スタートアップカルチャーの専門家 ”Kulturenvy” 女性創業者へのインタビュー その1

女性の人生は、結婚して、家族が増えると、一時期は子供に手がかかり、その後は介護があったり、もしくは同時にそれが来る人もいるかもしれせん。それだけ、社会に深く関わった人生を歩んでいるのだと思います。

結婚して、夫が転勤したり、出産したりすると、なかなかキャリアを続けることが難しく、何年か仕事を休んでしまうと、なかなか同じ様な立場に戻れなかったり、似たような仕事なのに、長時間勤務を離れることでいきなり時給が極端に下がったバイトになってしまったりします。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 「両立支援に係る諸問題に関する総合的調査研究2008」による、妊娠、出産前後にやめた人のアンケートをみると、39%の人が自発的に会社をやめ、26%の人は、仕事と育児の両立が難しかったからやめた、といっています。 いざ子供ができて、やめるか仕事を頑張って続けるかの時考えるのは、結局、今している仕事が子供と比べて意味がある事なのかどうか、という事だと思います。

会社から離れたとしても、女性の世界は、地域社会への貢献、自分の趣味、友達との付き合いと、幅広くあり、そこから学んだり、経験することも沢山あります。ところが、子供がある程度大きくなったり、自分の時間が作れるようになって、いざいままでの経験や、好きで続けてきたことをビジネスにしようと思うと、なかなか上手く行かないのが現実です。その経験を一つのサービスとして、対価をつけて、供給するためには、見えないものを、みえるものにする工夫が必要になってきます。ずっと自分の人生、生活を自分でコントロールする為に、独立、起業、創業した女性達を紹介したいと思います。

Kulturenvyの創業者である、Corey McAveeneyさんのインタビューです。
Kulturenvyという会社は、スタートアップがよりよい意思決定をする為に、又、従業員にとってより働きやすい環境を作り、仕事の生産性もあげる為にスタートアップのカルチャーを整えることを手伝う会社です。

ーどんな教育を受けてきましたか?
大学4年間は、文学とフランス語を、それから大学院では国際通商政策について学び、修士号をとりました。

ーその後、この会社を立ち上げるまではどんな仕事をしてきましたか?
アナリストとして輸出、輸入業の規制や税に関することに従事していました。

ー今している、仕事と前の仕事は関係がありますか?
そうですね、保険や半導体の業界にいたのですが、実はいつも、会社内でカルチャーの問題がありました。チーム内のコミュニケーションの仕方や、チームワークが上手くいっていないせいで、仕事の成果が最大にはならないのです。大企業では、なんでもゆっくり進み、みんなのフラストレーションがたまっていました。一方、スタートアップでは、なんでもものすごいスピードで進みます。若者の働き方にみんなが影響されます。柔軟性とか、お金の為だけに、仕事をしているのか、どうなのか。その経験が今の会社を作るきっかけになりました。

ービジョンはなんですか?
テクノロジーをバックに、ワーキングカルチャーはどんどん変わっていくだろう、というのが私のビジョンです。
何十年もかかるかもしれませんが、私達の職場は柔軟性をもって、したい事ができるようになっていく、という事を望みますね。社会がもっと人間に対してフレンドリーになる、例えば、特に柔軟性が必要な”親”という立場の人に対して、その要求を満たしてくれるものに。既にテック関連の企業では、仕事に柔軟性というものがかなりあります。もちろん、そういうことが状況的に許されない場合もあるでしょうが、昼に、マラソンにいったり、スポーツにいったり、そのかわり、遅くまで働くとか。自分のライフスタイルにあった働き方させてくれる職場ができていくことを望みます。

ーどうやって顧客を獲得しましたか?
始めは知り合いとか、友達にスタートアップカルチャーに関して聞いてまわりました。定期的にアンケート調査をして、データを集め、会社全体としてどのように変化していくのかということを調べました。私はサイコロジストではないので心理的なアプローチではなく、経済的なアプローチをとっています。

実際、リサーチでスタートアップのCEOとチームメンバーに集まってもらい、ヒアリングしてみると、今までちゃんと話す機会をもてなかったので、よかったという話をききます。職場のカルチャーがよくないけど、とりあえず仕事だけやって帰る、という人も実際多いのです。もし、本当に満足していないなら、会社をやめることもできますが、それを変えるように働きかけることもできるのです。実際、大きな会社でも、始めは小さな自分のチームカルチャーを変えることを取り組み、ある人物が入ってから会社をやめる人がいなくなり、ドミノ効果のように、いい流れを会社に波及させていった例があります。

(次に続く)

ボストンマラソンを走って社会起業家になろう その2

日本では2011年に行われた本栖湖ファンドレイジングマラソンが一番始めのファンドレイジングマラソンのようですが、2012年には、京都大学の山中伸弥教授が自らiPS細胞の研究資金への寄付を集めのためにファンドレイジングマラソンに参加して1000万ほど集めたそうです。

ファンドレイジングというのはアメリカ人にとっては日常のことです。例えばインタビューをしたAnneさんは、”子供の時、遠足に行く前に資金を集める為に近所の家から家へ歩いてお金を集めたのを思い出してみて”、と私にいうのですが、東京で育った私はそういうことをした記憶がなく、逆に ”えー!そんなことしたの!” という感じでした。

公立学校で使っている、コンピューター機器類や、教育のサポートの費用もファンドレーザー達が担っている部分があります。
裕福な家庭の子供達が通う学校の場合、子供への教育資金が集まりやすいために充実した、コンピュータルーム、図書室、備品類があり、結局それがますます、教育格差を生んでしまうことにもつながるのかなあ、と感じますが。

2007年、初めて走った時の写真

2007年、初めて走った時の写真

彼女が走る決意をしたことで、
” 自分も参加したい、っていいだした友人が何人もでてきてね、自分がやっていることは、まさに人と人を結びつける事なんです。今回Dana Faber の名の元に走る人は約400人。ボストンマラソンの日までに私は全員と知り合いになるつもりよ。だって私達って本当は、一つにつながっているんだから。”

” みんなの気持ちを背負って、他の人ができないことを私がするの。”と目をきらきらさせて語る彼女、本当にこちらも、ものすごいポジティブなパワーをもらいました。

社会の問題を解決する為に、Dana Faberという傘の元に集まり、自分が走る事で資金を集める、一人一人はりっぱな社会起業家だと思います。

一つの目標に向かって、ボストン人が同じ夢をみる、Patriots day(愛国者の日)
次回のボストンマラソンは

2014年 4月21日  

インタビューに応じてくださったAnne Ghayourさん

インタビューに応じてくださったAnne Ghayourさん

Anne Ghayourさんを応援してくださる方はこちらへ お願いします。

ボストンマラソンを走って社会起業家になろう その1

世界でもっとも古い市民マラソンである(1897年から始まった)ボストンマラソン大会に出場する為のエントリーが9月から始まりました。来年のマラソン枠は去年、爆破事故により完走できなかった人も多数いた為に、例年以上に増えました。それでも出場するのはそんなに簡単ではありません。

そんな中、来年度のボストンマラソンに出場することになった一人の女性、Anne Ghayourさんから話を聞きました。

ーーそもそもなぜ、ボストンマラソンに出場しようと思ったのですか?

実は今回で3回目になるのですが、初めて走った2007年は、自分の身のまわりにがんになる方が何人もいて、何か自分ができることはないのだろうかということを考えました。始めは、自分が何もできないと思うと、とても惨めな気持ちになりましたが、ボストンマラソンにDana Faber (http://www.dana-farber.org/) というがんの研究所がファンドレーザーとして参加しているのを知って、がんの研究をもっとすすめてもらう為に走ろうと決心しました。Dana Faberの為に走って資金を集めるのはそんなに大変なことではありません。なぜなら、この辺りの人たちはみんな、なにかしらの理由でDana Faberを知っていますし、がんの研究のための資金集めと言う理由に、賛同してくれる人は多いです。

個人的にはちょうど、子供たちが小さかったので、子供の関係以外の人たちと知り合えることはとてもうれしいことでした。毎週何時間かともに同じ目的の為に走る沢山の人とつながることができるのですから。

ーー今回の特別な目的はありますか?

実はシカゴにいる、2人の息子を抱えたいとこが、がんになりました。彼女は今、治療をしている最中です。彼女の為に走ろうと、この3月に思っていたのですが、4月に爆破事件がおこり、その気持ちが決定的になりました。あの事件をきっかけに、走るのが怖いと思っている人もいるようですが、大多数の人はそうではありません。

ーーこのマラソンでは自分で、どのくらいの金額を集めるかを決めるのでしょうか?それとも、団体のほうから、指定された金額を集めるのですか?

団体のほうからは最低金額として4000ドルは集める必要があるといわれていますが、私は今回、自分の目標を11000ドルにしました。それは過去の経験上10000ドルは絶対に集められる自信があるからです。人の行動とはとても面白いもので、特に募金になると、そんなに普段付き合いのない人でも、このマラソンの話をしたら、次の日 3000ドルの小切手を持ってきた方もいました。
その人は、Dana Faberを知っていて、自分の知り合いがこの団体のためにマラソンをすることを、とても自慢に思う、というのです。一概には言えませんが、金銭的に余裕がある人ほど、募金の額は少なく(収入の割合から見た場合)、それほど経済的な余裕のない人のほうが、沢山の募金をしてくれるように思います。彼らはお金で全ての幸せを手にいれることはできないことを知っているのです。

ただ募金をするだけなら現金で10000ドル払えばいいのですが、それは違うような気がするのです。病気になり、治療をうけている人は、走りたくても走れない、健康で、走れるということはそれだけで、恵まれた、すばらしいことなのです。だから、走りたくても走れない人達の気持ちも背負って走るのです、他の人ができないことを自分がするのです。

ーーこれはフルマラソンですよね? みんなにこの話をした時の反応はどうでしたか?

ポジティブな反応はがんばれ、私たちの為に走ってくれてありがとう、あなたが友達でよかった、とかそういうものです。

ネガティブなものは、けがの心配や、健康の心配、また、付き合いが悪くなりつまらないとか、そういうものでした。でも95%はいい反応ですけどね。

ーーどうしてそもそもボストンマラソンと、ファンドレージングが結びついたのだと思いますか?

今から25年前に、はじめてファンドレーザーとして、ボストンマラソンと結びつけたのはDana Faberなんです。

ボストンの学校に通う学生の友人が、がんになり、Dana Faberのマラソンチームでコーチをしていた人に、走る事でファンドレージングをしてもいいかと相談をしたことがきっかけだったようです。

今では、ボストンマラソンを走るのはものすごく足の早い人か、ファンドレーザーでないと非常に難しくなっています。見に来るとわかると思いますが、始めのグループはものすごく走るのが早いグループ、あとの人たちはファンドレーザーで、よりエンターテイメント性が高くなっているのです。

ボストン人にとってだけでなく、アメリカ人にとってボストンマラソンというのはとても特別なものです。まさにPatriots day(愛国者の日)にみんなが気持ちを一つにして、同じ思いでゴールをめざすのです。

…続く…