はやぶさ2の打ち上げに思う、宇宙は誰のもの?

小惑星探査機はやぶさ2が3日、打ち上げられました。

宇宙に色々なものが送られますが、月よりも遠いところにいったものが自力で戻ってくるというのはすごいことなのですが、
はやぶさが帰還したその偉業は、残念ながら世界的には専門家の間以外ではあまり知られていないようです。
これは日本の宣伝力、コミュニケーション力の弱い面がでてしまったようでとても残念ですね。。。

はやぶさがすごい点というのは、月より遠くにいったとか、予算が少ないのに、偉業を果たしたとか、世界で初めて小惑星の微粒子を地球に持ち帰ったとか色々あるのですがこのプロジェクトは ”戻ってきた” というのがとても大きなポイントだと思います。
宇宙開発事業に関してはここのところ、世界中で競い合っている感じがありますが、どれも、どこかにたどりついてデータを送るということが目的で、”戻る” という考え方はほぼないように思います。(有人飛行以外)

ルナーエックスプライズというGoogleがスポンサーとなり開催されている月面無人探査を競うコンテストがあります。
賞金総額30億円にも及ぶこのコンテストでは2015年12月31日までに無人探査機を月に着陸させてデータを地球に送ったり、決まった距離を走行させたり、アポロ計画で月面に残した機器を撮影したりというミッションをクリアすると賞金がでるということで、日本のチームも含め世界から数十チームがいまのところ参加表明をしています。しかし、こういったコンテストでも ”戻る” ということは、ポイントにないようで、すると、数十チームの機材が永久に月の上に残るということになりますがそう考えると、宇宙にものを置いていく権利、もしくは今回のはやぶさ2のように、爆発で人工クレーターをつくり、物資を持ち帰る権利となると、それは誰にあるのか、月や惑星は誰のものなのか、ということをついつい考えてしまいます。
ミッションの一つに宇宙ゴミを処理する、というのも付け加えていただけると、1つの問題解決にはなると思うのですが。。。

とにかく、はやぶさ2、2020のオリンピックの年の無事に戻ってきてくれるといいですね!

医療業界に進出する3Dプリンター

ここ数年の3Dプリンター人気で、靴におもちゃ、ジュエリーまでコピーできてしまうようになり、この分野はどんどん発達しているのですが、医療の分野にも進出しています。

べスイスラエル病院のドクター・チェンが気管狭窄の為呼吸障害のある患者の気道スタントを3Dプリンターで作りました
従来の品は個々の患者にぴったりフィットするものではなかったですし、オーダーで作った場合、数ヶ月かかり、それでもぴったりとあったものでもありませんでしたし、サイズがあわないことで滑ってしまったりする可能性がありました。

これを開発したドクター・チェンは患者のCTのデータから患者の気管にぴったり合うサイズのものを数日で提供できるだろうといっています。
3Dプリンターにはシリコンは使えなかったので、プラスティックの型を3Dプリンターで先につくり、そこにシリコンを注入したそうです。
この製品のクリ二カルトライアルは来年から始まります。

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以前、3Dプリンターで作った義手の話がありましたが、
メディカルデバイスの分野にはまだまだ進出の余地がありそうですね。

若者が牽引するボストンの現状

毎年ボストン市とその周辺に世界中から集まってくる学生の数は40万人にもなります。これはマサチューセッツ州にある100以上もの大学や大学院に通う学生が毎年入学するからなのですが、それによってボストンの人口の3分の1以上が20~34歳になるそうで、ハーバードやMITがあるボストン市の隣にあるケンブリッジ市ではその割合がボストングローブ12月1日によると44.5%にも上るそうです。

ボストンはとても若者に魅力的な町だといえるのですが、この若者層の給与の中間値は、年間5万ドル、1ヶ月の給料の半分近くが家賃に消えてしまう現実があります。
高い家賃に、学生ローンの支払い、そこで若者はなかなか結婚しなくなり、車も所有しないので、ZIPCAR(レンタカー)やHubway(レンタル自転車)やUBERがはやるというわけです。若者は学生の頃からスタートアップのコミュニティーにひきつけられ起業していく人達も多いですね。卒業後の学生をひきとめるのが難しかった時期もあるようですが、ここのところ、テック関連、スタートアップはいつも人材を探しているということで若者が他の若者を引き寄せているといえるようです。
83%   ボストンに住む20~34歳の若者の非婚率
48.2% ボストンの20~34歳の労働人口の割合
37%   ボストンに住む20から34歳の若者のうち学生の割合
23%   2011年からボストンの家賃の上昇率

歴史的にみても、アメリカでもっとも古い町であるボストンを若者がひっぱっています。しかし、1ベッドルームの平均の家賃が2000ドルということですからこれ以上家賃が上がると苦しいですね。。。

市場経済のいきつくところ

NHKクローズアップ現代

経済学者、宇沢弘文先生のことを知りました。

彼は1960年代にすでに市場に競争を任せ、効率を追求することで格差が生まれるという考え方をしていて、シカゴ大学教授時代に市場原理主義者ミルトン・フリードマン氏と対立します。そしてシカゴ大学の教授をやめて日本に戻ったのですが、彼は
「市場で取り引きされるものは、人間の営みのほんの一部でしかない。医療制度とか、学校制度とか、そういうのがあることによって社会が円滑に機能して、そして一人一人の人々の生活が豊かになる。人間らしく生きていくということが可能になる制度を考えていくのが、我々経済学者の役割。」という発言をされています。
経済成長と幸せな生活を両立させるためにはどうしたらいいのか、ということを考えたときに宇沢先生が提唱したのが、”社会的共通資本”という考え方であり、市場競争に任せない部分を確保して、残りを市場経済に任せることで人間らしく生きる社会とは何か、ということを考えました。

数理経済学の専門家だったからでしょうか、数字のみで導かれる数式だけでは人を幸せにしないということを知っておられました。
自分のようなものでさえ、アメリカにいると、数字をおいかけるということを時々極端に感じ、その限界も感じます。

そして思い出したのがハーバード大学のマイケル・サンデル教授の本「それをお金で買いますか?」です。
政治哲学者である彼が危惧していることは全てが売り物となる社会にむかっていること。お金で買えるものが増えるほど裕福であることが重要になってきて、生きていくうえで大切なものに値段をつけるとそれが腐敗するおそれがあるということです。
そこで市場の役割をどのように考え直すべきなのか、ということを考えさせる本なのですが、これが出版されたのが2012年。格差問題がますます深刻になるアメリカ社会で、効率のみ、数字のみを追求する市場経済に対して、あらためて議論をし直そうという考え方が経済学以外の分野からでてきました。

しかし、面白いもので、市場が過熱しすぎるとイノベーションが起こったりしてポンと価格破壊が起こったり、タダ同然のものが出現し市場そのものがなくなったりすることがあります。市場が過熱するまでもしくは、壊れるまでまつのか、それともはじめから壊れるべきではないものは市場経済に任せないとするのか、その線引きはどのような基準、価値判断ですべきなのか。そのあたりの基準は日本人とアメリカ人では多分、違うでしょう。これを、考えることはTPP問題を理解するのに役立つような気がします。

アメリカでの高騰する高等教育費用、高額な医療費、食の問題等から日本が学ぶことは多そうです。


それをお金で買いますか――市場主義の限界

再生可能エネルギーの将来性

国のエネルギー対策に関しては、各国政府が先頭にたって進めていくことだと思うのですが、アメリカはやはり、決断するのも、行動も早いです。

日本での原発事故の後、世界各国は今後のエネルギー政策をどう進めるかということを改めて考えてきました。ヨーロッパでは、原発をやめて再生可能エネルギーや省エネ技術の開発、新しいエネルギーミックスを模索する国々もあります。
ボストングローブ11月24日には太陽光発電や風力発電がとうとう天然ガスや石炭と同じくらいのコストで供給できるようになったという記事がありました。

ここ、5年で太陽光発電や風力発電のコストがかなり下がっているのですが、その傾向が今年は顕著で特に風や日光が豊富な南西部や北アメリカ大陸の中西部においては太陽光発電や風力発電の値段が天然ガスよりも安くなっています。これはこういった産業に補助金がでていることも理由に挙げられますが、これがなくても十分競争力のある値段になっているとのこと。
しかし、だからといって全面的に従来のエネルギーのかわりになるというわけでもないようです。

それぞれの国の事情でベストエネルギーミックスというのは、違ってくるでしょう。
本来政治の役割は将来の方向性をきめることだと思うのですが、震災があって、もう3年以上たっています。政治が安定しないことで、最後にその責任をとるのは国民一人一人になってしまうのでしょうね。