遺伝子検査の現実

去年、アンジェリーナ • ジョリーが乳がんのリスクをおさえる為に、乳房切除手術をしましたが、その決断をさせた、遺伝子検査。世界中の女性がこの報道にはぎょっ、としたと思いますが、こういった遺伝子検査、12月30日のボストングローブにはライフサイエンスの科学者の中でも、適正な使用方法に関して一致した見解を示せていない、という話がありました。ヒトゲノムが解析されて10年たっても、まだ、遺伝子検査は主流になっていません。テスト費用は依然として高価で、保険の対象外だということ、テストのことをよく知らない人もいれば、テストをして、もし不治の病をみつけてしまったらいやだから、知りたくないという人達もいます。

その中で限定的な使い方、例えば、ダウン症診断や、ガン治療の為の遺伝子診断といったものは広まりつつありますが、ヒトゲノムの全解析には$5,000 から$10,000かかります。遺伝子の変異の意味がまだよくわからないことや、診断はできても、治療ができないということもあること、一部の専門家にいわせると、検査はまだ高額な金額をだすのに値する物ではないといいます。現状では検査を絶対した方がいいという根拠がない。

このように、大多数の人にとって、現時点であまり意味のないゲノム検査ですが、今年からボストン子供病院でうまれる乳児480人のうち半分に対して遺伝子解析を、残りの半分は通常通りの乳児検診を行う予定だそうです。これは5年計画の研究になり、遺伝子がどのように乳幼児期の段階における治療とその結果に影響するのかを調べるそうです。これは子供によっては、一部の抗生物質を使用することで難聴をひきおこしたりする可能性があるので、薬を安全に処方するためにも、調査は役に立つ可能性があるといいます。しかし、このようにはっきりとわかるケースはまだ少なく、まだ、不明瞭なことが多いのが現実だそうです。

一方、Editas Medicine というケンブリッジのスタートアップは不完全なDNAを修繕する技術を開発しています。遺伝性の難病であるハンチントン病や鎌状赤血球症等、今まで治療法がほとんどないものにも新たな可能性が開けているようです。

約250の病気を検査すると言われているサンディエゴの23andMeという会社が行う99ドルの唾液検査は11月FDAによって販売禁止にされてしまいました。米国臨床遺伝学会は個人に完全なゲノム配列検査を推奨はしていません。ただし、家族に病歴があり、遺伝リスクの高い患者は考慮すべきで、以下のものは、遺伝子解析で明らかになる病気で、なんらかの処置ができるものだということです。
乳がん、卵巣がん、細膜芽細胞腫、内分泌腫瘍、心臓病

昔、”ガタカ”という映画があって、遺伝子によって職業が決まってしまう話なのですが、その遺伝子に対抗して、どうしても宇宙にいきたい主人公が、なんとかして、他の人と入れ替わり、思いを成し遂げる話です。結局、人は意思があれば、いろんな困難を乗り越えられるという運命以上の予感を感じさせてくれる話でした。

遺伝子解析は、病気の治療という観点もありますが、その他に、性格や、資質、体格等様々な情報がわかります。生まれた時に検査をすれば、この子は能力的にスポーツ選手になれるとか、なれないとかいうことが、わかってしまう。。。今の時代、昔と違って、絶対に家業をつがなければいけない人や、決まった職業に就かなければならない人は、少数派であり、大多数の人には職業選択の自由があります。それによって余計に何をしたらいいのかわからない人は将来的に、職業適正調査として遺伝子テストをうけたり、会社によってそういうものを採用する所が現れたりということがありえるかもしれません。もしくはそういったものを規制する法律が整備されたり。。
それでも、人には可能性があるということ、それが夢でもある、という部分は壊したくないですね。

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