イギリスのシンクタンクが予想する、2030年の世界経済をみて。

2030年にどの国のGDPが、一番大きくなるのかというイギリスのシンクタンクの予想結果をたまたま12月27日スイスの新聞、ターゲスアンツァイガーで、掲載しているのをみつけました。
 Center of Economics and Business Research (Cebr)

このスケールをサイト上でクリックしていただくと、わかるのですが、2028年にはイギリスの経済規模がドイツのものとほぼ同等(2030年には上回る)になると予想しており、その時、インドは日本を抜いています、日本のすぐ後にはブラジルが控え、中国はアメリカを抜いて、世界一になっています。イギリスがドイツを上回る理由は、ドイツの高齢化とユーロが原因としています。もしドイツマルクに戻せばもう少し、経済が上向くともいっています。

もちろん、予想ですが、それでもこの傾向は明らかなことでもあり、問題なのは、経済力が政治力にも当然ながら影響を与えるということで、経済規模が相対的に小さくなればますます、世界の中で上手くたちまわっていかないと難しくなるということがあります。経済力が大きい時でさえ、政治的な力の弱い日本。
なんだかんだいっても現状はアメリカ、中国、に次いで3位についている日本、ですが、これから相対的な経済規模が小さくなりつつある中で金銭的な意味だけでなく、”日本の価値”というものをあげていく必要性がますます、あるように思います。

ナッツはやはり健康にいいことが判明

ナッツは、カロリーが高い、というイメージもありますが、美容にいいという話、もよくききます。長年の追跡調査で、やっぱり健康にもいいということが確認されたという話です。

Harvard Gazette 11月21日

デイナファーバー ガン研究所とブライハムウィメーンズホスピタル、ハーバード公衆衛生大学の科学者達の30年間にわたる大規模な研究によると、毎日、手のひらいっぱいのナッツを食べていた人は、ナッツを食べなかった人より病気になって、死亡する確率が20%低いということが確認された。

ニューイングランドジャーナルオブメディシンに発表されたこのリポートによると、常にナッツを食べている人は食べない人よりやせていている、ということも報告している。
ナッツを食べる事で、一番明白なのは心臓に関わる病気による死因、これがアメリカでは一番多い、を29%も減らせることだ。しかし、ガンのリスクも11%減らせることがわかった。

一方、現段階ではどの特定のナッツが特に効果をもたらすのかはわかっていない。しかし、ピーナッツでも、木の実のようなもの(くるみ、ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツ、アーモンド、カシューナッツ、ピーカン、ピスタチオ、松の実)でも同様な効果があるとされている。

以前の研究からナッツの消費量が増えると、心臓の病気や、2型の糖尿病や大腸がん、胆石等のリスクをへらせることがわかっている。コレステロールのレベルを減らしたり、酸化性ストレス、肥満症とインシュリン抵抗の縮小との関連があることも確認されている。今回の調査は今までのものよりずっと大規模で、ライフスタイルも考慮しフォローアップも2〜4年毎にしている。

研究者は、ナッツを沢山食べる人は、やせていて、喫煙率も高くなく、運動もよくし、マルチビタミン剤をとり、野菜やフルーツをよく摂取し、アルコールもとる傾向にあるという。しかし、研究結果はこれらのライフスタイルの他の要素を取り除いても、ナッツの有効性を表している。

追跡調査によると、ナッツを食べる頻度が1週間に1度は11%、2〜4度は13%、5〜6度は15%、7度以上は20%も死亡率を下げた。
この大規模な研究は原因と効果を完全に証明できるものではないとしても、データは沢山の慢性疾患にナッツを食べることが効果的ということを示唆している。実際FDA(米国食品医薬品局)は2003年に一日にナッツを43g程度とることは心臓病のリスクを減らす可能性がある、といっている。

以上が要約になります。

年末、年始、テレビの前で、アルコールを飲む時はつまみにはナッツがいいということですね。
それにしても、30年間もナッツを毎日沢山食べ続けたら、アレルギーにならないのかなあ、と逆に思ってしまいますが、いろんな種類を食べれば大丈夫なんでしょうか?
特にアメリカでは学校をはじめパブリックなところではかなり厳しく、規制されています。ナッツとアレルギーの関係の調査もすすめてしてもらいたいものです。

デジタル世代の子供達がテレビ産業に与える影響

年末、お正月家で過ごす人達も多く、テレビの前で過ごす時間が自動的に増えるかもしれませんが、世界で一番、テレビを見ているのは日本人という、統計があります。が、大人の自分でも最近テレビの前で過ごす時間というのがほとんどなくなっていて、テレビモニターが映画スクリーンのかわり、という状態になっています。テレビのモニターはDVDか、ニュースか、特別な番組をみるものになってますね。
そんな中、アメリカでも子供の視聴者を獲得する為に、各メディアが必死です。
子供番組が広告もなし、話も週をまたずに完結となると、ノンストップで何かを見続けることになってしまい、コントロールする親のほうも大変です、というか、大人自身だって常にオンラインになってしまっているというのに。。。

ボストングローブ紙 11月11日

オンデマンドのYouTubeやDVD,ネットフリックスで育った子供達がネットワークテレビの番組を巻き戻したり、早送りする事ができないことを発見すると、困ってしまう。それは父親にしても同じで、小さな子供達にライブのテレビ番組の制限を説明する事は難しい。

どの話もいつでも見れるという期待は、すでに彼らのおじいさんの世代であるメディア経営陣の決定に影響を与えている。ネットフリックス、アマゾンと他のストリーミングビデオ・サービスは子供たちを獲得するために競争している。
そして、テレビに番組が出てくる前にオンライン上ですでに子供達に番組を提供し始めた。このような動きに、ニコロデオンとディズニー・チャンネルはすでに反応しており、新しい携帯やタブレット用のケーブルやサテライトで番組にアクセスすることのできるアプリを販売促進している。

朝起きてすぐ任天堂Wiiや、ネットフリックスをつけるような子供達は格好のターゲットだ。彼らはそのうち大きなスクリーンからタブレットや携帯電話を使うようになる。コモンセンスメディアの調査によると2011年以来、子供達が一日にモバイル機器を使う時間が3倍に増えて15分になった。一方、一日にテレビの前で過ごす時間は75分。しかしテレビの前で過ごす時間は、2011年から現象傾向にある。
子供達は同じ、気に入ったエピソードを何度も何度も繰り返し見る。アマゾンのキンドルの定期視聴サービスによると、3歳から8歳の子供対象に見放題のサービスがあり、半分ほどの話が複数回みられている。
ネットフリックスとアマゾンのストリーミングサービスには、広告がない。ところが、広告を見慣れていない子供は、広告があることが逆に新鮮に映るようだ。

以上が要約です。

個人的には日本もアメリカもテレビ番組で何がいやかというと、実際の番組が流れている時間が短くてすぐ宣伝にはいってしまうところです。ヨーロッパの番組だと、コマーシャルの時間が10分近くある(と思う)かわりに、番組もノンストップで見れる時間が長いので、気が散らないですむんですよね。。。始めは宣伝が長くて、びっくりしましたが、慣れるとその時間に色々できてしまうので、かえってそのほうが都合がいいです。

コーディングを習うと数学の成績がよくなるのか?

この1ヶ月くらいの間にいかに、子供達にコーディング(プログラミング)を習わせるかという記事をいくつもみています。それは教育現場からの視点だったり、労働市場における視点からだったりするのですが、どっちにしても、市場がプログラマーを必要としていることには変わりはないのかな、という感じです。この流れはしばらく、続きそうです。

12月16日ボストングローブ紙

オバマ大統領が、子供達に、”携帯電話で遊ぶだけでなく、プログラミングをしてごらん!”と、プログラミング(コーディング)を推奨するプロモーションビデオで語っている。code.org というNGOがオバマ大統領や、その他有名人達が、子供達にコンピュータサイエンスのクラスをとることがどれだけかっこいいことなのか、伝えているのだ。アップルストアもこれを後押しして、無料のコーディングワークショップを行った。アメリカ国内でのコンピュータリテラシーを改善する必要だという認知度をあげて、1時間のコーディングの授業をしたことで、次のザッカーバーグやビルゲイツが増えるかといえばそういうことでもないだろうが、大学でプログラミングのクラスをとる人が増えて、卒業した時に、需要の高いスキルをえることができるかもしれない。

それ以上に、小、中学校である種のプログラミングスキルを学んだ子供は標準の数学のテストの点数が改善した。テック関連の教育者は現在どの、プログラミング言語と学校のカリキュラムが有効なのか国内の公立学校に普及させる為に調べている。

ブリガムヤング大学のライト研究員がユタ州の中学校で課外授業として週2回プログラミングの基礎を教え、数ヶ月後、代数で使われる変数や関数の分野では明らかに点数があがったという結果を出している。
ライト氏は2014年からコンピューターサイエンスのプログラミングを小学校から高校まで教えることになったイギリスのように、技術に対する恐れを減らし、子供たちに若い時から慣れさせたいと思っている。
しかし、アメリカの場合、州によってカリキュラムが違うので難しいと思われる。全米の90%の学校ではプログラミングの授業を提供していない。

マイクロソフトの元コーダーで、現在ハーバード大学で代数教育に関する博士課程をしているエマニュエル シュナンツアー氏は、“プログラミングが子供達が問題解決をしたり、抽象的な考え方をするのに役立つということを証明しようとしてきた歴史があります。そして研究では満足のいかない結果におわっています。”

シュナンツアー氏はブートストラップと呼ばれる、代数と幾何の原則をビデオゲームの為にコードを書く事で、12歳から16歳の子供たちに教えるカリキュラムを開発した。マサチューセッツ州の7つの学校と全米で数十校が、代数や代数の準備コースとして8、9年生(中学2、3年生)の数学の授業に、この20時間のコースを取り入れている。

ライト氏、シュナンツアー氏はプログラミングの授業をとる前と、とった後に数学の成績がどう変わるかを調査している。
子供達にプログラミング言語を教えて、魔法のように数学のスキルがあがるということではない。プログラミングにおいて習った機能が、どのように数学の授業でも使われるのか、先生ははっきりと指摘しなければならない。

そして、本来それはとても複雑な過程である、なぜなら、あるプログラミング言語では、“x=x+1”というコードがあり、それは代数で考える“x=x”という概念とは、違うし、それに、高校の数学の先生はプログラミングを教える技能をもっていない。

ブートストラップが使うプログラミング言語は数学の方程式と一致するようになっておりカリキュラムはNGOのウェブサイトで無料で手に入る。ただし、学校は先生を訓練する為のワークショップには費用を支払わなければいけない。
シュナンツアー氏はこの6年間調査してきたが、もっと沢山の数の学生の調査をする必要があるという。

日本のプログラミングの授業はどうなるんでしょうか。英語を習うように “言語” として、とらえるのでしょうか、それとも、アメリカの例のように ”数学” という観点からアプローチするのか、それとも、ワードやエクセルを習うようなカテゴリーで習うのか。それによって結果もずいぶん違ってきそうです。

注:この記事ではコーディングと、プログラミングを同じ意味で使っています。

参考
代数はなぜ世の中に必要なのかを、コンピュータープログラミングのコースで教える取り組み
ブートストラップはダウンロードもできます。
http://getbootstrap.com/

高校の教科書のデジタル化

ニューヨーク州のホワイトプレインズの高校で、教科書を全てデジタル化したという記事が12月23日 ボストングローブにありました。
アメリカの教科書は、分厚く、重いので、教科書を家に持って帰らなければいけない場合は、かばんがずいぶん重いことになりますし、教科書は学校から借りるというスタンスなので、自分の所有物ではありません。

この学校はカトリックの男子校でデジタル化に伴い、宗教の本以外の学校で使用する教科書は、全てクラウド内の書庫にあります。学校が支払う費用も600ドルから150ドルになりました。(1人あたりの費用だと思います)

本のデジタル化にふみきったのは、教科書の重さやコストが主な理由ではなく、そのほうがよりよく学習できるからだそうです。
例えばオンラインの歴史の本では様々な歴史上の人物に関するビデオがのっていますし、英語は書いた作文に点数をつけてくれたり、必要であれば、例えばコンマの使い方のワークシートを提供してくれたりします。バーチャルな実験室もあります。もちろん、デジタル教科書は自分のものなので、書き込みもOKですし、去年の復習もできます。
この高校は全米で唯一、全ての学生の為に、全ての教科のデジタル教科書化をすすめた学校だそうです。
歴史の先生は、教科書が充実することで、授業ではより、討論や分析ができるといいます。学生も、行き帰りのバスの中や、どこでもイヤーフォンをして、授業をきくことができると、好意的に受け止めています。

実際、マサチューセッツの高校でも、デジタル教科書はずいぶんとりいれられていますが、これからは完全デジタルの方向性にあるのでしょうか。全生徒にiPadを用意する高校もあらわれました。
デジタル教科書は学生は、ラップトップか、タブレットを使用することになり、費用の面で考えると、安くなるわけではないようです。
必要な情報が、全て読めば、もしくはビデオをみればわかる、となると教師の力というのが、知識を教えるより、ますます、
生徒達がより深く学べる枠組みつくりや、知識を使ってどういう理論展開をしていくのか、という応用力という側面にうつっていくのでしょう。

個人的には、新学期にもらう新品の教科書や、ページをめくる時の紙の手触りが好きだったんですよね。オンライン上の本ってどうも、立体感がなくて、五感を刺激しない、なんて感じていますが。。。