やっぱりいた、ヘリコプターペアレンツ、スノープラウペアレンツ!

今年、ハーバードとイギリスのケンブリッジ大学両校から合格通知をもらいながら9月からハーバード大学に通い始めた学生がケンブリッジを体験しにいってきた話をきいてみました。彼女はもともとケンブリッジ志望だったのですが、実際に学校にいって、教授と話したり、授業を体験をしてみると、専門性が高く、選択の幅も少ない、一方ハーバードのほうは専門をすぐにはきめる必要はなく、始めの1年は興味のある学科を片っ端からトライでき、幅の広い勉強ができるというのが魅力的だったといいます。

ただこれは、ヨーロッパでは、一般教養までのレベルは高校での範疇である、というのが大きな差だと思います。大学はあくまでも専門性を追求するところというという認識。アメリカの大学のいいところは、実際に体験してみたらやっぱり違ったといってもまた修正できるという点、自分が何をしたいか考える余裕があるという点かもしれません。

しかし、その彼女の話で一番びっくりしたのは、なんと新学期が始まった1週目学生たちはどんな授業もトライアルできるということで、お試しウィークだったわけですが、その1週間目の授業に全てついてきた母親がいたということ。授業を選択するのも母親と一緒で、ヘリコプーターペアレンツ、スノープラウペアレンツというのは本当にいたんだ!とびっくりしたそうです。それにしても学校側がそれを許すというのも驚きです、気ずかなかったのかな??

傾向としてヨーロッパの子供のほうが早く精神的に大人になるように思います。大学に行く時には何を勉強するつもりか、大抵の場合はっきりきめていなければいけないですし、15歳で進路をきめなくてはいけない子達も多くいます。高校を卒業しても何をするかわからない場合、ギャップイヤーをとる学生もヨーロッパは多いですが、アメリカのサマースクールのように、パッケージになっているコースはほとんどなく、自分でどこで何をするかをコーディネートする必要があります。親も子供のすることに助言はしても、子供のためにプログラムを組むようなことはしないですよね。。。自分で考えながら、行動していくことで自立していきます。
アメリカの大学は、入学して、寮に入る時には親はついていくし、その後も親のためにオープンデーを設け、学生だけでなく、親のケアもする。。。親切といえば親切なのですが、子離れするのがどんどん遅くなるというのもあるのかもしれません。

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大学入学は子離れ、親離れを促進させる?

この時期、アメリカの学校は卒業式も一通りおわり、夏休みに入り新学期にむけての準備が始まります。

大学新入生の親の為のオリエンテーションがボストンカレッジで行われたとの記事が新聞の1面にありました。ボストンは大学が集中しているせいか、教育に関して親も意識が高いことの表れなのですが、親掛かりでなんとか子供が大学進学が決まった時に、親も一緒に進学する気になっている場合も多々認められるのでしょう。
大学内(寮含む)で問題になっているあらゆる種類の暴行事件やドラック問題が親を更に子離れさせにくくさせているようです。

今ではほぼどこの大学も子供が入学する前に親に対するオリエンテーションを行うようになって、その出席率は8〜9割にものぼるそうです。”沢山の親が自分の子供を通じて自分の人生を歩んでいる”とボストンカレッジのオリエンテーションプログラムのダイレクターはいいます。
大学側も以前はなんとか親を子離れさせる為に距離をとりなさいとか、連絡を頻繁にしないほうがいいといっていたようですが、最近はソーシャルメディアや携帯電話の発達によって、子供と親の関係がより近いものになって、単に距離をとりなさいというアドバイスは、必ずしも適切ではなくなっていると主張する大学もあります。
ソーシャルメディアにつながり、子供がキャンパスで経験していることを自分もその場で経験しているような気になり親が逆に安心するのです。

入学してしばらくはほっておきなさい、という大学、あえて無理して離れる必要がないという大学、結局、その子とその親ががそれまでどういう生活をしてきたかということにも関係がありそうですが、大学が親のメンタルの部分にまで気を使うというのは昔では考えられない事だと思います。

日本でも就職して初めて親元を離れ、一人暮らしを始めたものの、自分の洗濯物を宅急便で家に送り、家で洗濯してもらい、母親が送り返している、という人の話をきいて仰天したのですが、アメリカの大学は入学して1〜2年は寮に入ることが義務付けられている所が多くあります。これがある意味、子離れ、親離れを上手く促進させてくれる側面があるのでしょうか。

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タイガーマムに、ヘリコプターペアレンツ、モンスターペアレンツ(といっても、この表現は日本のもののようですが)に、今度は ”スノープラウペアレンツ(除雪車のような親)”の登場です。過保護な親や、子離れできない親で困っているのは日本だけではないようです。

ヘリコプターペアレンツはここ数年、過保護の親のことをいっていましたが、”スノープラウ ペアレンツ”とはどうやら、除雪車のように、子供が生きて行く上でおこるであろう、障害物を取り除いていく親のことを指すようです。障害物には、挑戦していくべきものであったり、一生懸命やらなければのりこえられないであろうことも、含まれるようです。これは、子供が成功するということにフォーカスをあて、失敗しないようにする という概念が背後にあります。ヘリコプテターペアレンツが子供に何かあっては大変という、恐れから、過保護になるのに対し、スノープラウ ペアレンツは子供の人生がよりスムースに進むように手助けをしていくという違いによるもの、だそうです。

ボストングローブ紙 11月9日

”スノープラウ ペアレンツ” は、大学のキャンパスでも問題になっている。

ボストン大学ではある学生の父親が、娘がとった成績が気に食わなくて、教授や学部長に文句をいいにいった。ボストンカレッジでは親が子供の寮のルームメイトの文句をいいにくる。シモンズカレッジでは、騒音、フードアレルギーやグルテンフリーのダイエットのこと、サラダバーの種類について注文をつけてくる親がいる。
シモンズカレッジは、”もちろん、こういうことは 全ての学生の親がしている、ということではありません。ただ、以前よりずっと、学生の生活に親が口出しをするようになってきているのです” という。

子供が小さいうちから、勉強や社会活動に過度に手と口をだしてきた 悪名高き ”ヘリコプターペアレンツ” と呼ばれた人達が、子供達が 大学にいくと今度は、その先の道が更にスムースにいくように ”スノープラウ ペアレンツ” になっているのだ。
新学期が始まって数ヶ月は子供も親も新しい生活になじまなければならないが、大抵は11月の末頃までにはおちつくのが、最近なかなか子供を手放さない親がふえている。
“そういう親は 子供達の能力を発達させたり、プライドを感じさせたりするチャンスを奪っているということを理解すべきです。”と、マリーワシントン大学 の心理学の教授、Holly Schiffrin 教授はいう。教授は、親が学生と24時間連絡がとれなかった場合、警察に連絡したり、夏のアルバイトの面接に母親が同席したり(その子は採用されなかった)という例を耳にしている。

ボストン周辺でいくつものレストランを経営しているGreen さんは、息子や娘の仕事の面接に母親が一緒にきて、黙っている学生の隣でしゃべっているという、事を何度か経験している。”息子は話す事ができるのか?どうやって、顧客や他の従業員とコミュニケーションをとるつもりなんだろうか?”

心理学の教授、Holly Schiffrinによると、人が幸福になる為には3つの要素が必要だという。
それは、自立していると感じること、自分には才能や、能力があると感じること、他人との関係を築きそれを維持できること。
ところが研究によると、親が過度に干渉する子供にはその3つに悪い影響がでている。”親は子供の手助けをしていると思っているようですが、子供は失敗してもいいのです。”

大学生は大人になる過程の時期である。
学生の中には、災難とか、不幸な出来事に遭遇したことがなく、それに対してどうしていいかもわからない、人達がいる。だから小さな事でも大きな人生の危機になってしまう。そういう生徒はティーカップのようで、壊れやすい。

そして、テクノロジーの発達が親と子を、いつも連絡がとれるようにしてしまった。大学1、2年生は毎日平均2回は親と連絡をしている、そしてそのうち4分の3の学生はそれでいいと思っている。中には一日に7、8回大学生の子供と連絡をとる親がいるが、それは子供の為でなく、親の為になっている。”親は、子供から必要とされていると感じることが必要なのです”

大学では学生に対するオリエンテーションとは別に、親に対してオリエンテーションを行っている。内容は、子供達は何を期待しているか、そして、親はどうやって子供をサポートするのが一番いいのかということだ。
両親の中には、子供は自立するべきだといって、突然接触を絶ってしまう人もいるが、これも適切ではない。
”大学に入る時には、自立できるように、だんだん責任をとれるようにしていくべきなのです。”

ボストン大学のジャーナリズムの教授は ”学生に関する情報は親には知らせないという、かなり厳しいポリシーがあります。私達の関係は学生に寄り添ったものなのです。” という。

ボストンカレッジでは学生が時々親を友達のように見ているという話をきく。”その状況は理解できます。が、友たちだけではいけません。親は子供をサポートしないといけないし、彼らが選択をする為に、十分な情報を持っているかの確認をしなければいけません。失敗をする機会も与えるべきだし、将来的にもっと大きな問題に対処しなければいけないことを考えると、準備ができていなければ困りますよ。”