アメリカの一流大学に入りたかったらアジア人でいることが不利になる?

日本で国内のトップの大学に入りたければ、小学校の低学年からox塾にいき、中高一貫の進学率のいいところにはいって、塾は△塾。。。といったある種のルートがありますが、同じようにアメリカのトップ大学に絶対子供を行かせたい親、また学生のために、大学の願書を出す数年前から、志望校をみすえ、SAT、GPAといったスコアだけでなく、高校ではどんな科目を履修して、課外活動はどんなスポーツ、音楽、ボランティアは何をする、というように完璧な履歴書を作るためにトータルに、プログラムを組むカウンセラーがいます。

アジア系アメリカ人がハーバードを訴えた話がありましたがここ最近は、アジア人の中での競争が激化しており、SATでフルスコア、GPAもかなりのハイスコアでもアイビーリーグに入れないというアジア系が増えているという背景があります。点数の高いアジア人は受け入れられずそれよりずっと点数が低いマイノリティーが受け入れられるのは違法だと訴えている話ですが、これは差別の話なのかダーバーシティの話なのか、ということですよね。。。6月1日のボストングローブ紙には、全米のアジア人比率は5%なのに2018年卒業予定のアジア人比率はハーバード生では20%、プリンストン大学では21%だとの統計があります。30年前にはSATでハイスコアをだしていれば、アジア人でいることがマイノリティーだったために、逆にいい大学に入りやすかったものの、今はアジア人でいることがかえってハンデになっており、同じようなテストの点数で、同じように音楽をやっている例えば中国人とインド人で中国人は入れなかったけど、インド人ははいれた、(もしくはその逆)ということも実際多々耳にします。

それだけ、アジア人は必死に勉強していいスコアを取るということだともいえますが、前述のカウンセラーもアジア系だということをなるべくださないような、エッセーを書けとか、アジア系は団体スポーツにあまり取り組まないので、サッカーやバスケットボールといった団体競技をやるようにとかそういった指導もしているようです。
アジア人は団体のスポーツより、個人競技やラケットを使う競技を多くしているといいます。(確かに、中国人って基本的に個人競技である卓球、バトミントン、体操って上手ですよね、、)しかし、実際社会にでた時はチームプレーを求められることが多く、そういう意味でも他人と協調できるとか、チームで何かを成し遂げるといったことは多くの場面で望まれます。

先日、たまたまボストンの中堅どころの規模の小さい大学に通う中国人の大学生と話した時、大学には学生を確保するために一流大学以上の比率でアジア人(特に中国人)がおり、授業によっては、先生がかなり英語のレベルをおとさないと学生がついてくることができず、アメリカ人学生の不満もつのる、そして卒業してここで仕事がしたいと思っても、今度は仕事を見つける際にまたアジア人同士の競争にさらされる、ということになっていると言っていました。一方、大学も資金確保のためにかなり積極的にアジアにリクルートしにいっており、しばらくはアジア人が増えることがあっても減ることはないようです。

逆にいえば、アメリカにとって中国はますます重要な国になっていくともいえそうですが。

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留学生動向からわかる、インドと中国の経済状況

大学が特色を出すために力をいれていること

ボストン市内及び、その周辺には60もの大学があるといいますが、それぞれに特色があり学生を惹きつける理由や、大学側が学生を選択する基準というのは学校によって違います。

都会の大学がいいのか郊外がいいのか、勉強重視か、スポーツ重視か、企業とのパイプが太くインターンシッププログラムのような実務的なプログラムが充実しているか、就職率はどうか、外国との連携に強いか、ダイバーシティについてはどうか等、判断基準は学生によっても色々違いがありますが、外から得られる情報と実際に学生や学校の人と話したり、自分の目でみると全然違うものが見えてくることも多々あることに驚かされます。

アメリカの大学は、学生を獲得するために企業がセールスに使うようなプロモーションビデオに、実際の学生を使ったカレッジ ツアーと様々な情報を提供してくれるわけですが、最近の傾向として、次の2点は多くの学生が望み、また大学が力を入れているように感じます。

・ 学生にできるだけ、大学にいる間にインターンシップや実践的な教育の機会を提供する 
・ 外国での経験を積んでもらう

インターンシッププログラムの中には6カ月間に渡るもので、単位の代わりになるものもあり、卒業後そのインターン先に就職する学生が5割を超えるプログラムもあります。
しかし、アメリカの場合、インターンシップにしても海外経験にしても、休暇を利用した数週間程度のものが多いように思います。これは学部生の時は広く浅く、というアメリカの大学の特性なのでしょうか?ヨーロッパの場合は学士をとって大学院に進む前に半年から数年かけて、インターンシップ及び、海外生活をする学生が多いです。計画的にやると数週間の場合より、かなり充実したものになる可能性が高いのですが、短期にあれもこれもみるというわけではなく、どっしりと一つのことに力を注ぐわけで明確にこれがしたいという意思がないと、とりあえずやってみる、というのにはハードルは高いかもしれませんね。

長期のインターンシップの場合、企業がインターン用に組んだプログラムを学生が受動的に取り組むというわけではなく、意欲のある自発的に動ける学生を企業側も望んでいることが多いです。
若者の就職や、インターンシップの場合、親のコネが影響力を与えるというのはどこの世界も同じようですが、採用担当者は、やはり、いくら親に頼まれても、学生のプロフィールが合わない場合はうまくいかない場合が多いといいます。

それから、アメリカで外国語を学ぶというのはとても難しいです。だから数週間でも外国に滞在して外国語、及びその文化に触れるというのは学生にとっては貴重な体験になるでしょう。

ボストン大学

ボストン大学

入学が難しくなっているボストン大学

ボストン大学は、数あるボストン周辺の大学の中でも学生数約17000人のマンモス大学です。その大学がここ数年、ますます出願者が増え、一方入学受け入れ数が若干減っていることから入学しにくくなっているようです。

ボストンビジネスジャーナルによると出願者の入学率が2010年の時点では58%でしたが、2014年には34.5%にまで下がっています。同時に、受け入れる学生のSAT試験のスコア(満点2400点)も2010年の1911点から1945点にまであがっています。新入生の内訳はマサチューセッツからの学生15%、ニューヨークから12%、カリフォルニアから10%、その他のアメリカから62%、そして約4分の1にあたる23%が外国からの学生です。

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この5年間に学費も15%上がり、寮費を含めると、現在6万ドルかかります。

大学院の学費も学部によって差があるのですが歯科医になる場合、年間67000ドル、医者になる場合の53894ドルより高額ですが、ロースクールの場合は46000ドルとなっています。去年の10月には大学の寄付金は16%も増え、15億ドルを超えました。

大学経営の戦略というのが、大きく2つに焦点を絞っているのがわかります。
一つは外国人を多くうけいれることで、一定額の収入を確保すること、(学校側の奨学金の負担が少ない)もう一つは、財団や卒業生からの寄付金で財政面を安定させること。

レベルの高い学生達を多く教育し、卒業後、母校に寄付という形で多く寄与してくれるような学生達を育てられるか。いくら経済的に成功していたとしても、実際母校愛のようなものがないと、また大学側のファンドレージング力、コミュニケーション能力が高くないとなかなか、多額の寄付を集めるのは難しいです。

アメリカの大学生やその親は自分のいる大学、自分の子供のいる大学を誇りに思っている人達が多いと感じますが、それは、大学側が親も含め、学生たちにも連帯感、仲間意識、この大学でよかったなと感じるように、様々な努力をしているからというのもあると思います。

そのような視点でみると、学生を大量にうけいれつつもレベルをあげているボストン大学の方針は成功しているといえそうです。

留学生動向からわかる、インドと中国の経済状況

ウォールストリートジャーナルインド版に、インドと中国からアメリカにくる留学生数の伸びについての記事があり、それによると去年は外国からの留学生数は記録的に高い数字だったのですが、アメリカにくる外国人の中では中国人学生が一番多く前年に比べて17%増加、2位のインドは、前年に比べ6%の増加でした。

インドと中国の留学生数動向Source: Institute of International Education

ウォールストリートジャーナルインド版より
インドと中国の留学生数動向 Source: Institute of International Education

2009年まではインドからくる学生数のほうが中国からよりも若干多かったのですが、2009年を境に中国からの学生が激増しています。中国人の学生は学部生として、ビジネス関連を専攻をするのに対して、インド人の学生はサイエンスや数学といったより科学技術的な分野を大学院で学びその割合は中国人の倍にも上ります。

中国人のほうが、学部生が多いのは経済的な理由だともいいます。
所得が増え、グローバル化が進んでおり、4年間で25万ドルを払える可処分所得が相当額ある富裕層が中国にはかなりいるとのことでアメリカの大学側からも学生の確保に動いているというのはよくききます。

一方、インド人の場合、アメリカの学部4年間を支払うことができる富裕層が少ないこと、もし国際的な学位をとりたいなら将来的に高給につながる大学院を選択するそう。
インド人学生の伸びが悪いのは、卒業してもアメリカでの就職の可能性が低いということもあるようです。雇用の状況がよくなれば学生数が増えるのかもしれません。

昨年度、アメリカで勉強する中国人の学生は80億ドル、インド人は33億ドルほど支払っているそうで、苦しい大学経営に貢献していますね。。。
アジア人を増やしたくないといっても、選択肢の多い一流大学は別として、学生数を獲得したい中堅以下の大学にとっては全額を奨学金なしで払ってくれるアジア人は歓迎というのが本音かもしれません。

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マサチューセッツ州の学生ローンの実態

学士号取得者の学生ローンの額は年々あがっているのですが、学生ローンに関するプロジェクト(project on student debt)は学生ローンを借りて学士号をとった人の割合と、その平均額について調べました。非営利の教育機関、公立大学を調べたところ、2013年に卒業した69%にローンがありローンの平均は28400ドルということなのですが実際は州によって、また大学によっても差が大きいようです。

ちなみに一番高いのがニューハンプシャー州の32795ドルですが、高いほうから10番目までの中に4つのニューイングランド地方の州がはいっています。東の方がお金がかかる?
マサチューセッツ州の実態はどうなの?というと、マサチューセッツには大学の数が100以上ありますが、営利大学、また認可のない高等教育機関をいれるとパトリック州知事によると300ほどの教育機関があるそうです。 (マサチューセッツ州の大きさは中部地方くらいの大きさです)この統計ではマサチューセッツからは53校がデータを供給したとのことですが66%がローンを組んでおり、その金額は全米平均より高い、28565ドルということです。

マサチューセッツの学校のうち7校は一人4万ドルを越えています。大抵は小規模、中レベルの学校なのですが、専門性の高い学校としてボストン建築大学は5万ドルをこえて、75%の学生が負債を抱えています。
一方、ハーバードのような学校の場合は26%が12560ドルの負債というわけで、かなり低い割合ですが、これはハーバードのような一流大学は低所得者層には手厚いサポートがあること、またそもそも裕福な家の人達も多いです。又小規模ながら一流のウィリアムズカレッジやアマーストカレッジといったリベラルアーツ大学も、比較的ローンが低いですね。

一流大学に関しては大学側も資金的に余裕がありますし、学生の側にも色々なオプションがあるのでそれほど深刻でない場合が多いですが、問題は中レベルの小さなカレッジですね。
この州は比較的治安がいいエリアが多いせいか、生活費や物価もアメリカの他の地域に比べると高いということもお金がかかる1つの要因かもしれません。

そして、この数字は学生の報告ではなく、大学側からの報告であり、数字には大学院の学生は入っていませんが、全米の1兆ドルといわれる学生ローンの負債を見たときにほぼ 40% が大学院の学生によるものだと試算されていいます。2012年までに大学院生のローン平均は57000ドルになったとのこと。

実際、4年制の大学を卒業するのに、寮費等も含めると1500万~2000万ほどかかるとして、さらに、MBAやロースクールにいって又、1000万から場合によっては2000万かかると、学卒の借金をかえさないうちに、(又は、返しおわったらすぐに)大学院の借金を背負うということになる確率があるということですか。 そして、給料があがることを想定して大学院を卒業しても実際給料があがらない、ということが多くある、というリポートがあります。そうこうしているうちに、今度は住宅ローン?厳しいですね。。。

そう考えると益々、大学選びは慎重になると思いますが、この分野ならいい給料がもらえそうだ、という以上に、自分の強みがどこにあってどの分野なら自分の能力を最大限生かせそうか、ということをもっと考えて職種、職業を選んでいく必要があるように思うのですが。
同じ職業についたとしても、その中での収入差といものもこれからもっと広がっていくような感じがします。

参考記事
自分の才能や強みは何かを見極める為の適性テスト

自分の才能や強みは何かを見極める為の適性テスト ーその2ー