TEDx Cambridgeをオーケストラのように指揮するディレクターの話

年に2回のTEDxケンブリッジのイベントが先日行われました。今回もイノベーションラボがあり、前回に引き続き、数々のスタートアップがテーブルをだしていました。前回もいたアクアポニックスの会社、Grove(バージョンアップした商品を展示していました)や今回はあのpavlokもブースをだしていました。

今回のスピーカーはハーバードやMITのアカデミック色が強い方々でしたが、大学の授業のような話ではなく、自分の個人的な問題と仕事を結びつけるような話(例えば、ファイナンスエンジニアはガンを治すことができるのか?)や世の中が競争の世界から共存の世界へ移行している話、ロボットと人の共存、協働に関してでした。
TEDxケンブリッジは観客数1100人、という北米最大規模のTEDxイベントですが、今回は毎回リッチな話をしてくれるスピーカーを選んでくるこのTEDxケンブリッジのダイレクターであるDmitri Grunnさんを紹介します。

TEDX2015Fall

TEDX2015Fall

スピーカー選びは彼が独断と偏見(?)で行うそう。そして、話す内容も特にテーマをきめて話してもらうわけではないようです。
TEDxはノンプロフィットなので、イベント自体収益事業ではありません。ボランティアの人達やスポンサーのおかげで成り立っています。しかし完璧主義な彼は、収益事業ではないこのイベントを運営する為のチームを作るときは妥協はしません。

彼は子供の頃、中学までは普通の学校にはいかず、ホームスクール(家庭学習)で教育をうけたといいます。アメリカでは結構、ホームスクールで学ぶ子供達が多いですよね。地域によっては、あまりいい学校がない場合母親や友人、その分野の専門家を呼んだりして、英才教育をうけられる場合もあります。そんな彼は高校でイギリスの高校にいきましたが大学に行く際は進路について悩んだと言います。バイオケミストリー、建築、またピアニストとしても彼は才能がありました。が、STEM分野に興味があった彼は結局MITに進みます。その後会社を立ち上げ、売却そしてTEDxケンブリッジの運営を始めます。

TEDxケンブリッジがこれだけ人を呼べるのは、豊富なスピーカー層、そしてスポンサーのプールが近郊にあるというのは大きいと思います。教育機関が多いことからどうしても教授レベルの人たちが多いですが、何かを極めると、自然にそれを誰かに教える立場になるということもあるのでしょうか。

3年前に初めて行ったイベントには観客45人、それが今年のイベントは1100人収容できる場所に移動。この動員数は北米のTEDxイベントのなかで最大のものだそう。
それでも売り出したチケットは4日で完売。これ以上の観客を収容できるところはケンブリッジにはなく、来年のイベントはボストンにあるオペラハウスで開催されることが決まったそうです。オペラハウスでの規模のTEDxは世界で最大規模のものになるそうですがさてそこでのスピーカーとして彼は誰を選ぶのでしょうか??

ところで今回はディミトリさんの意思がはっきり感じられたことがありました。実は前回スピーチのあとで黒人の若い女性ミュージシャンが演奏したのですが、途中で人がどんどん抜けて、曲が終わるころには誰も席に座っていなかったということがありました。その後の立食のパーティーの時も一人でポツンと寂しそうに座っていた彼女。
その彼女の曲に席から最後まで離れることなく、静かにじっと耳を傾けていた彼の姿が未だに私の目にやきついています。
今回はリベンジ?自身が音楽家でもある、彼は彼女には才能がある、とみこんで彼女を連れてきたわけで、彼女もTEDxのある意味講演者の一人です。表現者として、自分のパフォーマンスを誰も聞いてくれないという環境ほど苦しいことはないと思います。その彼女に敬意を表して、今回も彼女をステージに呼びました、そして今回はしっかりと一人のパフォーマーとして、観客誰も立つことなく演奏できました。

Dmitriさんの本職はどうやらオーケストラの指揮者のようです。

http://www.tedxcambridge.com/portfolio-item/daniel-koh/
http://www.tedxcambridge.com/portfolio-item/julie-shah/
http://www.tedxcambridge.com/portfolio-item/adam-cohen/
http://www.tedxcambridge.com/portfolio-item/primavera-de-filippi/
http://www.tedxcambridge.com/portfolio-item/mina-cikara/
http://www.tedxcambridge.com/portfolio-item/andrew-lo/

関連記事:
TEDxCambridge2015 Springに参加したイノベーティブな会社色々
ショック療法で生活習慣を変える

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中