就職に強い影響を及ぼすインターンシップ経験

アメリカの大学の最近の傾向はいかに学生を短期でも外国にいかせるかと、職業経験をもたせること。

ボストンにあるノースイースタン大学はこの10年ほどで驚くほどそのランキングをあげてきているのですが、2007年には全米98位だったこの大学は今年47位と急上昇しています。 優秀な学生、学校が明確に望んでいるタイプの学生にはどんどん奨学金をだして早くからアプローチ、アメリカ人学生が自分はマイノリティーだったと感じさせられるくらい、インターナショナルにもなっています。一方、学生が卒業して即戦力になれるように、インターンシッププログラムも大変充実していることが学生に人気の理由です。卒業した時に仕事を見つけるのが大変ではなく、就職してすぐに普通に業務に携われるというのが企業側そして、学生にとっても安心の理由です。

アメリカのインターンシップというのも実は有償、無償で、仕事内容が随分かわってきます。
無償の場合はいわゆる”仕事”というより、”教育”というスタンスに近くなります。インターンを一人にしてはいけない、とか彼らが得られる価値以上のものを企業側が求めてはいけないとか、いわゆる労働の搾取はできないように保護されています。そうやって学生は職場になれることから始まり、徐々に有償のインターンへと責任を少しずつ負うような仕事をしていきます。実はこの有償のインターンも会社によって随分できることが、違います。会社によっては6ヶ月間のインターン期間に小さなプロジェクトを遂行させるということもあり得ます。そうやって半年から1年、いろいろな場所でインターンをすることで、現実社会での仕事になれ、足りない部分や、自分にさらに勉強が必要なこと、もしくはこの仕事はいやだとかそういったものもみえてきます。

アメリカでは大学をでないといい仕事に就けない、と言われますが、4年制の専門性の低い総合大学を卒業した場合、職業経験がないといい仕事につけないといったほうが正確かもしれません。日本では大学の専門学校化が進んでいるといわれていますが、これだけ大学の数が増えて、少子化が進めば、ある種の大学は専門学校化するのも、自然な流れのように思います。

欧米はなんでも似ている?実はこんなに違います、欧と米。。。

ここのところ、アメリカの高等教育が世界で一番だから世界中から人が集まるとか、アメリカはインターナショナルだから外国に行く必要もない、というアメリカ人の親の発言をきく一方、レベルのいい大学は外国との交流を大事にし、なるべく大学生を外国にいかせようとします。アメリカに限らず内向きになってしまう可能性というのはどの国でもあります。だから学生を外向きにしようという動きが大学ではおこるのだと思いますが、ポイントは外国人がアメリカを知っている以上にアメリカ人は外国をしらないということ。幸か不幸か、外国に行っても多くの人が英語を理解することも一つの理由か、外国語が流暢なアメリカ人は多くはありません。(”日本人ってどうして英語がへたなの?”ときかれて、じゃああなたは何語ができるの?ときりかえしたことも。。。)

日本のメディアはなにかというと”欧米”というくくりで、欧と米を一緒にしますが、少なくとも教育の分野は欧と米は随分違います。
先日マイケルムーア監督のWhere to Invade Next?という映画をみたのですが、

これをみるとアメリカとヨーロッパがどれだけ違うかということがよくわかります。
特に教育制度ということをみれば欧と米以上に日と米のほうが似ているくらいだと個人的には思います。

初めてスイスに住んだ20年以上も前のこと、店は通常営業時間は夕方6時くらいまでで、日曜日は全て休み、土曜も午後4時には全てがしまるという中、”お客さまは神様”の国から来た私は、なんと未開の地にきてしまったことか、と驚いたものです。が、強制的にシャットダウンされ、家族、友人や自分にしっかり時間をとれることのよさというのを今更ながらに感じます。ドイツの企業の中には、週末のメールのやりとり禁止にしているところもあります。便利になるということが逆に他の誰かにとっての余裕のある”人生を楽しむ”ことを妨げている面もある、と感じるようになったのは自分が歳をとった証拠でしょうか。。。

英語圏でない国で英語で大学を卒業する方法

今年はMITの学士レベルに3人の日本人の学生が合格したとききました。MITは学士で入るのは相当難しいです。
よくよくきいてみると、英語が抜群にできて、学業も当然、それにプラスアルファである、国際レベルのコンテスト系のものに参加、入賞というのはもうお決まりかもしれません。本人たちは自覚があるかはわかりませんが、勉強が趣味という域になっているようですね。

日本のトップスクールにうかっていても、海外の大学にいく、という流れが増加している一方、そうはいってもコストパフォーマンスを考えるとね、、、という方達から,ここのところたて続けに似たような質問をいただいているのでそれに関して公開でお答えしたいと思います。やはりイギリスやアメリカのような英語圏は学費が高いのでそれなりに覚悟が必要ですが、特に英語圏ではないところでも英語で進学、卒業できるコースが増えていますよね。英語で学ぶ、ということが目的であるならば、アメリアやイギリスのようなところにいかなくても、意外に選択肢は広くなります。

実は国別の細かい情報というのは各国の大使館にいる高等教育を担当する分野の担当者が、リンク先をもっていることが多いです。得に教育に力を入れている国はその傾向が強いです。
基本ヨーロッパの大学(イギリス除く)は国立大学が多く、そういったところの学費は安いです。
(*ただしこのブログで何度も書いているように入学条件には気をつけること。日本の普通の高校を卒業しただけではいけません。)

スイスの場合は
swissuniversities (ただしこれは私立大学は含まれません)
https://www.swissuniversities.ch/en/

ドイツの場合は 学術交流会DAADが大学の情報をたくさんもっています。
https://www.daad.org/

上記のようなリンクに探している具体的な質問をすると情報をくれるはずです。質問するときにはなるべく具体的なことをきくこともポイントです。漠然と英語のクラス、とかではなく、例えば経済学部で英語ですべて履修できるundergraduateのコースはありますか、といったように何を(学部や専攻)どのレベルで(短期留学なのか、学士なのか、大学院なのか)そして今自分がどのレベルにいるのか(日本の高校を卒業したとか、大学や短大を卒業したとか)ということを明確にすることは大切です。

ヨーロッパの大学は傾向的にアメリカのように幅が広く、学校の面倒見は決していいとはいえなく、明確に自分がしたいことがわかっている人のためにあると考えたほうがいいです。
そういう意味では大学は自己管理ができる大人の場、誰かに面倒をみてもらう気でいると、苦労するかもしれません。しかし、そこに本当の自由があるとも言えます。

関連記事:英語圏でないところで英語で学位を安く取得する方法
http://multicultiblog.com/2015/05/18/%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E5%9C%8F%E3%81%A7%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D%E3%81%A7%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%A7%E5%AD%A6%E4%BD%8D%E3%82%92%E5%AE%89%E3%81%8F%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%99%E3%82%8B/

低年齢化している米国留学の現実

大学レベルでのアジア人学生(特に中国人)の人口増は度々、語られますが、中学、高校レベルでも中国人の数が増えているという話です。大学に入るのが大変になっているので、高校からいれてしまおう、という中国人の増加により、2010年から2015年までの間にマサチューセッツ州ではインターナショナルな高校生の数が58%も増えているんですね。学校はダイバーシティを重視ということでレベルのいい、財政的に余裕のある学校ほど、受け入れ中国人の数を制限できますが、そうではない学校は大学費用と同じ位かかる私立のボーディングスクール費用を全額払ってくれるアジア人の学生は正直大歓迎でしょう。アメリカ合衆国国土安全保障省によると2015年にアメリカにいる外国人高校生の35%は中国人だったそう。そしてその数はどんどん増え続けています。

新聞記事( 3月26日のボストングローブ )では私立のボーディングスクールの話でしたが、実際公立でもホームステイ先になってくれる家庭を探して、子供だけ留学もしくは、母親と子供の留学というのが増えています。

外国人の多いエリアではESL(英語が第二言語の学生を集めたクラス)があり、他の外国語を学ぶかわりに英語の補習が行われます。アジア人が英語を学ぶのはやはりその言語体系から考えて、ヨーロッパ人が英語を学ぶのとは違って, 習得するのに時間がかかります。ヨーロッパ系の言語ができて英語圏に来る場合は、もともと英語がわからなくても1年もいればESLのクラスからは卒業できるのに対し、日本の中学校レベルで編入してくると、2〜3年くらいは補習が必要になります。ESLのクラスを卒業して、補習を受けなくていいことになったとしても今度はネイティヴの子達と同じ土俵で戦わなくてはいけなくなるので、結局高い学費をはらっても思ったような大学にもいけないという結果にもなります。

もし早い時期に子供を単身で寮のある学校に留学させるのなら、中学のうちに英語のレベルを相当上げておいて、もしくは1年留年させるくらいの気持ちをもっておかないと子供もメンタル的にきついでしょうね。

アメリカ大学入試のこつ、願書を出す前に確認したいこと

アメリカの大学入試の結果がそろそろでそろう時期になりました。
ここ最近、ここまで学費が上がっても”過去最高の出願数”という言葉が増えているということは、確実に大学に行く人が増えていることを意味します。

しかし、周りの合格通知を聞いていて思うのはアメリカの大学は本当に点数だけではどうにもならないということ。逆にいえば、点数があまりとれない子でも自分を知り、自分にあった大学に出願すればハイレベルの学校でも入れる可能性があるということ。自分の強み、興味とあった特徴のある大学を選び、そこにいかに自分を売り込むのかという戦略があれば、目標に一歩近ずいたといえそうです。

大事なのは自分の特徴を最大限に大きくみせるということ、そしてそれを評価してくれる学校を選ぶこと。
例えば経済系が強いことで有名な大学で数学を重視しています、と説明会でいわれているのにどの成績もほどほどにいい学生はとられにくく、かえって他はそれほどでもなくても数学がかなり強くて、もう一つとんがった部分、(例えばスポーツ系や、文化的な活動、学校以外での活動)があり、それが学業や自分の個性にどのような影響を与えているかということを述べることでうまく2つの全く違った面を組み合わせられると個性が強調されアピール力が強くなります。

またエッセイのウエイトも高いのがアメリカの入試の特徴だと思いますが、そこに自分の個性をどうだすのか。他人との差別化、売り込み力がここでも問われます。
GPAがそこそこによくてSATのスコアも平均以上にいい、でもそれ以上に売り込める部分がない、平均的になんでもいいより学生よりも大好きなことを一生懸命やってきてそれでなんらかの成果を上げてきた学生のほうがうけいれられやすいようです。大学入試にもストーリー性が求められます。
もっとも超一流校にいきたければ、学業、そしてそのもう一つの部分、さらにエッセイで個性を売るという3つのできがよくないと難しいですが。

どうやって自分の特徴や強みをみつけるのか、本当は自分で気ずくのが一番いいですが、自分では自分のことを評価するのは難しかったりします。そこで親や先生、友人、もしくはプロのサポートが必要です。自分の強みは自分の好きな事と関連していることが多いもの。何かの賞をとったというのは、わかりやすい評価ですが、賞がでないような活動でも社会や人の役に立っていることがたくさんあるはずです。
先日アメリカの超エリートリベラルアーツカレッジを卒業したのに、イギリスにいったら、”カレッジ”というのは単科大学、専門大学ですごく評価が低くてびっくりした、という発言もありました。大学名(ブランド)より、自分が何をしたいかということを明確にしたほうがのちのち、迷子にならないですむように思います。

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