サステナブルインベストメント

フューチャーオブダマネーというシリーズのサステナブルインベストメントというテーマの討論会がクレディスイスのスポンサーで行われました。

パネルとして、WEFのヤンググローバルリーダーとしても選ばれ、ハーバードで責任ある投資のためのイニシアチブについて研究しているDr. James Gifford、ファミリーオフィスのファンドマネジャーである、Ms. Dune Thorne、起業家でもあり、スローンスクールのフェローでもあるTemple Fennell 氏らが参加したサステナブルインベストメントについてのパネルディスカッションです。

投資の世界でも10年前は10%くらいの人しかサステナビリティということに感心がなかったのに、5年前は25%ほどの人が、そして現在はこの問題に関心を寄せる人が非常に多いと言います。
サステナビブルとは何か、日本語で調べると、”持続可能な”という意味になりますが、その定義を聞いた時、その定義は実は曖昧なようです。
ファミリーオフィスのファンドマネージャーのMs. Dune さんがいうには、例えば、サステナビブル関連の株というと8割方エネルギー関連になるといいます。残りは教育や女性をサポートするような枠組みのものだったりするのですが、将来をリードできる会社、社会にプラスのインパクトを与える会社や行動、金銭に投資するより、人に投資といったようにファミリーによって、何を望んでいるのかは違ったりするので、ファンドを組む時はその家族が何に価値をおいているのかということをヒヤリングする必要があるといいます。

ボストンには沢山のスタートアップがあり、たぶん、毎日毎日、数百社は生み出されると思うのですがこのアメリカのイノベーションを生み出す力、スピードは本当にすごいなと思う反面、これが間違った方向にいったときのインパクトも大きいなという事を日々感じています。自分が関わっている事業は社会にどんなインパクトをあたえるものなのか、会社側にはCSR(企業の社会的責任)が問われますが、一個人としても自分の時間を投資するという意味から社会にいいインパクトを与える会社と関わりたい、働きたいという選ぶ側の責任というものも、問われる時代になっていくのでしょうか。明らかに、これからの若者の世代は価値がかわってくるといっていましたね。

サステナブルの定義は色々あり得るという事でしたが、ちなみに私はサステナブルとは循環させることができる、エコシステムとして成り立つかどうかというのが、基本的な考え方にあるような気がします。質問者の中に、大きな資産をほんのわずかな人が握っていること自体が、サステナブルだといえるのか?という意見がありました。だから、資産を持っている人たちはサステナブルに投資をする責任があり、特にアメリカでは利益を目的としない慈善事業や多額の寄付につながるのでしょう。
この ”サステナブル” という考え方、これから益々広がる感じがしました。

新しいアーバンガーデニングの形、アクアポニックス

2050年には世界の人口は90億人、70%の人々が都市に住むようになり、必要な食料の量は今の倍になるという試算が国連食料農業機関にはあるそうです。

そういう予測のあるなか、都市での農業に将来を見いだして”アクアポニックス” で食料を生産するシステムを作っている、Urban Farmers(アーバンファーマーズ)という会社があります。
アクアポニックスというのは、簡単にいうと水産養殖と水耕栽培をかけあわせたものです。植物を栽培するのに土を使わず、水を使い、綺麗になった水に魚がすみ、魚が自然の肥料を作り出し、植物を育てる為に有効に活用されるという、自然のサイクルを使ったシステムです。このシステムはルーフバルコニーにもおけるようなものや駐車スペースに置く等、いくつかの種類があります。

この会社はもともと大学から派生した研究をもとに、できた会社だそうです。本社はチューリッヒなのですが、チューリッヒは都会といっても、緑も結構多いですし、町の中心から15分も車で走れば、ちょっとした、自家菜園なんてできてしまうスペースはあるので、それほど需要が見込めるのかな?と思ったのですが、実際、できた野菜を大手のスーパーのコーナーにおいてもらったら通常の野菜よりもかなり割高でも、コンセプトに共感してくださる方が結構いて、よく売れたとのことでした。魚のほうも普通に食べられます、ただ淡水魚になりますが。

都会でのガーデニングというのはいろんな形がありますが、土を作る事から始まって、それなりに食べられるものを収穫しようと思うと、結構手間もかかります。アクアポニックスの場合、サイクルができてしまえば、手間がほとんどかからないそうで、夕飯に食べる魚も自分のところで育てたもの、ということが可能になります。
これで、裏庭あたりに鶏でもかって卵も自分のところで作ると、食に関してはほとんど自給自足できてしまいそうです。

ところで、ボストン市の発表によると、マサチューセッツ州での地産地消率というのは全米で一番高いということです。確かに、少し、郊外にいけば、野菜を庭で作っている人、コンポストをしている人達、生協のように、みんなで食品の共同購入をしている人達がいたり、近郊の酪農家がミルクを売りにきたりもします。ここでの問題点は町での農業の商業化ということだそうですが、隣の家の裏庭で、はちや鶏をかいだしたらどうするか、という問題。ここでは基本、近所との話合いという事になるらしいですが確かに、都会で隣が養鶏所のようになっていたら、ちょっと困ることもあります。

そんなに、遠くない将来に都会のマンションの屋根にソーラーパネル、共同で野菜を栽培できるようなシステムが普通にあるようになるでしょうか?