増加する食物アレルギー

アメリカにきて驚いたのは、非常に沢山の人がアレルギーだったり、食事制限があるということ。もっとも大人の場合は、自ら、肉や乳製品を食べないとか、小麦粉が入った物を食べないとか、制限をしている人達もいますが、子供の場合、命に関わることもあるので学校でも激しい制限がなされています。得にマサチューセッツ州では、ナッツの持ち込みを禁止したり、クッカー類を持参してはいけないとか、手をよく洗ったりすることで、ランチルームに極力アレルギー物質をもちこまないですむように対処をしています。
それでもそれはあくまでも、対処療法。根本的になぜこれほどまでにアレルギーがあるのか、先日タフツメディカルスクールの先生と話したところ、野菜や果物についた農薬や遺伝子組み換えの作物の影響が大きいのではないか、とのことをいっていました。が、それでも簡単に状況が変わらないのは、”お金” がからんでいるからでその先生も明らかに食品基準の厳しいEU諸国のほうが野菜や果物はおいしいといっていましたし、自分もそんな気がしますね。(まあ、味の判断は個人差が大きいようにも思いますが。)

アレルギーのない親達は、アレルギーを持つ親が子供に対して神経質になり過ぎだと思っていますが、実際、アレルギー反応はほんのちょっとのことでもでたりします。
2月11日のボストングローブに全米保健医療統計センターの調べがのっていますが、1998年に3.5%だった食物アレルギーが2012年には5.2%に増えています。しかし、おじいちゃん、おばあちゃん世代からみるとこれはあまり理解されていないようで、何十年も自分たちが、食べ続けてきて大丈夫だったものがなぜいまになってたべられないの?と首をかしげます。
実際、2010年に小児科の専門誌で発表されたことによると、アレルギーテストに頼りすぎて、本当は食べられるものも食べなくなってしまっているということを指摘しています。そしてこの、行き過ぎた親の保護は人間関係にまで影響を及ぼしているようです。アレルギーのある子供の親は敏感になるし、ない親子まで、様々な制限をうけいれる学校生活になっている状態で双方の親とも困ったことになっているとのこと。

実際、本当にシリアスなアレルギーの人は5%、これを多いととるか、少ないととるか。もっと多くの人がアレルギーであると感じるのは、食事制限を自らしている人たちが、子供達にもそれを強要しているケースが多いからだといえるようです。ただ問題はアレルギー自体が確実に増えているということで、その根本原因に対処しなければ、問題はさらに複雑化しそうです。

増加するアレルギー

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ナッツはやはり健康にいいことが判明

ナッツは、カロリーが高い、というイメージもありますが、美容にいいという話、もよくききます。長年の追跡調査で、やっぱり健康にもいいということが確認されたという話です。

Harvard Gazette 11月21日

デイナファーバー ガン研究所とブライハムウィメーンズホスピタル、ハーバード公衆衛生大学の科学者達の30年間にわたる大規模な研究によると、毎日、手のひらいっぱいのナッツを食べていた人は、ナッツを食べなかった人より病気になって、死亡する確率が20%低いということが確認された。

ニューイングランドジャーナルオブメディシンに発表されたこのリポートによると、常にナッツを食べている人は食べない人よりやせていている、ということも報告している。
ナッツを食べる事で、一番明白なのは心臓に関わる病気による死因、これがアメリカでは一番多い、を29%も減らせることだ。しかし、ガンのリスクも11%減らせることがわかった。

一方、現段階ではどの特定のナッツが特に効果をもたらすのかはわかっていない。しかし、ピーナッツでも、木の実のようなもの(くるみ、ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツ、アーモンド、カシューナッツ、ピーカン、ピスタチオ、松の実)でも同様な効果があるとされている。

以前の研究からナッツの消費量が増えると、心臓の病気や、2型の糖尿病や大腸がん、胆石等のリスクをへらせることがわかっている。コレステロールのレベルを減らしたり、酸化性ストレス、肥満症とインシュリン抵抗の縮小との関連があることも確認されている。今回の調査は今までのものよりずっと大規模で、ライフスタイルも考慮しフォローアップも2〜4年毎にしている。

研究者は、ナッツを沢山食べる人は、やせていて、喫煙率も高くなく、運動もよくし、マルチビタミン剤をとり、野菜やフルーツをよく摂取し、アルコールもとる傾向にあるという。しかし、研究結果はこれらのライフスタイルの他の要素を取り除いても、ナッツの有効性を表している。

追跡調査によると、ナッツを食べる頻度が1週間に1度は11%、2〜4度は13%、5〜6度は15%、7度以上は20%も死亡率を下げた。
この大規模な研究は原因と効果を完全に証明できるものではないとしても、データは沢山の慢性疾患にナッツを食べることが効果的ということを示唆している。実際FDA(米国食品医薬品局)は2003年に一日にナッツを43g程度とることは心臓病のリスクを減らす可能性がある、といっている。

以上が要約になります。

年末、年始、テレビの前で、アルコールを飲む時はつまみにはナッツがいいということですね。
それにしても、30年間もナッツを毎日沢山食べ続けたら、アレルギーにならないのかなあ、と逆に思ってしまいますが、いろんな種類を食べれば大丈夫なんでしょうか?
特にアメリカでは学校をはじめパブリックなところではかなり厳しく、規制されています。ナッツとアレルギーの関係の調査もすすめてしてもらいたいものです。

加速する地産地消の考え方

一般的にアメリカの料理は美味しくないというイメージがあるようですが、料理がおいしくないというよりも、そもそも、野菜そのものが美味しくないなあ、と思ってました。友人の中には農地を借りて、農家の方と契約して、そこで、年間数十時間働きながら、収穫したものを買い上げている人たちもいますが、もう少し手軽な感じで日本の生協のようなものはないかな、と思っていたところ、知人が、農家と消費者をつなぐ食のスタートアップを始めました。そして、お試しで頼んだ野菜も肉もすごく美味しい!
又、頼もうと思っていたら、12月6日のボストングローブ紙に取り上げられていました。

Something gud というそのサイトはマサチューセッツ州と、その周辺の州のファーマーズマーケットで販売するような、小規模生産者から野菜、酪農家の自家製チーズ、パン等を直接仕入れ、配送をしてくれます。
ファーマーズマーケットに出すような、生産者は機械化して、大量生産でスーパーにおろしている所は少ないので、余計な添加物がはいっていなかったり、手作りのよさがあります。
この会社は、イメージ的には日本の生活クラブや、らでっしゅぼーやのような感じですが、もう少し地産地消と品質にこだわった小さい規模のサイトでしょうか。

新聞記事によると、産地と消費者を結びつける企業には、いくつかパターンがあるようです。
個人消費者と生産者を結びつけるもの
レストラン、学校などの、ある程度量が出るところに特化して卸しているところ
農家の産物を調理して冷凍して消費者に届けるところ

値段はオーガニックスーパーとあまり変わらないそうなのですが、大きな違いは売り上げの大半が農家や生産者にいくことです。
Farmers to youという会社の場合、例えば1ドルの商品を消費者が買った場合、そのうち65セントは農家のところにいく、これは、国内平均15.5セント(米国農務省の調べによる)に比べるとかなり、高い比率になります。

Farmers to youは2009年にスタートした、農産物を直接消費者に届ける会社 で、発表によると現在480家族が登録しており、1週間あたりの1家族の購入平均が65ドルということで、この会社では600家族登録してくれれば、黒字になる計算で来年の春あたりに達成できると予測しています。

マサチューセッツ州でも、地産地消が見直されている背景には農地がどんどん開発されており、生産者が減っているという事に危機感があるからです。一方、教育レベルの高い、このエリアは、環境問題や、健康問題にも平均的なアメリカ人よりもずっと敏感。(うちの隣の住人がコンポストをやっているときいて、そんなアメリカ人いるんだ!ってびっくりしました。)

私達は、あまりにも便利な生活に慣れてしまって、なんでも手に入ることが当たり前のような生活をしていますが、本来その土地の、その季節の旬なものが一番おいしく、体にもいい。そしてそれを、必要な分だけ、買う、という自然な生活の大切さを、ここのところ特に感じます。

大量生産、大量消費をしてきたアメリカ社会でも、大型農家や、遠方からの配送、そして大型スーパーに集約というモデルから、地産地消という、自然本来のあり方に戻ることが加速されている感じが、うれしいですね。

このスタートアップを立ち上げたのは20代の若者たちです、こうやって、1次産業と若者のIT力が上手く組み合わさって新しいビジネスモデルができることは、喜ばしいことです。

Something gudの創設者の一言
”自分たちのしていることのすばらしいことは、社会にとっていいことをすることで、お金を稼げることだ”

複雑になってきたサンクスギビングの食卓とそこに確実に進出している豆腐の存在について

今日はサンクスギビングデーです。家族や、親戚をお迎えする家庭も多いのですが、食事制限、これはアレルギーの場合も、あるし、自分で制限をしている場合もあるのですが、色んな制約がある人が多くて、ホストをするほうは大変だという話です。

確かに、誰かをお招きする時は必ず、アレルギーがあるか、もしくは、ベジタリアンかをききますし、宗教によっても食事の制限があるので、アメリカで人を招くのは、ややこしいです。ただ、実際アレルギーの人が確実に増えてるんではないかと思うのですよね、そんな話をアメリカ人としていたら、いや、半分の人は食べたくないので、アレルギーといっているだけだと言われてしまいました。それでもアレルギー自体は確実に増えていると感じます。なぜアレルギーがふえているのか、定かではありませんが、一説には遺伝子組み換えの食物のせいだともいわれているようですね。

そんな中、ホストをするほうも大変だという話です。

ボストングロープ 11月27日 

フォックスさんのサンクスギビングの食卓には3種類の食事が用意される予定だ、それは、伝統的な食事、グルテンフリー(グルテン成分を含まない)な食事、ビーガン(完全な菜食主義)の人の為の食事。
ターキーが好きでない人の為にはステーキを用意し、ポテトパンケーキには卵は使わない、スイートポテトバイには、自然派ショップで買ったビーガン用のマシュマロをトッピングする。
ニューヨークに住む、フォックスさんは18人を家に呼ぶつもりだが ”昔はもっと単純だったのに。。。”という。

アメリカ国内ではベジタリアンやビーガンの人向けのものはどこにでもある。アメリカ人はますます、口に入れるものに注意を払うようになり、それが食卓に反映している。その理由は、様々だ。三分の二のアメリカ人は肥満か、体重オーバーで、食事を制限することで、食べる誘惑に打ち勝とうとしている。エネルギーのとり過ぎにつながる乳製品を控える人、また、長期的な抗生物質、着色料や保存料を心配している人もいる。

オーガニックフードの売り上げは、この5年で24%あがり115億ドルになり、グルテンフリー製品の売り上げは倍以上の4億2000万ドルになった。
そして、小麦、乳製品、砂糖に対して肯定的ではない人たちの為の食品の売り上げは、12%あがり、29億ドルになった。

肉製品を売る、Hillshire Brandsは抗生物質を使わないソーセージやミートボールをAidellsというブランド名で販売している。豆腐をベースにしたターキーの代わりの、”トーフルキー”は1995年に発売されてから毎年売り上げを増加させている。
”トーフルキー”が発売された時はわずか500個だけがポートランドとシアトルの健康食品店で売れたが、今年は約35万個の売り上げ予定だ。

それでも、まだなお 沢山の人達は伝統の習慣に従っている。食事制限のある人も親戚の家で食べる時は譲歩をしなければいけないと思っている。

ヒューストンのダニエルさんは、彼の家族はターキーを食べるのを何年も前にやめてしまいトーフルキーをたべているという。
”ベジタリアンが家族の中でも大多数になったので、もうみんな肉を食べるのをやめたんだ。”
特に食べ物が中心になる、ホリデーの時期は家族の誰かが食べ物の制限やダイエットをすると、まわりへの波及効果は大きい。

メキシコで育ち、肉中心で育ったエマさんも引退してからは明らかに肉と他の動物性の食品を食べる事を減らした。息子は10年ほどまえからビーガンで肉は食べない。彼女は今では豆腐も、ターキーと同じくらい好きだ。
”何かに慣れるかどうかという事だと思いますよ。”と64歳の彼女はいう。

以上が要約です。

昔は、今ほど、アレルギーがなかったせいか、出されたものは全部食べる、というのが暗黙のルールだったと思うのですが(特に日本では)、今は、うちの子はこれはたべません、ということを、親も容認してしまうようになり、もう、アレルギーなのか、食べたくないのか、それとも食べさせたくないのか、よくわからなくなってきました。

ただ、これはもしかすると、昔は今ほど選択の余地もなかったし、あるものを感謝して食べるという事だけだったのに、今は、農薬、添加物、保存料、抗生物質、虚偽表示を含め、知れば知るほど、食べるのが怖くなってくる、そういうことなのかもしれませんね。

和食がこれほど、外国で人気があるのは、日本人が料理がうまいという事もあると思いますが(!)肉や魚をたべなくても、ヘルシーに食べれるものがたくさんあるということだと思います。一方日本で、豆腐やさんがどんどん廃業しているという話をきくと、逆に日本人が、ビーガン向けの食材や加工食品をプロデュースして、洋風なパッケージとブランド名で出したらまだまだ、こちらでは市場開拓の余地がありそうな気がしますが、どうでしょう?日本で豆腐を食べてから、豆腐が好きになったという外国人、たくさんいます。

コオロギの炒飯はいかがでしょう?

虫を食べるというのは、日本でも地域によっては、昔からある習慣ですが、最近はアメリカでもそういう商品開発を、よくきくようになりましたね。
国連によると、2050年までに世界の人口は90億人になり、みんなのおなかを満たす為の十分な原料が確保できなくなるとの報告があり、虫が解決策になると提案もされています。今年の、春に行われたボストンでの、ソーシャルエンタープレナーシップ賞を受賞した学生のグループも、発展途上国で虫を使って、食のビジネスをおこすというアイデアでした。

虫を使った食品を提供する、スタートアップの話です。

ボストングローブ 11月25日

ケンブリッジの3人の女性、D’Asaroさん、Wangさん 、Natowさんが立ち上げた Six Foodsは虫を扱うだけでなく、食べる。

人に昆虫を食べさせることは、気が重い仕事だが、
”人の受け取り方って、かわるものですよ。昔はロブスターは囚人が食べるものだったし、生の魚を食べるなんていや、とかみんな思っていたけど、いまではどっちもごちそうでしょ。”

Six Foodsは 主にスナックフードから始めるつもりである。“ミルワーム(ゴミムシダマシ科の甲虫の幼虫)って, とても風味が豊かで軽食としてあっていると思う”
とD’Asaroさんはいう。

彼女はスタートアップコミュニティ用の集合住宅に住んでいる。そこで定期的に毎週みんなが集まる食卓に虫の料理を持っていくと反応がいい。
ある時、ミルワームのタコスをイベント用に用意して、共有の冷蔵庫に事前にいれておき、いざ、みんなにだそうと冷蔵庫をあけたら、すでにちょっとしか残っていなかったということがあった。

芋虫のサルサや、ミルワームのタコス、コオロギのジンジャーブレッド、コオロギの炒飯も作る。でも、虫を使って料理するのは簡単ではない。

“僕にとっては本当に難しいよ、だってエビとかロブスターみたいには反応しないんだから。”とSofra Bakery のシェフ、Geoff Lukaはいう。彼はSix Foodsのメンターとして、レシピを作るのと、ビジネスのアイデアについてサポートをしている。

特に ”産地直送” と、”持続可能性“ がキャッチフレーズになりつつある今の社会で、虫を食べるという議論で戦うことは難しい。
“1頭の牛に与えるえさと同じ分量で、虫からは12倍の肉を摂取できるんです。たとえ、1%の肉の需要を減らしたとしても、ものすごいインパクトになりますよ。”

以上が要訳になります。

ミルワームの写真をのせようと思ったのですが、ちょっと気分が悪くなってしまったので、どんなものか詳しく知りたい方はウェブで検索してみてください。(笑)

参考記事
コオロギバーのオーナーはテクノロジー会社のレシピを使う