大学での起業教育がトレンディー、ボストンカレッジも創設するアントレセンター

ボストンは大学と起業教育の結びつきが強いところです。
アントレプレナー教育では有名なバブソンカレッジまた、MITのマーティントラストセンターは数十年の歴史がありますが、近年ではノースイースタン大学、ハーバード大学、タフツ大学と大学内に起業を促進するセンターが続々とできています。そんななか、この夏、ボストンカレッジでもアントレセンターを作るという発表がありました。
http://www.bc.edu/schools/csom/research/sheacenter.html

(*ちなみにボストン大学とボストンカレッジは全く別の大学です)

ボストンカレッジといえば、コンサバ、カトリック系、リベラルアーツ、アカデミック色が濃いというイメージですが、とうとうここでも起業教育を大学にとりいれる動きがでてきましたね。
背景には、近年特にスタートアップが増えているということがあるのですが、ちなみにオンラインの投資サービスAngelListによるとここ7年間で3000以上のスタートアップがボストン近郊でできたそうです。

起業教育は、机の上だけで、理論武装しても結局自分で動いて、失敗も含め経験してみないと、本当の勉強にはなりません。こういったセンターではそういった機会を大学院(MBAに代表されるような)だけではなく、大学の学部生として学べ、サポートがうけられるというのが特徴です。
本来ビジネスは、”社会の問題を解決する”ものですが、自分が大学で学んだことが、どう社会に役立つのか、起業の種は色んなところに転がっているわけですが、それをどうやって形にしていくのか、起業教育は分野を問わず、求められています。

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タフツ大学が取り組む起業教育

バークリー音楽大学の起業教育

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雇用は戻っても、給料は減っている中、どんな職業を選ぶべき?

マサチューセッツ州は高等教育機関も多いですし、教育熱心な州でもあり、連邦準備銀行の調査によると、住人のほぼ半数(48%)が少なくとも学士以上の学位をもっています。

一方、学生ローンが増えるなか、若者が仕事をみつけるのも難しくなっています。アメリカの失業率は5%程度ですが、そのうち20歳から24歳の若者に関しては10%で、ニューイングランド地方の25歳から29歳の住人の三分の一は大学を卒業することができずに負債を抱えたままでいます。
ということは、若者がこの先、車や家を買うというのはますます難しくなりそうです。

労働統計をみると、ニューイングランド地方では学士の失業率は3.5%、修士2.8%,特別なプロフェッショナルな学位を持つ人の場合1.9%,しかし、逆に博士は2.1%と増えています。そう考えると、プロフェッショナルな学位、例えば、看護士、エンジニア、医者、ロースクールとかMBAとかでしょうか、そういった学位をもつことは、学費がかかったとしても、その後の失業率は一番低いようですね。それでもボストン財団と労働省の調べによると、2014年の週平均の賃金がマネージメント職では高い(週平均2814ドル)割にリーマンショック以降の雇用の伸び率はかなり低いということで、マネージメント職は狭き門といえそうです。

また2022年までに予測される職業の増加率と給料額をみてみると、看護士が20%弱の伸び率で年収65000ドルと、例えば学士をとった会計士よりも(年収63550ドル)給料が高いということが起きています。投資リターン率と雇用リスクを考えると、MBAより、看護士になったほうが割がよさそう?
9月22日のボストングローブ  によると、リーマンショック以降雇用は回復したものの、その多くは低賃金のものだといいます。伸びている分野はヘルスケアと専門技術職、及びホテルや食に関わる仕事となっていますが、食の分野は週給552ドルとなかなか厳しいですね。

その結果インフレを考慮するとボストンの家計の中間値は1990年よりも4%減っている一方、上位5%の所得は42.5%の増加だということ。結局自分が好きで得意なことと、世の中に必要とされている職業が交差するところをみつけるのが鍵のような気がします。

関連記事:
ボストングローブ8月19日

「日本式教育」ノウハウ輸出へー日本人の規律を輸出?

外国にいると、日本のいいもので世界にはないものをいろいろ発見するものですが、近年は人的資源も含め特にそのソフト面への注目が高まっているのでしょうか。
今月1日の読売新聞に「日本式教育」ノウハウ輸出へという記事がありました。
日本の専門学校のレベルは高いと思いますが、小中学校での学校文化とでもいいましょうか、給食だったり、当番制で教室を掃除をしたり、もっと些細なことでいえば運動会できちんと整列するといったことも含め、集団の中での規律を学ぶということが実は人的育成には非常に役立っているのではと思います。そして、それが日本人を日本人にしている部分ともいえそうですが。

以前は、欧米人は子供のしつけに厳しくて、子供は公共の場で走り回らないとか、食事中のマナーとか、大人と子供の線引きみたいなものがはっきり分かれているといったことが言われていたように思いますが、最近の子供達もしくはその親達をみていると、えー、それってあり?というほどマナーが悪い子供達とそれに対して何も反応しない親達を見ます。教室は散らかし放題でも、掃除の人がくるから気にしない、食堂でも、そばにゴミ箱があるのにそこに捨てないで食べ散らかしていく、といった、もし自分がかたずけなければならない立場になっていれば、当然気にすることを、人の立場になっては考えられない子供達が増えているようです。

その傾向は特にヨーロッパのほうがひどいようにみえますが、アメリカではまだアルコールの規制が厳しいせいなのか、大人と子供の線引きに関しては結構はっきりしているように思います。ドイツなど(多くのヨーロッパ諸国)は16歳くらいからビールが飲め、また職業訓練などで早く大人になってしまうということも理由なのかもしれませんが、経済的な自立が早いのに、人的な教育がおいつかず、軍隊(兵役の義務)にいって初めて集団の中での規律を学んだとか、ベットメーキングや自分の身の回りのことをするのを学んでよかったという声をしばしば聞きます。

そういった人達からみると日本の学校は、ある種の軍隊のように見えるらしいですが、日本の学校というのは勉強を教えるだけではなく、集団生活、道徳といったものを含めた人的な基礎教育を担っています。兵役制がない日本では、その部分というのは、思った以上に重要なんではないかと、今更ながらに外国の学校をみていると思ってしまいます。

マサチューセッツ州で増加する農業従事者

17世紀にイギリスからマサチューセッツ州にやって来た入植者(ピルグリム・ファーザーズ)にとって一番大変だったのはこの気候と痩せた土地でいかに食べものを確保するのかということでした。原住民達に農業を教わりようやく作物を収穫出来るようになった、その御祝いがサンクスギビング(感謝祭)だと言われてます。

夏と冬の寒暖差が激しくマサチューセッツ州はアメリカの中では特別に農業州ではないですが、連邦政府の農業統計によると2002年から10年間で農家数は28%増えています。ところが、農業規模となると、アメリカらしい大規模農家というよりも、規模が小さくなっているそうです。そして小規模の農家が中間業者を通さずファーマーズマーケットで直接消費者とつながるやり方で販売をしています。値段は割高になりますが飛行機で何時間もかけてやってくる野菜や大農場の農薬ずけで育った味のない作物より美味しい、体にいい、地域経済にもいいということで、健康オタクの多い、ボストン近郊では特に地産地消が人気です。そして、傾向として、共同で畑を借りたり、契約した畑から収穫物を買ったり、自家菜園といったどちらかというと、自給自足に近い形が広まっています。小規模で多少値段が高くても、いいものを買いたいという消費者がいることが農家数の増加ということに現れているようですね。

世界的に天気の変化が年々激しくなり、干ばつや洪水、火山の噴火地震が多発しています。自然災害が増えると農業にも影響が出ますが日本の農業自給率低いのが気になります。自家菜園、自給自足に興味がある方は、以下の関連記事をどうぞ。

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新しいアーバンガーデニングの形、アクアポニックス
TEDxCambridge2015 Springに参加したイノベーティブな会社色々

日本の西洋化をビジュアル化して学ぶ edX-Visualizing Japan (1850s-1930s)

9月15日から始まるedXのコース
Visualizing Japan (1850s-1930s): Westernization, Protest, Modernity

これは歴史(1850年代 〜 1930年代)をビジュアル化して学ぶというものでMITの方の話によると、なかなか人気のあるコースのようですね。
海外にある日本の芸術作品や文献というのはなかなか日本人からみてもいいものが多く、素晴らしいコレクションを保存しているのが外国人だったりすることがよくあります。日本にいたら当たり前のものでも、外国人の目からみると特別にみえるものも多いことでしょう。特に、ラインはシンプルでも色の世界では、江戸時代の着物をみても、いまだったらありえないような華やかな色合わせをしたものが多いです。現代の日本の色は全体的にシックなものが多いですが、昔の日本は、なんというか、アートの世界では今よりずっと自由さがあったような感じがします。

外国からみた日本の歴史やアート、これなら英語があまりわからなくても楽しんで受講できそうです。

https://www.edx.org/course/visualizing-japan-1850s-1930s-harvardx-mitx-vjx-0