習慣を変える事で学生ローンの負債を減らすサイト

アメリカでの大学の学費がますますあがり、せっかくがんばって大学をでても今度は借金を返す心配をしなければならないという問題が残ります。学費の高さと、学生ローンの問題は新聞紙面を度々騒がせますが、その学生ローンを早く返すためのプログラムの紹介がありました。(ボストングローブ2月26日)

ひとつは、ボストンにあるSimpleTuition(シンプルトゥイション)という学生ローンの比較、ファイナンシャルエイドの情報サイトを運営する会社の子会社である、SmarterBucks (スマーターバックス)が提供するプログラム。

このプログラムに参加して、ステープルズやウォルマート、ジェイクルー等の提携企業で買い物をするとキャッシュバックがもらえ、そのままローンの返済に支払われます。また、アンケートをしたり、体験記事をかいたりすることでもキャッシュバックをもらったり、使わなくなった電化製品、本等を売る事もできます。

このプログラムに参加している、企業は学生が買い物をすると〜10%を紹介料としてプログラムに支払うのですが、そのうち半分をプログラム側が学生にキャッシュバックするというしくみだそうです。
このプログラムには現在13万5千人がメンバーになっていますが、そのうち15%ほどしか定期的に利用していず、毎月のローンに追加で支払われる額は25ドル〜30ドルということです。それでも、1万5千ドルを10年ローンで借りている場合、(金利6.8%!)毎月30ドル多く返してしていれば23ヶ月早く完済し、4120ドルの節約になるそうです。

もう一つはサンフランシスコのSaveUp(セイブ・アップ)というサイトです。ユーザーの習慣をよりいいものに変えることを目的にしています。
ユーザーは、銀行口座、ローン口座等とリンクさせて、貯蓄をしたり、借金をへらしたりして、個人の財政状態がよくなれば、ポイントをもらえるしくみです。そのポイントで宝くじのようなゲームに参加でき、賞金として100ドルのビザカード、航空券、学生ローンが返済できる5万ドル、住宅ローンを完済できる200万ドルの賞金があたる可能性さえあるそうです。

どちらのプログラムも自分たちの財政状況に定期的に向き合うということを目的にしていますが、SaveUpの場合、そこに楽しみの要素をとりいれることで20%のメンバーが毎日、ログインするそうです。メンバーは年収5万ドルから10万ドルの若者達で2011年に会社がはじまってから今までにまだ誰も200万ドルを手に入れていません。みんな、その金額があたるとは思っていないようですが、自分の財政状況と定期的に向き合う事自体に意味があると思っています。

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これもある種の金融教育ですね。
サインアップをしても、習慣として、使ってもらうようになるのが、難しいということをSmarterBucks の人が言っています。毎月貯蓄するというのも同じことで、生活習慣をかえないと、難しいといえそうです。自分なら毎月、借金がへっているのをみて、今月はxxドル得しました、なんて書いてあると、ゲームのように、来月はもっと頑張ろう!とか、思ってしまいそうですが。。。
一ヶ月数十ドルの差なんて、一見少ないと思いますが、毎月ちょっとでも借金がへっていくと、将来的には利子がずいぶん変わるので意味がある事だと思いますね。
SaveUpのように、銀行口座とリンクさせるとなると、セキュリティはどうなのか、心配ですが。。。

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スタートアップに資金を提供するようにNPOに寄付をする団体-SheGives-

アメリカにいると、いろんな場所で寄付をする機会があります。それはチャリティーイベントであったり、電話での寄付のお願いであったり、ダイレクトメールであったり、同窓会の寄付だったり、近所の子供が学校での行事の為にお金を集めにきたり、色々です。最近はクラウドファンディングの認知度もあがってきていますし、寄付をする側だけでなく、集める側にも、なりえるわけですが、寄付ということが、特別な人が、特別な時にする事ではないというのはいい事だと思います。

2012年のGiving USAのデータによると、全米での寄付金合計額、3160億ドルのうち個人からが72%、企業から6%、そして、内訳は宗教に32%、教育分野に13%わたっています。人は自分が価値が見いだせるもの、そして信じているものに寄付をする傾向にあり、年収が高いから沢山寄付するとは限らないそうです。

そんな中、ボストンで成功している女性の起業家達が地元のNPOをサポートする為に、去年SheGivesという団体をたちあげました。(ボストングローブ 2月24日)SheGivesは個人投資家や起業家、友人達からこの5ヶ月で23万5千ドルを集め、8つの社会的なミッションの為に活動しているNPOに資金を提供する予定だそうです。8つのNPOの中には以前にこのブログでも紹介したScience Club for Girls(理系女子を育てるプログラムを提供)やその他、アートセラピーを行うRaw Art WorksCollege Bound Dorchesterという高校生の為に大学進学を手伝う団体等があります。

去年この団体を立ち上げたボストンヘッジファンドのパートナーでもあるバーネットさんは、多くの女性達は、もっと慈善団体に寄付したくても忙しいので、どの団体が価値があることをしているのか調べる暇がないということを知りました。そこでSheGivesがデューディリジェンス(多面的な企業調査)を行い、メンバー制にして現在約100人のメンバーがいるそうです。メンバーは2年間は毎年1000ドル〜2500ドル寄付しなければなりません。(もちろんもっと寄付したければ、それでもかまわないそうですが。)

寄付をする相手は誰でもいいわけではない、得に成功した人ほど、どこに使うかということはシビアになるようです。自分たちが寄付する団体は、社会に本当に貢献しているのか、世の中に必要とされているのか、ということを考えると、NPOでも、一般企業でも同じといえそうです。
そして、SheGivesを立ち上げたバーネットさんは “寄付することで違った意味のリターンをえることができる” といっています。それは、自分たちが気にかけている分野において状況を変えようとして頑張っている人達や団体に自分も貢献できると感じること、だそうです。

以前紹介した、“ハッピーマネー、賢く使う科学”という本で、他人に投資することで人は幸福を感じる、とありましたが、まさにその幸福感が彼女達のリターンだといえそうです。

関連記事:
理系女子を育てる取り組み
お金で幸福が買えるらしいことが判明-ハッピーマネー、賢く使う科学-

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必ずしも比例しない語学力とコミュニケーション力-外国語でコミュニケーション力をあげる為には-

先日英語の能力が非常に高いのに、コミュニケーションが上手くとれないことで、とても残念な結果になっている日本人の方がいてどうしたら、外国語でコミュニケーション力をあげられるのかを考えてみました。

年齢に関係なく、学生でも、海外にある日系企業に勤める方でもそうなのですが、学生の場合はクラスで発言ができないことで、いい成績がとれない、企業からの派遣の場合、社内のコミュニケーションが上手くいかないことで、仕事がうまく回らないという実害がおこってしまいます。(問題は、当事者がそれに気づいていない、もしくは問題として認識していないことが多いということですが。。。)

自分も若い頃は語学力をあげれば、コミュニケーション能力もあがるのだろうと、必死に語学を勉強した時期もありますが、必ずしも語学力の高さとコミュニケーション能力の高さが比例しないことに気づきました。確かに、ある程度のレベルまでは、比例していくのですが、そこからは、語学力とはあまり、関係なくなってきます。では、どこに問題があるのでしょう? 色々な外国人とやり取りをしてきて、この人、語学力はそんなに高くないのに、どうして、こんなに周りと上手く付き合いができるのだろうか?と自分なりに気づいたことをまとめてみました。

原因
まず、コミュニケーションとは何か、ということです。 調べると沢山の解釈がありますが、ここでは簡単に定義してみます。コミュニケーションとはラテン語のcommunicatioに由来しており、わかちあうことを意味しているそうです。分かち合う為には簡単にいえば、互いに理解しあう、相手を理解し、自分も理解してもらうという事が必要です。
ところが一般的に、日本人は自分を言葉で相手に理解してもらおうとすることが苦手なのではないか、と思うのです。
その原因として 、色々な立場の方が様々な意見をおっしゃっていますが、私が感じるのは 日本に住む人はほとんど、日本人であり、地域による文化的背景が違ったり、方言があったりしても、基本的にみんなが日本語を話すという事があると思います。(法務局によると平成22年の外国人登録者数は人口の1.67%というデータがあります。 )日本人は言葉で自分を理解してもらうように努力するより、 相手の雰囲気とか、態度とかで状況を察したり、察してもらうということが、期待されるという点が多いように思います。特に、ある程度の年齢まで日本で育つと、そういう習慣が身についてしまいます。

”空気を読む”というのは、相手のことを思いやるという見地からするとすばらしいことだと思いますが、文化的背景、違う言語を話す人達にそれを期待するのは難しい、外国人を相手にする場合は、自分の常識は相手の常識ではないし、それくらいわかっているだろうというのはあり得ないわけです。上手く説明できないし、言っても理解してもらえないという気持ちがますます、コミュニケーションをとりにくくさせてしまっているように思えるのです。

コミュニケーション能力が高い人の特徴
そんな中、初対面でも、この人コミュニケーション能力高いなあ、と思う人は以下の特徴があるように思います。

1 相手の話をきくのが上手い
話を聞くのが上手い人は、相手の話を聞く時に、適切な質問ができます。(往々にして、その質問は自分が聞かれたい質問だったりするのですが。)それによって、相手が何を望んでいるのかをひきだすことができたり、相手が話したい人なのか、聞きたい人なのかを見分けられたり、自分との共通点や、共感、理解できる部分をみつけることができます。

2 自分を他者に理解してもらう努力をしている
相手の話に対して、自分の意見や経験を分ちあうことで自分を理解してもらい、また自分が役に立てるようなことがあれば、アドバイスをしたり、人を紹介したり します。又、自分を理解してもらうために、自分はこういう者、もしくはこういうことをしているということを明確に、そして実はすごく複雑なことをしていたとしても誰にでもわかるシンプルな言葉で簡単に語ります。

よく知らない人とでも外国語でコミュニケーションが上手くとれるようになるコツ
• 相手に興味を持つこと
当たり前のような気がしますが、相手に自分を知ってもらいたい時ほど、相手に対して興味をもって、接する事だと思います。

• 話の細部を理解するより、話の流れと重要なポイントをつかむ。
話していて、ポイントになるような言葉やよくわからない話でもキーワードになるような言葉をひろってリピートしたり、確認します。すると、大体、相手はもう一度それに関して詳しく話してくれます。

• 自分と相手の中で共通点、共感できる部分を見つける。
仕事、学校、趣味、友人関係、住んでいる場所、家族等何かしら共通するものや、共感できる経験等をみつけると相手との距離感が縮み、話が一気に進みます。

•Yes, Noでおわってしまう質問をされたとしても、 それで終わらせずに、話を少し膨らませる。
例えば、何かを頼まれたり、きかれたりして結論的にはNOであっても、代替案、もしくは他の解決策を提案する。

• 特に、これから付き合いが続くような関係である場合、もしくは付き合いたい場合には後日必ず2、3行でいいのでメールをいれておき、定期的にコンタクトをするようにする。

結論
こう考えると、意外と日本語での人付き合いでも同じような気がしないでしょうか?他の言語でコミュニケーション力をあげるよりもまず、日本語ではそれができているのか考えてみた方がよさそうです。(長期的な関係でのコミュニケーション力となると、これだけの要素だけでは足りないと思いますが。)
これが外国語になると、ますますややこしいということになれば、自分の得意分野を作るといいのではないでしょうか。自分の興味のある分野とか趣味の分野の講座をMOOCSでとってみたり、TEDをきいてみたり、その分野の言葉を重点的に覚えて、得意分野を作っておくと、役に立つと思います。極端にいえば、外国語が苦手でも、一芸に秀でていればそれで自己表現ってできてしまうのですよね。歌や音楽、その他作品とかで自分を理解してもらえるっていうのは素敵だと思います。

参考記事
もし、あなたが40歳を超えていて、これから英語を使ってビジネスや起業に関わることを学ぼうと思っているのなら...(その3)

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MITが主催する十代の子供向けの発明プログラム

1994年に発明家である レメルソン夫妻がMITと始めたレメルソンMITプログラムはSTEM関連の科目(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、数学) を若い時から熱心に取り組んでいる高校生(主に高校2、3年生)に発明支援をするプログラム“InvenTeams” を提供しています。この”“InvenTeams” に中学3年生や高校一年生を支援するジュニア版ができることになった, とのニュースが2月17日のボストングローブにありました。
このプログラムは実験的に、マサチューセッツとテキサスで行われますが、来年はカリフォルニアや、アメリカ北西部でも始まる予定だそうです。

大学が高校生向けの夏のコースを提供しているのはアメリカではよく見ますが、それが明らかに低年齢化しており、若い時から学生の取り込みが始まっているのがわかります。自分が理系なのか、文系なのか、というのは比較的早い時期に自分で自覚があると思うのですが、これがやりたいということがはっきりわかる場合、どんどん進める機会があるのがアメリカのいい所のような気がします。また小学校から大学まであるような(もしくは高校大学が続いている)一貫校がないので、学校のカラーや学校を知ってもらうにはこういった取り組みが効果的であり、学生も得をするのでいわゆるウィンウィンな関係になると思われます。

その中で、将来性がみこめるSTEM分野に関しては特に学校単位だけではなく、NPO団体や企業がバックアップすることが多く、そこでも小、中学生レベルからの支援が目立ってきています。

STEM分野の成長がこれからの経済成長の鍵を握るとみているのがよくわかります。

関連記事:
理系女性を育てる取り組み

スタートアップコンペティション、マスチャレンジがロンドンに進出

今年で5年目に入るスタートアップの為の教育支援及び、コンペティションである、マスチャレンジは去年あたりから、海外進出が目立ってきました。イスラエル、メキシコ、コロンビアに進出して今年、ロンドンに進出するとの発表が正式にありました。マスチャレンジは、オフィススペースを無料で提供し、起業支援、及び、すでにあるスタートアップのビジネスを加速させる為に、メンターサービスや、資金をどうやって調達するかなどの情報や、知識、人的ネットワーク等を提供する4ヶ月間のプログラムになります。4ヶ月後にはピッチコンペティションを行い、昨年は総額100万ドルが賞金として提供されました。
先週、5周年を記念したイベントが開催されましたが、マサチューセッツ州知事も出席するほど注目度がますますあがっています。

ロンドン進出に関しては、ロンドン市長及び内閣府も支援をしています。又、ロイヤルバンク オブ スコットランドもファウンディングパートナーとして参加することになっています。

今年は賞金が50万ドル増えて総額150万ドルのコンペティションになる予定です。

このマスチャレンジ、着実に成長をしています。イノベーションを起こす為の取り組みに関して、世界各国が積極的に動き出しているのがわかりますね。

今年の申し込み受付が始まっています。 参加ご希望の方は こちら

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賞金総額100万ドル、手に入れたのはどのスタートアップ? マスチャレンジ賞

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