マサチューセッツ州で増加する農業従事者

17世紀にイギリスからマサチューセッツ州にやって来た入植者(ピルグリム・ファーザーズ)にとって一番大変だったのはこの気候と痩せた土地でいかに食べものを確保するのかということでした。原住民達に農業を教わりようやく作物を収穫出来るようになった、その御祝いがサンクスギビング(感謝祭)だと言われてます。

夏と冬の寒暖差が激しくマサチューセッツ州はアメリカの中では特別に農業州ではないですが、連邦政府の農業統計によると2002年から10年間で農家数は28%増えています。ところが、農業規模となると、アメリカらしい大規模農家というよりも、規模が小さくなっているそうです。そして小規模の農家が中間業者を通さずファーマーズマーケットで直接消費者とつながるやり方で販売をしています。値段は割高になりますが飛行機で何時間もかけてやってくる野菜や大農場の農薬ずけで育った味のない作物より美味しい、体にいい、地域経済にもいいということで、健康オタクの多い、ボストン近郊では特に地産地消が人気です。そして、傾向として、共同で畑を借りたり、契約した畑から収穫物を買ったり、自家菜園といったどちらかというと、自給自足に近い形が広まっています。小規模で多少値段が高くても、いいものを買いたいという消費者がいることが農家数の増加ということに現れているようですね。

世界的に天気の変化が年々激しくなり、干ばつや洪水、火山の噴火地震が多発しています。自然災害が増えると農業にも影響が出ますが日本の農業自給率低いのが気になります。自家菜園、自給自足に興味がある方は、以下の関連記事をどうぞ。

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新しいアーバンガーデニングの形、アクアポニックス

2050年には世界の人口は90億人、70%の人々が都市に住むようになり、必要な食料の量は今の倍になるという試算が国連食料農業機関にはあるそうです。

そういう予測のあるなか、都市での農業に将来を見いだして”アクアポニックス” で食料を生産するシステムを作っている、Urban Farmers(アーバンファーマーズ)という会社があります。
アクアポニックスというのは、簡単にいうと水産養殖と水耕栽培をかけあわせたものです。植物を栽培するのに土を使わず、水を使い、綺麗になった水に魚がすみ、魚が自然の肥料を作り出し、植物を育てる為に有効に活用されるという、自然のサイクルを使ったシステムです。このシステムはルーフバルコニーにもおけるようなものや駐車スペースに置く等、いくつかの種類があります。

この会社はもともと大学から派生した研究をもとに、できた会社だそうです。本社はチューリッヒなのですが、チューリッヒは都会といっても、緑も結構多いですし、町の中心から15分も車で走れば、ちょっとした、自家菜園なんてできてしまうスペースはあるので、それほど需要が見込めるのかな?と思ったのですが、実際、できた野菜を大手のスーパーのコーナーにおいてもらったら通常の野菜よりもかなり割高でも、コンセプトに共感してくださる方が結構いて、よく売れたとのことでした。魚のほうも普通に食べられます、ただ淡水魚になりますが。

都会でのガーデニングというのはいろんな形がありますが、土を作る事から始まって、それなりに食べられるものを収穫しようと思うと、結構手間もかかります。アクアポニックスの場合、サイクルができてしまえば、手間がほとんどかからないそうで、夕飯に食べる魚も自分のところで育てたもの、ということが可能になります。
これで、裏庭あたりに鶏でもかって卵も自分のところで作ると、食に関してはほとんど自給自足できてしまいそうです。

ところで、ボストン市の発表によると、マサチューセッツ州での地産地消率というのは全米で一番高いということです。確かに、少し、郊外にいけば、野菜を庭で作っている人、コンポストをしている人達、生協のように、みんなで食品の共同購入をしている人達がいたり、近郊の酪農家がミルクを売りにきたりもします。ここでの問題点は町での農業の商業化ということだそうですが、隣の家の裏庭で、はちや鶏をかいだしたらどうするか、という問題。ここでは基本、近所との話合いという事になるらしいですが確かに、都会で隣が養鶏所のようになっていたら、ちょっと困ることもあります。

そんなに、遠くない将来に都会のマンションの屋根にソーラーパネル、共同で野菜を栽培できるようなシステムが普通にあるようになるでしょうか?