MOOCs(大規模公開オンライン講座)受講後の転職・就職成功率

MOOCsは特に海外から、勉強するにはとても便利なツールだと思われるのですが、それで実際、仕事を探すとなると、難しい、ということが判明したそうです。(12月16日、2013 The Chronicle of Higher Education)メジャーなところでいえば、Coursera, edX, and Udacityは、どこも優秀な成績をとった学生と、雇用主をつなげようと模索しています。実験的に、edXはMOOCsで勉強した優秀なコンピュータサイエンス専攻の学生868人と、グーグルや、アマゾン、SAPのようなテクノロジー会社とマッチングさせようとしました。ほとんどの学生は米国外からの学生で、そのうち多数がすでにプロフェッショナルとして働いている人達です。しかし、868人のうち、インタビューにいきついたのはたった3人、採用は誰もされませんでした。この実験が失敗に終わった為、edXでは職業紹介プログラムの中止、現在、edXは収益を生み出す他の方法を探しています。

MOOCsは役に立つのか?という記事でも、以前紹介しているのですが、実際には企業は何を勉強したかより、何ができるか、に重きをおくということ、上記の例では、候補者がほとんど外国人であるということや、人事担当者がまだ従来の教育システムでの修了証書を重視する、というのも大きい点らしいです。なんといっても、2012年にスタートしたばかりです。

それより、MOOCsは英語が学びたい日本人にとってはとても有効なツールだと思います。就職につながる資格、という意味ではまだ難しいにしても、無料のコースで自分の興味のある分野を時間をかけて、繰り返しみれば、確実に英語のリスニング力はアップしますし、クイズがでたり、事前に、資料を読んだりすることで、読解力もつきます。”話す力” という意味では、英語以前に日本語で何がいいたいのか、完結にまとめる力をつけてからでしょうか。日本語で自分の意見を完結にまとめられなかったら、外国語ではますます無理です。もし、話す機会を作りたいようならば、参加型のオンラインコースをとると、発言する機会も増えます。

スタートアップがベンチャーキャピタリストを探すのは恋人を探すようなもの

ボストンには沢山のスタートアップがありますが、特にソーシャルメディア系の場合、ボストンで資金調達をするのは難しいようで、例えば、Facebook, Evernote,やDropboxのようにボストンで立ち上げても、資金調達できずカリフォルニアに移動する会社が多いです。モバイル系のスタートアップのCo Everywhereの資金調達に関しての話が1月5日 ボストングローブにありました。

Co Everywhereは資金を集める為に地元のベンチャーの200もの会合に参加しましたが、誰も”NO”ともいわないかわりに、”Yes“とも言ってくれない、“次に会う時は会社の役員も一緒に。”と、いわれるのですが、大抵その後上手くいかなくなってしまうそうです。実際、200もの投資家に会う前にあきらめてしまう会社が多いのですが、彼らは違いました。もともとは2012年にBlock Avenueという名前でスタートし、アメリカの情報とレビュー(レストランから学校まであらゆる範囲の)を集めることをゴールとしていました。ところが当初、資金提供してくれていたエンジェル達は、いったい人々がどのくらいそのサイトを見るのか懐疑的でした。そこで、彼らは方向転換します。アメリカの街角で聞かれる、会話やおすすめの店や写真(フェイスブックやツイッター、インスタグラムからの情報)を見せるアプリを作ることにしました。

ウェレズリーにあるベンチャーキャピタルの会社は毎年1000ほどの投資機会があってもそのうち投資するのは3〜4のスタートアップ、ほとんどの場合、 ”断る理由を探している” そうです。結局、そのマッチングはデートをして、互いに気に入る人を見つけるようなもので、会う人が見つかるまでデート続けるか、あきらめるか。。。結局、Co Everywhereは去年の秋に、600万ドルの融資をうけることができ、今後2年間に、数百万のスマホにアプリをいれてもらえるように頑張ることになりました。

実際、100以上のピッチを投資家の前でしなければならないことは起業家にとっては現実であるようですが、それでもいままでにいくつもの企業を立ち上げてきたボストンLEDライトカンパニーのTom Pincince氏は “起業家はビジョンを信じ、それが現実になると他の人たちが納得するまで働きかけることができる人です、そうでなかったら、沢山のイノベーションは起こらなかったでしょう。”

この、アメリカ人の ”ノーといわない、文化” 、私には非常に意外でした。私も、アメリカにきてから、本当にアメリカ人って ”ノー” といわない、とびっくりしているのですが、これはボストン人だから?それとも西海岸の人達は違うのでしょうか?
地元の人いわく、”我々はノーといわずに済むように、会話を続けることを学ぶんだ” ってまるで、日本人のよう?っていうか、今時、日本でも結構ちゃんとノーといえる、状況が増えてるように思うのですが。。。特に、イエス、ノーがはっきりしているヨーロッパからくると、ノーといわないからいいのかと思っていると、そんな事は全然なかった、という失敗が私にもあります。最近は、すぐに ”Yes” と言ってもらえない時はいい兆候ではない、と判断するようになりましたが。

とにかく、”Yes”といってもらえるまで、探し続ける、普通の神経なら、自分が間違っているのではないか、と思いますよね。自分を100%以上信じていないと無理です。
さあ、投資家をみつけるのと、生涯の伴侶を見つけるのと、どちらが難しいのでしょう?
ちなみに “独身アラフォー女性は果たして10年後に結婚できているのか?” という記事にある平成22年の国勢調査のデータによると、過去10年の統計からは、独身アラフォー女性が10年後に結婚している確率は1%未満らしいです。。。うーん、なんか悩ましいですね。

参考記事:ベンチャーキャピタリストとピッチイベント

ティーンエージャーの蝶ネクタイビジネス

昨日はテック関連のIPO、今日はティーンエージャーの裁縫ビジネスの話と幅広く、同じレベルでとりあげてくれるのがアメリカの新聞の面白い点だと思います。1月3日のボストングローブで若者の間で蝶ネクタイが復活している話です。

父親はMITの教授である16歳と17歳の少年達は、若い起業家がハイテク技術をつかったアプリ開発をしているというのに、自分たちの手と母親のミシンを使って19世紀の正装である蝶ネクタイを作っています。実際、プロムに使うのにうけているようです。
彼らのスローガンは、”ほどよく時代遅れ” であることであり、”いけてる紳士は蝶ネクタイをする” と思っています。実際、ポップスターからスポーツ選手までパーティーシーンで蝶ネクタイが復活しています。メンフィスでも蝶ネクタイを作る11歳の子供がテレビ番組でも紹介されました。

通常、布か寄付された昔のネクタイでつくるのですが、綺麗でない物のほうがよりいいとのこと、一つ作るのに20分かかり、もし自分に時給を払うなら今は一時間3ドル30セント、それでもバングラディシュの平均賃金の26倍とのこと。

彼らは自分たちが普通ではないことを自覚しています。
もちろん、21世紀のビジネスモデルとしては厳しく、現状は手作りサイトEtsy でも販売中、 これからネクタイとヘアバンド、それからデパートへの進出も目指しています。
このサイト、jackandjacksons.comの、蝶ネクタイの結び方のビデオをみると、今時の子が作ったサイトだなあと、感心してしまうのですよね。(注:このビデオ出てこない場合もあります)できてる物が決して上品とか、高級っていうのではないのですが、ほとんど母親目線。僕たちがんばって〜と応援したくなってしまいます。(笑)プロムの為に、一生懸命手作りって、実は今も昔も変わらないんだなあ、と Pretty in Pink を思い出してしまう、あ、すいません、誰も知らない?

えーっと、実際、ボストンで初めて、呼ばれたレセプションのドレスコードが、女性がロングドレスで男性がタキシードに蝶ネクタイでびっくりしたのを思い出しますが、ある意味、ヨーロッパよりずっとフォーマルなボストン。アメリカの高校はプロムがあるので、ティーンエージャー達はおしゃれをしなければいけない(できる?)機会があります。

一方、ビジネスシーンではますますネクタイを見かけなくなり、カジュアル一辺倒。どこかでフォーマルに装うことで人はバランスをとるのでしょうか。男性のほうが凝り性の方が多いので、はまると意外といけるのかもしれませんね。

2014年はソフトウエア、ウェブ関連のIPOが目白押し

2013年はバイオテックの一年でボストンのバイオテック関連の企業10社がIPOをしました。
今年はソフトウエア、ウェブ関連のIPOが続きそうです。少なくとも、ボストンエリアの12のソフトウエア、ウェブ関連の会社がIPO予定です。
その中には、ホームグッズ販売の Wayfair LLC、ペットケアと在宅介護のCare.com Inc、アーバンストリートウエアをうるeコマースのKarmaloop Inc.等があります。

また、ボストンの会社以外でもクラウドサービスのDropbox、オンラインの不動産会社 Redfin、モバイルのソフトウエア会社 Good Technology,、モバイル決済のSquare、中国のeコマースアリババグループと、大きなIPOが控えています。

スタートアップへの評価と投資家の関心が急上昇していますがこれはまるで1999年のアメリカのITバブルを思い起こさせる状況のようです。

遺伝子検査の現実

去年、アンジェリーナ • ジョリーが乳がんのリスクをおさえる為に、乳房切除手術をしましたが、その決断をさせた、遺伝子検査。世界中の女性がこの報道にはぎょっ、としたと思いますが、こういった遺伝子検査、12月30日のボストングローブにはライフサイエンスの科学者の中でも、適正な使用方法に関して一致した見解を示せていない、という話がありました。ヒトゲノムが解析されて10年たっても、まだ、遺伝子検査は主流になっていません。テスト費用は依然として高価で、保険の対象外だということ、テストのことをよく知らない人もいれば、テストをして、もし不治の病をみつけてしまったらいやだから、知りたくないという人達もいます。

その中で限定的な使い方、例えば、ダウン症診断や、ガン治療の為の遺伝子診断といったものは広まりつつありますが、ヒトゲノムの全解析には$5,000 から$10,000かかります。遺伝子の変異の意味がまだよくわからないことや、診断はできても、治療ができないということもあること、一部の専門家にいわせると、検査はまだ高額な金額をだすのに値する物ではないといいます。現状では検査を絶対した方がいいという根拠がない。

このように、大多数の人にとって、現時点であまり意味のないゲノム検査ですが、今年からボストン子供病院でうまれる乳児480人のうち半分に対して遺伝子解析を、残りの半分は通常通りの乳児検診を行う予定だそうです。これは5年計画の研究になり、遺伝子がどのように乳幼児期の段階における治療とその結果に影響するのかを調べるそうです。これは子供によっては、一部の抗生物質を使用することで難聴をひきおこしたりする可能性があるので、薬を安全に処方するためにも、調査は役に立つ可能性があるといいます。しかし、このようにはっきりとわかるケースはまだ少なく、まだ、不明瞭なことが多いのが現実だそうです。

一方、Editas Medicine というケンブリッジのスタートアップは不完全なDNAを修繕する技術を開発しています。遺伝性の難病であるハンチントン病や鎌状赤血球症等、今まで治療法がほとんどないものにも新たな可能性が開けているようです。

約250の病気を検査すると言われているサンディエゴの23andMeという会社が行う99ドルの唾液検査は11月FDAによって販売禁止にされてしまいました。米国臨床遺伝学会は個人に完全なゲノム配列検査を推奨はしていません。ただし、家族に病歴があり、遺伝リスクの高い患者は考慮すべきで、以下のものは、遺伝子解析で明らかになる病気で、なんらかの処置ができるものだということです。
乳がん、卵巣がん、細膜芽細胞腫、内分泌腫瘍、心臓病

昔、”ガタカ”という映画があって、遺伝子によって職業が決まってしまう話なのですが、その遺伝子に対抗して、どうしても宇宙にいきたい主人公が、なんとかして、他の人と入れ替わり、思いを成し遂げる話です。結局、人は意思があれば、いろんな困難を乗り越えられるという運命以上の予感を感じさせてくれる話でした。

遺伝子解析は、病気の治療という観点もありますが、その他に、性格や、資質、体格等様々な情報がわかります。生まれた時に検査をすれば、この子は能力的にスポーツ選手になれるとか、なれないとかいうことが、わかってしまう。。。今の時代、昔と違って、絶対に家業をつがなければいけない人や、決まった職業に就かなければならない人は、少数派であり、大多数の人には職業選択の自由があります。それによって余計に何をしたらいいのかわからない人は将来的に、職業適正調査として遺伝子テストをうけたり、会社によってそういうものを採用する所が現れたりということがありえるかもしれません。もしくはそういったものを規制する法律が整備されたり。。
それでも、人には可能性があるということ、それが夢でもある、という部分は壊したくないですね。

ガタカ [Blu-ray]