教育費の高騰で学費のかからないところにいくアメリカ人も増加中

このブログでは何度も取り上げているテーマですが、ドイツではアメリカ人でさえ、ただで大学に行けるということから、年々アメリカからドイツにいく学生が増えているという記事がボストングローブの2月20日に紹介されていました。オランダや、イギリス、アイルランドはもちろん英語のコースですが、それでも学費が無料というわけではありません。現在ドイツで勉強しているアメリカ人学生は1万人ほどいるそう。
今までは大学院レベルには英語のコースがあっても学士レベルではほとんどない、という中最近、特に学士で英語で履修できるコースが増えているという話でした。
もっともアメリカの高校卒業してもそのまますんなりはドイツの大学には入れないので、1、2年アメリカの大学にいくか、もしくはAPを5、6科目とらないといけませんが。
それでももし高校のうちにAPを必要なだけとり、ドイツに行けば5年で修士までとれるので、どっちにしてもいい条件だと思います。

ボストンにあるゲーテインスティチュート(ドイツ政府が公認しているドイツ語の語学学校)にもここ最近、ドイツで大学にいくにはどうしたらいいのか、という相談が増えているといいます。
本来中学くらいから計画をしっかりたてれば確かに高校卒業してそのままドイツ語で履修するドイツの大学へ行くことも不可能ではありませんが、それにはかなり若い時から進路をはっきりさせている必要があり、一般的には大学院にいくころになって初めて、進路がみえてくるというのが現実のようです。ヨーロッパの大学は大抵、入学時に専攻をはっきりさせておく必要があり、そういう意味ではアメリカの大学は入学時に何を専攻するかということを必ずしもはっきりさせておく必要もないし、途中で変えられるということも含め、柔軟性が高いといえます。
もし1年くらいで安く留学したいのなら交換留学のプログラムを使うのがいいように思います。例えば基本、日本の大学とかに籍をおいたままアメリカの大学に行く場合、学費は日本の学校の分を払うことなるということで、多少、経費がかかったとしても、1年に500万円を払うことにはならないでしょう。でももし逆に、ドイツのように学費が安いところに行く場合は損をしたように感じるかもしれませんね。

それでも時々聞く発言に、アメリカの教育が世界で一番いいから世界中から人が集まるという話があります。だから、アメリカにいるのに、アメリカの大学にいかないというと、彼らはとても驚いた顔をします。特にマサチューセッツ州には全米でもトップ校が集まっているので、中には西海岸でさえ、行く必要がないと思っている人たちもいます。でも本当でしょうか?
教育って結局何を勉強したいかで、どこにいくのがいいのかが全く変わってしまうのだと思いますが。。。例えば、食の分野や、建築やデザインの分野、クラッシック音楽で世界の一流の基礎を学びたかったらアメリカにはこないと思うのですよね。だから、ここまで教育費が高騰するとその投資に対してリターンはどうなのかということを考えることは大事なことだと思います。

関連記事:英語圏でないところで英語で学位を安く取得する方法
http://multicultiblog.com/2015/05/18/%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E5%9C%8F%E3%81%A7%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D%E3%81%A7%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%A7%E5%AD%A6%E4%BD%8D%E3%82%92%E5%AE%89%E3%81%8F%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%99%E3%82%8B/

ハーバード大学への出願数が過去最高に

2月9日のボストングローブ によると、今年度からハーバード大学に入ることを希望して出した出願数は今年は39044通という記録的な数字になりました。この数字は去年よりは4.6%上がったといいます。ハーバード大学によるとこの要因の一つは才能ある学生を発掘する努力を大学側が行ってきた結果、以前なら願書をださなかった学生達も願書をだしたからだといいます。

39044通の中、21%がアジア系、12.2%がラテン系、10.6%はアフリカ系だということ。結果は3月末に判明するということですが、合格率は5.3%という低さになりそうです。

今年はハーバードに限ったことではなく、他のアイビーリーグの大学も願書数が増えているといいます。(イエールも記録的な数字)高校生は大体8−10校くらいに願書を出す人が多いようですが、本命校には早目にだす、アーリーアプリケーションやアーリーディシジョン(単願)をする人が多いです。本来、そのほうが決まりやすいともいわれていましたが、近年どうやらこのアーリーで出すほうが、通常のプロセスで出すよりも学生のレベルが高く、高いレベルでの競争が行われるという現象が起こっている模様。

どちらにしても一流大学に入るのは狭き門ですが、本来アメリカの大学は絶対数が多く、学生のレベルに応じて幅広い選択肢があるのがいい点とも言えます。ところが、高騰する学費を考えると、親としてはどうしてもROIを考え、するとランキングを重視することになり、大学の中でも確実に格差が広がっているといえそうです。そういう背景もあってハーバードのような一流校への願書数は増えることがあっても減ることはないでしょうね、この先も。

テロにも負けずに増えるアメリカ人留学生

アメリカはとてもインターナショナルだというイメージがある人たちも多いのですが、それは一部の都会で外国人が多い環境の話であり、大多数のアメリカ人は、実際には英語しか話せない人たちが多いですし、アメリカの学校で外国語を学ぶということは日本で英語を学ぶのと同じような感覚、レベルだと思います。国が大きいだけに、わざわざ外国に行く必要をそれほど感じない人が多いようですね。(東海岸から西海岸にいくだけでも外国にいったような気がします)それでも大学に入ると、各大学がそれなりに短期留学(数週間から数ヶ月)のプログラムを用意していて少しでも学生を外向きにさせようとします。

実際、インスティトゥートオブインターナショナルエデュケーションによると、2004年からの10年間で外国に留学する学生は60%も増加しているそうです。2014年で一番人気だった場所はイギリス、その次にイタリア、スペイン、フランス、中国と続きます。それでも、全米の学士レベルでみるとその割合は10%にしかならないそう。これをみてもわかりますが、イギリスにいくということは、そもそも外国語を習う必要はないわけで、その次はイタリア??観光目的でしょうかね??外国に対してかなり保守的なのがみえます。

ところがここのところテロの影響で外国にいっている子供たちを自国に戻そうという親が増えているといいます。年末年始にかけても早速ロンドンのテロ予告がでていますよね。

日本人の感覚だと、たぶんアメリカにいることがそもそも十分危険な気もしますが、人はやはり自分の知らないところはどこでも危険に思うものですよね。

しかし意外に外国にでている本人達は世界のどこでも違った種類のリスクがあるということを理解しています。都会ではテロや犯罪のリスク、例えば治安がいいといわれる日本にも地震のリスク、発展途上国にいけば感染症や衛生上のリスクもありますよね。
危険だからということでどこにも行かずに家にいたとしても日本では交通事故より家庭内での事故が多いとさえいわれているわけですから結局、それが本当に自分がしたいことなのか、必要なのかどうかということをより真剣に考えて行動するようになるかもしれません。

不安な世の中だからこそ、より世界を理解する必要があります。自分の国がどのようにみられているかは外に出ないと見えませんし、そこから自分たちのすべきこと、するべきではないこともより明確になるように思います。

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アメリカ人に留学は人気がない?

ビジネスで成功したかったら、ビジネスを学ぶ前に、、、

アメリカの大学は学費は高いですが、卒業後のインパクトを考えた場合、トップ 校にいけばやはり良い投資といえそうです。

例えば ハーバードインパクトスタディによると、37万5千人の卒業生は14万6千以上の営利、非営利団体を作っています。そして2000万人分の雇用を生み出し年間収入3兆9000億円、これはドイツのGDP(世界で4番目に大きな経済圏)に匹敵するといいます。また彼らが毎月ボランティア活動に費やす時間は160万時間。ハーバードの卒業生はアメリカ国内だけにとどまらず、世界にちらばっているので、世界全体に与える影響も大きいですよね。

一方、MITインパクトレポートによると13万人の卒業生は3万2百ほどの企業を作り、460万の雇用を生み出し、年収額は1兆9000億にもなるそう。そしてこれはロシアのGDP(世界10位)よりも若干多いくらいになるようです。このリポートはMITのスローンスクールのエドワード・ロバート教授の2009年からのプロジェクトのフォローアップになるそうですが、ここ最近MITの卒業生の起業したスタートアップによりその数字の増加率が加速しているといいます。

金額でみると、ハーバードのほうが大きいのですが、実はこれにはトリックがあるのではないかといいます。それは、ハーバード関連で(卒業はしていませんが)マイクロソフトや、フェイスブックという大きな企業があること。しかも、この2人はハーバードでも経済や文系にいたのではなく、STEM分野(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マス)の人でした。現実的に考えると、MITのイノベーション力と同じインパクトをもつのは、スタンフォード大学ではないかと想定しています。 MITの卒業生が作った会社は、インテル、ドロップボックス、バズフィード、、、数えきれないほどありますよね。

ビジネスで大きな価値を生み出したいと思うなら、ビジネスを先に学ぶのではなく、他のSTEM系の専門分野を学びその後、そのテクノロジーなり、製品を売る為にビジネスを学んだほうが成功する確率が高いといえます。

 

外国人には特に大変なアメリカ大学入学

アメリカの大学は高額ですが、額面の学費を100%支払う学生より、なんらかの奨学金を得る人達がほとんどです。ところがその奨学金を得る仕組みが複雑で,20年前から子供の学費を貯めておけば、すごく安上がりになったのに、とか、学費と奨学金が理由で学校を決めなければいけないというケースもあり親の勉強がかなり必要なほどです。

ところが外国人の場合は、大半が額面通りの金額(多少の奨学金を自国でもらえるかもしれませんが)を払う必要があり多くの学校は入学許可がでてから、支払い能力があるかという証明のために、銀行の残高証明等の書類を要求してきます。ところが学校によっては、願書の提出時にすでにそういった書類を要求してくるところもあります。そして、残高証明だけではなく、大学側が銀行にこの人(親)は大学の費用を支払う支払い能力がある、ということに対してサインを要求してくる場合もあります。そして、銀行がそれに対して断る場合もあるわけで、本人を見る前に学費を支払えるかどうかが入学条件の一つになるわけですね。なんだが住宅ローン並みです。多分世界をみても、ここまで大学にはいるのが、経済的に大変なのはアメリカくらいでしょう。

カレッジボードによると2015−16の私大の学費の年平均は32000ドル(380万程度)、寮費も込みになると、43900ドル(528万程度)、そしてそのうち14180ドルはなんらかの補助がでるといいます。ですから大学側にしてみれば4年間で2000万ほどを、確実に全額払ってくれる外国人学生は貴重な資金源です。家が建ってしまいますよね、この金額で。ところが実は、専門性は修士のほうが大事で、結局、学士は基礎教育のような場所になっていますよね。

”うちの高校に、ハーバードを出た美術の先生がいるんだけど、彼女をみていると別にどこの大学にいっても、自分のやりたいことやできることがはっきりしていたら、あんまり将来には関係ないようにみえる”という若い子の発言を聞いていると、子供たちのほうがわかっているかも、なんて気もしてきました。