ定期的にかえていたでしょうか、そして、全てのパスワードをいつもちゃんと覚えていられますか?それを考えるとパスワードを変えるのもめんどくさいという気もしますが、セキュリティを考えるとそうもいっていられない昨今です。でももし暗証番号がいらなければ?ということで、できた会社があります。 (Betaboston 4月3日)

Certus Technology Systemsはボストンとサンフランシスコにオフィスをもつスタートアップで、スマホのアプリを使い安全に、パスワードなしでログインするシステムを開発しています。個人の投資家から集めた37万5千ドルで、製品を作り、現在初めてのパイロットテストが金融機関で行われています。

このシステムは例えば、毎回ログインするたびに数秒しか有効ではない、使いすてのパスワードのようなものが発行されます。これはスマホが作り出す高周波の音波を使用した声紋のようなものでそれを他のデバイスが、有効かどうか認識するというしくみだそうです。

又、いつもの場所からログインしない場合、いくつかの質問がされて、本人確認も行われます。そして将来的には音声と顔認識も追加される予定だそうです。

でももし、スマホを使ってメールも銀行も医療記録もアクセスしていたら、スマホをなくしたらどうなるのでしょうか?
なくした場合は、会社に連絡をすればすぐにアプリを使えなくすることができるそうですし、もちろん、電話にはアプリを使う前にpinコードがあり、指紋認証もあります。大抵の人は銀行カードやクレジットカードがなくなっても数日気ずきませんが、電話がなくなると20分以内にきずくそうです。
たとえ、ハックされたとしてもリストは全て有効期限のきれたパスワードということになります。
2月にはグーグルが似たようなテクノロジーをもつSlickLogin という会社を買収しました。

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今度はスマホに頼りすぎ?という気もしないではないですが、電話なくして20分以内に自分は気ずくかなあ?
ウェブ上のセキュリティの問題は、これからまだまだ新しいものがでてくる分野になりそうです。

カーシェアリングをするようにフライトシェアリングをするスタートアップ

アメリカは広大で、公共の交通機関が通っていない所も多いのでちょっと珍しい所にいこうとすると、飛行機、フェリー、バス、車といくつかのものを乗り継いでいかなければなりません。そういう理由もあってか、飛行免許をとるのも比較的簡単です。しかし実際、飛行機で移動することや飛行機を所有することは車より、コストがかかるわけでそれを誰かとシェアできれば、使いこなせる機会がより増える、ということでカープールのような感覚で、飛行機とパイロットをシェアする目的でできたスタートアップがあります。(Betaboston 4月7日)

ニューイングランド地方(米国北東部のコネティカット州,メイン州,マサチューセッツ州,ニューハンプシャー州,ロードアイランド州及びバーモント州の6州)をプライベートパイロットとして飛んでいる人は少なく見積もっても2万から3万人ほどいるそうで、実際には4、5万人いるのではないかと言われています。
そのうち20−25%のパイロットは遊覧飛行を楽しみ、残りはどこかまでいくという目的をもって飛んでいるようです。

そのパイロット達にとって、ネックになっているのは飛ぶ費用。大抵のパイロットは飛行機をレンタルしているのですが、もし燃料費や飛行機のレンタル料をシェアできればもっと気軽に飛べるようになるのに、という思いでできたスタートアップが  Airpoolerです。

実際Airpooler で登録する90%ほどの飛行機はシングルエンジン、パイロット一人で飛ばせる飛行機になります。もちろんそのような飛行機にはトイレはありませんし、体重だってちゃんと報告しないと、重量オーバーになるケースがあり、安全も担保できません。悪天候では影響を受け易いですし、誰もがそういう状況下で乗客になることになれているわけでもありません。保険の問題もあるので、まずフライトクラブのメンバーを対象にサービスを提供し始めました。

Airpoolerで登録しているパイロットはプライベートなパイロットで事業用の免許はとっていないので連邦航空局は決まった費用以外の支払いをされてはいけない、と定めています。(例えばパイロット一人に乗客一人ならかかった費用、ガソリン代や駐車代等の50%以上はもらえないというように。)たとえ、パイロットが飛行機を所有していても、メンテナンス代とかその他の雑費を請求することはできません。そういった事を考慮してもAirpoolerが、フライトをシェアするマーケットを作ることで得る手数料収入は10−15%になるようです。

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今後、利用対象を一般人にも広げるようですが、値段は安くても下手をしたら命をかけたアドベンチャーになってしまうので、パイロット同士でシェアするほうが、まだ信頼感があるかもしれません。
それにしても、たった6州のエリアで4、5万人もパイロットがいるって、さすが広大なアメリカ。。農場の肥料や農薬をまくことも飛行機を使ってやったりするだけあり、フライト免許をとるハードルは低いですね。
フライトクラブでは飛行機を数人のパイロットで共有するということは以前からあったようですが、知らない人をのせるほうも乗る方も結構勇気がいるかもしれません。このところ、世界中、天気の変化が激しくなっています。日本でも竜巻が起こるなど、以前だったらあり得ないような天気の激しさをみるわけですが、普段バスのような旅客機にしか乗っていない人が、小型のプロペラ機にのることはバイクにのるような感じでしょうか。もっと空気や風の抵抗を感じたりして、旅客機のような安定感はないです。(それが、乗り物好きには楽しいのですが。。。)こういうのにわくわく感を感じてしまうのは自分のようなフライトオタクだけなのかなあ。

カナダのアクセラレータプログラム

ボストンはアメリカ東海岸でのイノベーションの中心地だけあり、世界各国が様々な形で自国の企業がアメリカに進出することをサポートしています。ベンチャーキャピタルを自国に取り込む為に、企業の為のイベントを開催したり、国がサポートする起業を促進するセミナーも盛んです。

先日、カナダの総領事館主催で、48時間のアクセラレーターイベントが行われました。
カナダのアクセラレータプログラムは6週間のプログラムで年に3回ほど行われます。長い研修期間になるので、参加者は、途中本国に戻ったりするということもあるそうですが、そのうち今回のような48時間のイベントは年に2回ほどあり、その中で、ベンチャーキャピタルの話を聞いたり、ボストンでの同業他社の様子を調べたり、ピッチコンペをしたり、メンターグループとの話し合い等が行われます。

今回のピッチコンペはテック、ライフサイエンス、エンジニアリング等の企業約25社が各5分程度のピッチをし、見ている方は、内容の評価をしていきます。

カナダはもちろんアメリカの隣国になるので、人も資本も行き来が盛んだと思いますが、それでも参加者、及び、ギャラリーの人達も雰囲気が違って面白かったですね。
アメリカのピッチイベントは、どっちかというと、”ショー”の要素が強い感じで、参加者も見ている方もラフな感じの人が多いですが、カナダの場合、もう少しシリアスというか。。。今回は見ている側が9割方、スーツにネクタイの男性。投資家関連が多かったのかもしれませんが、それでもカジュアルな人がほとんどいなかったのには驚きました。お互い真剣勝負ということでしょうか。

5分のピッチで、投資家がみているのはビジネスのお金の流れという以上に、”誰が”この会社、チームを引っ張っていくのか、という部分です。これは人に投資をするという要素が強いからのように思います。5分のピッチで自分の準備してきた文章を読む、ということはアメリカ人の場合はあり得ないわけで、自分を表現する最大の見せ所になります。その点は、アメリカ人はみせるのが上手な人が多く、このアクセラレータプログラムではピッチをする、(自分を売り込む)ということも勉強する要素の一つになります。

最近目につくのは、国がこのようなプログラムを全面的にサポートする事が増えているということ。世界各国が、自国の企業がここで資金調達や、具体的なノウハウが学べるようにそしてまた、企業の進出をサポートする イベントが増えています。注目すべきは、このようなプログラムに参加した3年後にどのくらいの会社が生き残っているのか、ということで、国によってはその割合が80%を超えるところもあります。マスチャレンジのファイナリストに残った企業が生き残る確率というのもかなり高いと言われているので、生き残り率の高い、プログラムを提供できるかどうかで、プログラム自体の成功が決まりそうです。